エンドスウィープと“ナスフリート”

2016-02-08 23:28:20 | 配合論

フォーティナイナーという血は、母父に強大なパワーを誇るTom Rolfe(その母父Romanが北米血脈最強のパワーを誇る)が入るので、Mr.Prospector系の中でも短距離の突進力に優れている、ということはよく書いてきました

フォーティナイナーの息子エンドスウィープも北米短距離路線で活躍し、エンドスウィープの持ち込み産駒サウスヴィグラスはダ短距離重賞を総なめにし、やはりダ短距離を突進する系統なのだなあ~というイメージが強かったのですが、日本に輸入されてからの産駒はアドマイヤムーンやスイープトウショウやラインクラフトなど芝向きのしなやかさがあるタイプも多かった

エンドスウィープの母父Dance Spellの母ObeahはRoyal ChargerとCount Fleetの組み合わせで、Mr.Prospectorの母Gold DiggerもNasrullahとCount Fleetの組み合わせ、このGold DiggerとObeahを通じるNasrullah≒Royal ChargerとCount Fleetのクロスが、エンドスウィープの柔らかさの謎を解くカギだったのです
http://db.netkeiba.com/horse/ped/000a00010f/

Count Fleetの母母父Stefan the GreatはThe Tetrarchの息子なので、Count FleetとNasrullah≒Royal Chargerと出会うとThe Tetrarchのクロスが生じ、The Tetrarch的な柔らかさを表現すると考えられるのです

Count Fleet
│  ┌The Tetrarch
└△┌Stefan the Great
 └△

Mr.Prospectorが他のRaise a Native系とは趣を異にする柔らかさを誇るのもGold DiggerのThe Tetrarch5×6によって説明できるし、エンドスウィープがフォーティナイナーよりも高速芝向きのしなやかさを伝えたのもNasrullah≒Royal ChargerとCount Fleetの組み合わせのクロスで説明できる

このThe Tetrarch的柔らかさを伝える「NasrullahとCount Fleet」の組み合わせ、ここからは「ナスフリート」と略すことにしますが、Gold Digger以外のナスフリートの代表格といえば、Mill Reef、Riverman、Fleet Nasrullah、Full Outなどがあげられます

 ┌Nasrullah
┌○
Mill Reef
└△
 └△┌Count Fleet
  └△┌Hyperion
   └△

Mill Reefの3/4妹Millicent(父は同じNasrullah系)はフジキセキの母母でもありますが、このMill Reef≒Millicent兄妹は上の略図のようにナスフリートでもありナスペリオン(NasrullahとHyperionの組み合わせ)でもあります

そしてフォーティナイナーの母母母CourtesyもHyperion×Nasrullahのナスペリオンなので、エンドスウィープとMill Reef≒Millicentが兄妹が出会うと、ナスフリートとナスペリオンの両方のクロスになり、芝向きのしなやかさ柔らかさがONになる確率が高まったのです

エンドスウィープの代表産駒アドマイヤムーン、そのアドマイヤムーンの代表産駒ハクサンムーンは、母父がテスコボーイ系サクラバクシンオーで母母父はMill Reef系シェイディハイツ
http://db.netkeiba.com/horse/ped/2009102527/

テスコボーイは父父Nasrullahで母父Hyperionのナスペリオンですから、つまりハクサンムーンはCourtesyとテスコボーイとMill Reefを通じるナスペリオンのクロスと、Gold DiggerとObeahとMill Reefを通じるナスフリートのクロスを持つわけですね

エンドスウィープとMillicentの出会いも芝で成功していて、エンドスウィープの息子スウェプトオーヴァーボードの代表産駒パドトロワは母父がフジキセキ、おまけに母系にNureyevも入ってナスペリオンとナスフリートで攻めた配合
http://db.netkeiba.com/horse/ped/2007102760/

母系にフォーティナイナーを引く日本での芝最強馬といえばエイジアンウインズで異論はないでしょうが、このエイジアンウインズは父フジキセキで母母父フォーティナイナー、しかも母母母BoundはNureyevと3/4同血で、こうしてみるとパドトロワとエイジアンウインズはかなりニアリーな配合だということがわかってニヤリーとさせられます
http://db.netkeiba.com/horse/ped/2004103179/

キングカメハメハは全体としてはNorthern Dancerが強い配合ですが、父KingmamboがMr.Prospector×Nureyev、そして母父ラストタイクーンの母父がMill Reefですから、ナスペリオンとナスフリートのクロスでもあり、京都記念で人気を集めるレーヴミストラルはMill Reef≒Riverman5×4、ナスキロだけでなくナスフリートも継続クロスした配合やからそら外回りで斬れますやん
http://db.netkeiba.com/horse/ped/2012104929/

ケイムホームは父系がMr.Prospectorで母母父がFull Out、このFull Out(米G1サプリングS)がNever Bend×Princequillo×Count FleetなのでMill ReefやRivermanとニアリーで、つまりケイムホームはGold DiggerとFull Outを通じるナスフリートのクロス

ケイムホームの代表産駒タガノトネールは母父がキングカメハメハなのでMr.Prospector3×4、Full Out≒Mill Reef4×6、しかもご丁寧に母がNureyev4×3にHornbeam6×4、主要なクロスが全てナスフリートとナスペリオンにつながる配合
http://db.netkeiba.com/horse/ped/2010105768/

東京の直線で二枚腰を使うのは母系のHyperionの多さもあるでしょうが(母母フィバリッシュがHyperion4・6・6×6・6・6・6・7・7)、ナスフリートとナスペリオンの柔らかさで、ケイムホーム産駒にしてはゆったりしたストライドで走れるからでもあるでしょう

他にもあれこれ検索かけるとトレイルブレイザーとかスピニングワールドとか面白い事例が発掘されるのですが、話があちこち飛び火しはじめるともうキリがないのでこのへんで終わりにします…キャロット会報の原稿のネタを考えてたのに、エンドスウィープのおかげでもうこんな時間(^ ^;)


コメント (8)   この記事についてブログを書く
この記事をはてなブックマークに追加
« 2/6,7の血統屋コンテンツ推奨... | トップ | 「3歳勝ち馬評価」先週ぶんを... »

8 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
Unknown (ゆーな)
2016-02-09 08:56:59
Mill Reef × フォーティナイナーのアクイレジアにも春が来ますように
ミルジョージだから、リボーのクロスも影響強くて、パワフル?
僕の中ではお嬢と呼んでいます。
Unknown (ウンポコロコ)
2016-02-09 12:05:54
イスラボニータの強さと柔らかさの謎がわかりました(・∀・)
Unknown (MJ)
2016-02-09 15:15:14
Cozzeneの柔さはGrey Sovereign系でも別格で、CaroがGrey SovereignとTetratemaで柔いし、Ride the TrailsがPrince John×Sir Gaylordで柔いですから
Unknown (アサクサスケール)
2016-02-11 18:14:53
となると、土曜東京未勝利戦のナンベーサンは初ダートも、むしろ今度芝の小回りで短いトコに向かったときが狙いでしょうかね…
Unknown (MJ)
2016-02-11 21:47:31
いや、馬を見てないので何とも言えませんが、軽いダート向きのマイラーに出そうな配合でもありますよ
Unknown (アサクサスケール)
2016-02-11 22:02:43
ありがとうございます。
楽しみに土曜のレースを見たいと思います。
Unknown (アサクサスケール)
2016-02-13 11:15:20
ナンベーサン、ボテッと映りましたが人気に比して見どころ十分でした。馬券は残念でしたが…。
小倉の内枠に入ったパドパピヨンも楽しみです。
Unknown (MJ)
2016-02-13 11:30:26
パドパピヨン内枠だし面白いですね(・∀・)

コメントを投稿

配合論」カテゴリの最新記事