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第39回ジャパンC回顧~5歳ハーツ、外国馬不在の混戦に断

2019-11-25 10:57:07 | 血統予想
東京11RジャパンC
◎5.スワーヴリチャード
○9.ルックトゥワイス
レイデオロはオールカマーで負けたことよりも、テン乗りの祐一でふつうに折り合ったことほうが引っかかる。まだ絶好調時には遠いデキなのではないか。ワグネリアンとユーキャンスマイルは今年一度もG1級といえるほどのパフォーマンスを見せていないのに、押し出されて人気になっている。
ここで買いたいのはスワーヴリチャードとルックトゥワイス。スワーヴは母方のスピードで先行し父のスタミナで粘る脚質で、4角で3番手以内にいたときは[3-0-1-0](3着は今年の宝塚記念)。ハーツクライ産駒だから東京コースは得意、そしてシュヴァルグランのJC、ジャスタウェイのドバイ、リスグラシューの宝塚を見てのとおり、ハーツクライの大物は成長力に富むので5歳時にベストパフォーマンスを叩き出している。オイシンならおそらく4角では3番手ぐらいにいるとみてこれが◎。
ルックトゥワイスは母方のエルバジェの影響が強いステイヤーで、おっとりした気性で無駄肉のない体質でトボトボと燃費のいいフォームで走りつづける。フランキーがこのノンビリ屋をどのように叱咤して動かしてくるかに興味津々だし一票投じたくなる。おそらく松若ダンビュライトは京都大賞典のように緩めず逃げて持続戦に持ち込むだろうから、4角射程圏ならバテない強みが活きるシーンも十分とみた。馬券はこの◎○で買いたい。

あとはNETKEIBAの血相解説から、序文と1~3着馬を

<6歳上は過去10年連対なし、ディープは女性上位>
過去10年のJCにおいて6歳以上の連対例はない。5歳時に連対したシュヴァルグラン、サウンズオブアース、ラストインパクト、トーセンジョーダンも翌年は着外に終わった。ディープインパクト産駒は[3-2-1-14]で、うち牝馬が[3-1-0-6]。13年に牝馬ワンツーを決めているように、牝馬の斬れ味が活きる流れになればまとめて好走する。いっぽう牡馬は[0-1-1-8]と不振で、人気も[0-1-1-8]だから仕方ない部分もあるが…。

スワーヴリチャード
バンドワゴンの半弟で、母母キャリアコレクションはBCJフィリーズ2着の早熟マイラー。ハーツの男馬らしい成長曲線を辿り、古馬になって後駆がパンとして完成の域に。「父スタミナ×母スピード」だから先行前受けの形が理想だろう。東京2000がベストコースとみているので前走秋天は掲示板にも届かずガッカリだが、高速決着で差しに回ってはあそこまでか。2400なら昨年のように前で受けたい。(距離○スピード○底力◎コース◎)



カレンブーケドール
母ソラリアはチリの2歳牝&3歳牝チャンピオン。スタミナ血脈ハワイの5×5を持ち芝2400のエルダービーに勝った。その父スキャットダディは早逝したが北米三冠ジャスティファイなどを出して成功。ディープ産駒にしては鋭さは並だが、燃費のいい走りでしぶとい中距離馬で、瞬発力戦より持続戦のほうがパフォーマンスが上がる。牡馬一線級相手でも正攻法で食い下がれる余地はあるが…。(距離○スピード○底力○コース○)



ワグネリアン
カントルの全兄でマイネルオフィールやプロレタリアトのイトコ。母母ブロードアピールは重賞6勝で短距離の追い込みでならした。ディープ×キンカメにはデニムアンドルビー、キタノコマンドール、アイスバブル、ジナンボーがいる。母母の影響も感じさせる後肢高の体型で適距離は2000前後だろう。ブロードブラッシュの血が入るので東京で末脚特化で乗ったほうがいいのだろうが、2400となるとスローが望ましい。(距離○スピード○底力○コース◎)



「ハーツ大物は5歳時にベストパフォ」「ディープ産駒は女性上位」「6歳以上苦戦」これだけでだいたい正解に辿り着けそうなんですがね(^ ^;)

タフな道悪だとさすがにカレンブーケドールは底力で一歩譲るのではないかと私は思ったし、タフ馬場ならば6歳以上苦戦のデータに目をつぶってでもルックトゥワイスを買ってみたくなったのですが、フランキーのコメントは「重い馬場が合わなかった」

そもそもスワーヴリチャードにしても◎は打ったものの、ピラミマの仔やからベストは2000mやとずっと言ってきたわけですが、まあでも距離適性というのはレース予想においては横の比較なわけで、マイラー18頭でダービーやっても何かが勝つわけで、カレンブーケドールよりは叩き合っての底力が上だったし、ワグネリアンやマカヒキよりは重馬場の2400を踏ん張るスタミナがあった、という言い方になるだろうと

パドックではスワーヴが一番よく見えるとコメント欄にも書いておきましたが、最近の中では出来も最高やったんじゃないですかね

私はダンビュライトが逃げるとみたんですが、逃げ宣言をしたからには中途半端なペースにはしないとばかりにダイワキャグニーが緩めず逃げ、前後半1200mでみると72.5-73.4、これぐらい緩みない前傾ラップになったにもかかわらず後続10頭が一団になって追走していたのが圧巻で、マーフィーもスミヨンもビュイックもムーアもみんなこの一団の中にいました

「けっきょく体内時計なんてないに等しいんやから、離されずについていくしかないんやで」とMahmoudさんは言いますが、世界の一流はみんなチャンスがあるポジションにいるんですよ、チャンスがあると思って乗ってる以上はね

ついに外国馬参戦がゼロになった今年のJCでしたが、馬ナリで追走しているように見えてもスタミナや体力を殺がれていくような馬場とペースを一団になって進むという、こんな年に限って欧州12F的なレースになったのは皮肉でした

東京芝の水はけのよさはものすごくて、特に直線部分が乾くのが早く、この日は3~4角はずっと悪かったんですが直線は乾きはじめて、レースが進むにつれて目に見えて上がり2Fが速くなってきて、だから4角まではインでジッとしてて直線は外に出して追うという、JCで言うとユタカ&マカヒキの乗り方が最適解やったと言えますかね

けっきょくずっとラチ沿いを進んだスワーヴリチャードとカレンブーケドールの叩き合いになり、ユーキャンスマイルも東京ならダイヤモンドのように最内強襲を狙っていたのでしょうが、前のレイデオロが向正からもう手応えが怪しかったので、これを見切って外に行かざるをえなかったのが苦しかった

ハーツクライ5歳最強については、リスグラシューが圧勝した宝塚の回顧で力説したばかりなのでそれを読んでいただくとして、ディープインパクト×Unbridled's Songが席巻しまくる2歳戦線ですが、ハーツクライ×Unbridled's Songも以下のようになかなか高確率で走っています

第60回宝塚記念回顧~エヴァーグリーン・ハイペリオン
https://blog.goo.ne.jp/nas-quillo/e/07cf64866cd03a75bd9f48bca104a66c



このニックスの根拠は主に二つで、一つはトニービンとTrolley SongがGrey SovereignとPrecipitationとナスペリオンが共通するニアリーな関係で、ハーツクライ産駒のニックスは、Nureyev≒Sadler's Wells(Special)、Chief's Crown、Capote、Mill Reef、Wild Again、ほとんど全てがナスペリオンで説明できるので、つまるところハーツクライの根本とはトニービンでありナスペリオンなのだと





もう一つはUnbridledの母系とハーツクライの母系の北米名血が以下のように脈絡することで、Unbridledがミスプロ系屈指の長打力を誇るのはやはりこの素晴らしい母系にあります

ちなみに土曜の京都2歳を勝ったマイラプソディは母母父Capoteがハーツとニックスで、JRAに17頭が出走しマジェスティハーツやカポーティスターなど9頭が勝ち馬となっていますが、Capoteの牝祖Dangerous Dameが有力なナスペリオンなのです



ノーザンが豪語していたとおり2歳のハーツ産駒は空前の当たり年で、すでに3戦3勝が1頭と2戦2勝が3頭いるのですが、トニービンのナスペリオンを活かしているという意味ではマイラプソディが最もハーツクライらしいタイプといえるかと

もちろん母がSalt Lake×Capoteの北米スプリンターですからそのぶんの完成度の高さはあるんですが、京都内回りの4角でちょっと手応えが悪くてユタカが焦っていたのがハーツらしかったですね

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1 コメント

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Unknown (Unknown)
2019-11-25 12:45:29
カポーテの血がなぁー
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