「現役時代ライバルだった馬の血を取り込む配合は成功する」というのは笠シショーの数ある名言のひとつですが、下記エントリ(「サンデー×Northern Dancer」を…)で書いたように、キングカメハメハが圧勝した04年日本ダービーで、ノリらしい後方一気で2着に追い込んできたのがハーツクライでした
ハーツクライは「サンデーサイレンス×トニービン×Lyphard」という累代ですが、ドゥラメンテの母アドマイヤグルーヴは「サンデーサイレンス×トニービン×Northern Dancer」、キングカメハメハが種牡馬として成功したのは、現役時代にしのぎを削った「サンデー×Northern Dancer」との配合で成功したから、という言い方もできるのです
「ライバルの血を取り込むと成功する」というのは、「同世代の大レースでの活躍馬との配合で良形になりやすい」ということでもあり、それはつまり種牡馬として成功する必要条件でもある
ディープインパクトはその14戦のキャリアにおいて、有馬記念のハーツクライと、凱旋門賞のRail LinkとPride、たった3頭のサラブレッドにだけ先着を許しました
このRail Linkとの架空血統表をつくってみると、まさにディープ産駒の走るパターンのオンパレードで、Danzig系との配合はジェンティルドンナやミッキーアイルと同じで、Nureyevが入るのはディープブリランテやヴィルシーナと、Rivermanが入るのはディープブリランテやミッキークイーンと、そしてVaguely Nobleが入るのはトーセンラー=スピルバーグやカミノタサハラきょうだいと同じ
http://pednet.k-ba.com/cgi-bin/ped/match.pl?fdata=170151&mdata=193922
サトノクラウンの配合については一昨年のセレクトセールで取材をしたときからほめてきましたが、架空血統表でドゥラメンテと組み合わせてみても、リアルスティールと組み合わせてみても、ふつうに良形になることに感心させられます(デュラメンテとリアルスティールを組み合わせてみると強力な父母相似配合になって、この2頭の血脈構成もよく似ているんやなあ~と改めて思いますが)
http://pednet.k-ba.com/cgi-bin/ped/match.pl?fdata=247184&mdata=170151
http://pednet.k-ba.com/cgi-bin/ped/match.pl?fdata=247200&mdata=247183
ディープインパクト×キングカメハメハの配合が大成功しているのは(6頭出走してデニムアンドルビー、テンダリーヴォイス、グリュイエール、キロハナ、ヤマノフェアリーが勝ち馬)、Alzao≒ラストタイクーンのニアリークロス(Northern DancerとナスキロとAttica≒Tom Foolが共通)で主に説明できます
サトノクラウンの配合の素晴らしさはそれだけで一つ大エントリを立ち上げたいぐらいですが、要約すると母がMr.Prospector3×4とSir Ivor≒Hopespringseternal3・4×4で、強力な父母相似配合で、自身はそれをラストタイクーン≒Touch of Greatness(Northern DancerとナスキロとAttica≒Tom FoolとSearching≒Busanda)のニアリークロス2×3を幹とする、「Northern DancerとナスキロとTom FoolとLa Troienne」の組み合わせの継続クロス(ぜんぜん要約してない…)
http://db.netkeiba.com/horse/ped/2012104668/
これはサトノクラウンが種牡馬になった際になかなか大きな意味を持っていて、ディープインパクト牝馬との配合だと、Touch of GreatnessとAlzaoを通じるNorthern DancerとSir Ivorのクロスになり(ディープ産駒でこの配合パターンはショウナンアデラだけ)、またWelsh Flame≒Burghclereのニアリークロス(CrepelloとBorealisとCourt MartialとAloeなどが共通)も生じることとなります(ディープ産駒でこのニアリークロスを持つのはマルセリーナとレトロクラシックとランドルトの3頭)
一方キングカメハメハ牝馬との配合だと、ラストタイクーンとMr.Prospectorのクロスとなり、キンカメはラストタイクーンをいじくると芝のA級馬を出すのはロードカナロアやローズキングダムやアパパネを見てのとおりで(ちなみにラストタイクーンをクロスするキンカメ産駒は4頭中3頭が勝ち馬)、前述したディープ×キンカメの大成功もAlzao≒ラストタイクーンのニアリークロスでだいたい説明できます
そしてNorthern Dancerを3~4本クロスしていることが多いディープ牝馬やキンカメ牝馬との配合において、Northern Dancerの血が比較的薄い(4×5・7)のも、種牡馬としてはプラスに働くケースが多いはず
「ショウナンアデラはPOG推奨馬で好配合だけど、母父Elusive QualityがGone West系だからG1タイプではないだろう」なんて阪神JFの予想では書いてしまったのですが(^ ^;)、その望田の浅はかさを覆したのがElusive Qualityの母でありRossiniの母でもあるTouch of Greatnessでした
Northern Dancerと+ナスキロとTom Foolと「War AdmiralとLa Troienne」とハイインローという現代におけるキーとなる血や組み合わせを、考えうる最良のラインを経由して受け継いでいるこの名繁殖牝馬は(Sir Ivorは母父としては最強の血ですから)、Alzaoともラストタイクーンとも、Sadler's WellsともデインヒルともGreen Desertともきれいに脈絡しニアリークロスになる
こう書いてくると、サトノクラウンとショウナンアデラの登場によって俄かにTouch of Greatnessの血が脚光を浴びているのも、偶然ではなく必然のように思えてきます
種牡馬としてもキングヘイローぐらいの成功は堅いんじゃないかと思ってはいたんですが、ディープ牝馬やキンカメ牝馬との配合で成功するだろうという私の仮説が正しければ、202X年のリーディングサイアーの3位あたりにサトノクラウンの名前があってもなんら不思議はないでしょう
うまくすればノーザンテースト時代からサンデーサイレンス時代の移行期におけるトニービンやリアルシャダイのような存在、「3/4Northern Dancer」時代から「3/4サンデーサイレンス」時代への移行期におけるつなぎ役というかワンポイントというかロングリリーフというか、そんな存在になれる可能性まであるんじゃないかと
だからダービーの◎はサトノクラウン
単なるダービーの血統予想ではなく、202X年から逆算した配合史的切り口でいくならば、サトノクラウンに◎が打てる
ここまでくるとさすがにオカルト入っとるやんと言われそうですが(^ ^;)、ドゥラメンテに逆らうには個体の比較はもう半ばナンセンスで、そういう刀で斬りつけていくしかないだろう…ともいえますな
「サンデー×Northern Dancer」をねじ伏せて、「サンデー×Northern Dancer」ハーレムを築いた男
http://blog.goo.ne.jp/nas-quillo/e/4937c30e0dc7ca13dfd705b6dddfa92e
ライバルの血
http://blog.goo.ne.jp/nas-quillo/e/17e75184a1d0812b2d6a1f7d5f74b1c6
ただ本命はまだ決めかねてますが。
それにしても日曜日は雨で馬場状態に悩まされそうですね~
ダービーは、ドゥラメンテがPOG馬なので勝ってもらいたいところなんですが、負けるとしたらサトノクラウンかリアルスティールか…、もう少し悩んでみます(^_^;)
ミスエクだったらお手上げです
個人的に、ブエナビスタ≒レッドディザイア は、
実現させてみたいですね。
スペシャルウィーク
ttp://pednet.k-ba.com/cgi-bin/ped/match.pl?gene=8&fdata=69056&mdata=22407
メジロドーベル
ttp://pednet.k-ba.com/cgi-bin/ped/match.pl?gene=8&fdata=69056&mdata=19974
メジロブライト
ttp://pednet.k-ba.com/cgi-bin/ped/match.pl?gene=8&fdata=69056&mdata=20179
エルコンドルパサー
ttp://pednet.k-ba.com/cgi-bin/ped/match.pl?fdata=69056&mdata=22926
グラスワンダー
ttp://pednet.k-ba.com/cgi-bin/ped/match.pl?fdata=188653&mdata=20766
Indigenous
ttp://pednet.k-ba.com/cgi-bin/ped/match.pl?fdata=170619&mdata=44710