栗山求/望田潤監修「パーフェクト種牡馬辞典2024-2025」

11/25,26の血統屋コンテンツ推奨馬の結果速報

2017-11-27 13:37:52 | POG

昨日は久々にウインズに顔出したんですが私もメタボ博士もみんな残念、しかし馬券でやられても抜群のコスパで7回2失点で試合をつくってくれるのが「ふる里」





もうアンコウ鍋が美味い季節です

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■『望田潤のPOG好配合馬リスト(2017)ハーツクライ編』で望田潤が推奨したグレイル(牡2歳)が土曜京都11RラジオNIKKEI杯京都2歳S(G3・芝2000m)を勝ちました。

○グレイル(牡・母プラチナチャリス)
http://db.netkeiba.com/horse/ped/2015104976/
ロジチャリスの3/4弟で、牝祖シルバーレーンの産駒にブラックホーク、ピンクカメオ、カウアイレーンがいる。シルバーレーンはNasrullah≒Royal Charger5・5×4で、2歳時から芝マイル近辺で動ける牝系だ。母系にデインヒルが入るハーツクライ産駒といえばアドマイヤミヤビがいるが、本馬はBlushing GroomにBold Ladとナスペリオンが二つ入るのもポイント。(望田)

■『ディープインパクト好配合リスト(2017)』で望田潤と栗山求がダブル推奨したスターリーステージ(牝2歳)が日曜京都2Rの未勝利戦(芝1600m)を勝ち上がりました。

◎スターリーステージ(牝・母スターアイル)
http://db.netkeiba.com/horse/ped/2015104842/
ミッキーアイルの全妹で、兄も当書籍で◎で推奨した。母がNorthern Dancerの強いクロス(4・4×3)で、母父ロックオブジブラルタルはDanzig系の欧州マイル王。ディープ産駒の王道中の王道配合だ。ロックオブジブラルタルの全妹ルビーはフィエロの母。(望田)

◎スターリーステージ(牝・母スターアイル)
http://db.netkeiba.com/horse/ped/2015104842/
社台グループ中央競馬オーナーズで募集価格6000万円。ミッキーアイル(NHKマイルC,マイルCS)の全妹、タイセイスターリー(父マンハッタンカフェ/シンザン記念-2着)の3/4妹。Northern Dancer4・4×3の母スターアイルはディープインパクト向きの配合構成で、Danzig、Alydar、My Bupers、Northern Dancerの強いクロスを併せ持つのでドナブリーニ(ジェンティルドンナ、ドナウブルーの母)とよく似ている。また、2代目にデインヒルとNureyevを並べているのでキングスローズ(サトノアーサーの母)とも似ている。桜花賞向き。(栗山)

■『一口馬主好配合馬ピックアップ(2016)』で望田潤が推奨したレネット(牝2歳)が土曜東京2Rの未勝利戦(芝1600m)を勝ち上がりました。

★ロードサラブレッドオーナーズ
父ダイワメジャー
母レディプリンセス(ブライアンズタイム)
http://db.netkeiba.com/horse/ped/2015102389/
牝 募集価格:1620万円
この「一口ピック」ではダイワメジャー産駒はグリーンのボールライトニング、ユニオンのシンジュボシなどを推奨しましたが、両馬には母系にCaerleonを持つという共通点があります(他にコパノリチャード、ソルヴェイグ、ゴールデンナンバーなども母系にCaerleonの血を引く)。またシルクのアストラエンブレムも推奨しましたが、これは母系にAureoleが入るのが成功パターンで、ダイワマッジョーレ、サンライズメジャー、オリービン、メジャータイフーンなどが母系にAureoleの血を引いています。本馬は母系の奥にCaerleonとセントクレスピンが入るので、このダイワメジャーと相性の良い血を二つ併せ持つことになり、馬の出来も良好なので早期から1400m前後でスピードを発揮してくれるでしょう。この募集価格ならばピックしたい馬です。(望田)

■土曜京都8R500万下 インヘリットデール(一口・望田)
■土曜京都9R高雄特別 メイケイレジェンド(POG・望田)
■日曜東京6R500万下 ジュンスターホース(POG・望田)
■日曜東京10RウェルカムS トーセンマタコイヤ(ディープ・栗山)

日曜京都5Rはシルクのピック馬で、さっさん会常連Deepcompactさんも持ってるドレークが出陣
パドック映像を見ても配合どおり(ルーラーシップ×マリスター牝系)ナスペリオン的に斬れそうな体質やったので、「京都芝はルーラー産駒がよく走ってるし、トラインはビックリするような馬にも見えないので外からナデ斬ったりましょう(・∀・)」と言ってたんですが…
直線でナスペリオン的ストライドでスピードに乗ったドレークを、“しなやかリアルスティール”と呼びたくなるような身のこなしで楽々と突き放したトラインはビックリするほど強かった(^ ^;)



これまで私がピックしたルーラーシップ産駒は、インヘリットデール、ビートマッチ、カラル、ウラヌスチャーム、そしてドレークの5頭が出走していますが、みんな「3/4Northern Dancerクロス」で、ルーラーシップ産駒はこの配合が一番オーソドックスで成功しやすい、という考えに変わりはないです(キセキやリリーノーブルのように父母相似配合にしてしまう方法もありますが)
土日の京都芝でルーラーシップ産駒は[4-2-1-1-1-4]ベタ買いプラス、もう何度も書いていることですが、雨に泣かされた5回京都ではナスペリオン的な野太い末脚が威力を発揮していました

コメント (3)
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第37回ジャパンC回顧~まるでSingspielのように

2017-11-27 10:56:28 | 血統予想

東京11RジャパンC
◎8.ソウルスターリング
○12.サトノクラウン
▲4.キタサンブラック
△2.レイデオロ
△11.マカヒキ
×1.シュヴァルグラン
×6.イキートス
ここ10年で牝馬が5勝しているように(ブエナビスタの降着もカウントすれば6勝)、東京芝2400mのJCは日本向きのしなやかな斬れ味がモノを言うレースだ。◎はソウルスターリング。血統・体型・走りからマイラーではなく中距離馬だとずっと書いてきた。ルメールもことあるごとに母スタセリタ(芝中距離の仏米G1を6勝)と比較したがる。母同様ベストは2000mだろう。秋天は道悪やロスもあったが、キタサンやサトノとは地力の差も感じさせる敗戦。ただしここは2強にマイナスファクターが見出せなくもない。スローでそれほど2400mのスタミナを問われるレースにはならないだろうし、Cデムも今期の来日では素晴らしいプレーを連発しており名実ともに一流ジョッキーとなった。オークスのように好位から叩き出せばチャンスはある。キタサンブラックは秋天のパドックが素晴らしすぎたので、あれと比較すると今回はいくぶん馬体の張りが落ちている印象も…。春3戦を振り返っても、大阪杯が最も馬体は良かったと思う。サトノクラウンはひいきにしてきた馬だが、良で上がりの競馬だとダービーでもサトノラーゼンを差せなかった。上がり3F勝負ならばマカヒキとレイデオロの俊敏加速が上かも。外国馬は上がり勝負では苦しいとみるが、イキートスは昨年も印を入れたので一応。

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アドマイヤデウスもメラグラーナも大好きな配合で大好きな馬なので悲しい週末でしたが、何かよけいなことを書きそうなのでここでは合掌するにとどめます…

ひとつだけ言っておくと、アドマイヤラクティとアドマイヤデウスが異国の地で旅立ち、バンデは故障リタイアと、メルボルンCをめざして遠征した馬たちに受難がつづきますが、彼らの無念を晴らすべく、彼らの死に報いるべく、これからも挑戦する馬が出てくることを願っています

ギニョールではキタサンのハナは叩けないので、今年のJCはノリがユタカの番手でカベになるスローとみたのですが、キタサンの逃げは60.2-25.4-59.1というなかなか緩みのないもの

ユタカとしては「東京2400はキタサンが最も強い舞台」という自信もあったでしょうが、これぐらい緩みなく流れるとスピードと持続力の両方が問われる舞台で、「スタセリタも2000mがベストだった」とルメールが言うソウルスターリングは、やや前がかりな追走だったこともあって直線半ばでもう一杯でした

結果的にはキタサンは3着に終わったわけですが、去年のメンバーならばおそらく押し切っていたのではないかと思えるぐらいの好内容で、去年のメンバーよりも強いレイデオロと、去年よりも強くなっていたシュヴァルグランを讃えるべきでしょう

レイデオロは超スローの上がり3F特化のダービー、前半スローからロンスパになった神戸新聞、そして全く緩みない平均ペースのJCと、異なる質の芝2400mのレースで結果を出してきたのは立派

ダービーは機動力と立ち回りの勝利のような言われ方もしたけれど(望田もそう言っていた)、強い3歳世代のダービー馬として着実に成長しているのは頼もしい

シュヴァルグランは姉妹にヴィルシーナとヴィブロス(ともに父ディープインパクト)がおり、こちらは父ハーツクライの男馬で、母ハルーワスウィートは押しも押されぬ名繁殖です



配合的にも母系にナスペリオン血脈のNureyev(Special)とBlushing Groomが入るのはハーツクライの大物が出る配合パターンで、ジャスタウェイしかりヌーヴォレコルトしかりで、代表産駒の多くは母系にナスペリオン血脈を持ち、つまりトニービンのナスペリオン的斬れを増幅する配合をしています

┌Hyperion
Hornbeam(トニービンの母父)
│┌Nasrullah
└△
  ┌Hyperion
 ┌○
┌○
Special
│ ┌Nasrullah
│┌○
└△
 ┌Nasrullah
┌○
Blushing Groom
│   ┌Hyperion
│  ┌○
└△┌○
 └△

京都2歳も勝って2戦2勝のグレイルも、母系にBlushing GroomとBold Ladと二つのナスペリオン血脈を引いています

体型的には母系のBlushing Groomの影響も強いので“おっとりした性格のマヤノトップガン”と評してきて、またHalo3×4・5を持つので内回りの機動力にも長けているのだと宝塚記念で◎を打ったこともありましたが、やはり本格化してきたハーツクライ産駒が最初に勝つG1は東京の中距離だった

「JRA公式フェイスブックの思い出のJCがシングスピールSingspielだった(サイン?)」とメテオさんが言ってましたが、牝系はスーパー名繁殖Glorious Songにさかのぼる名門で、母母ハルーワソングはSingspielと3/4同血でもある



SingspielはIn the Wings×Halo、シュヴァルグランはハーツクライ×Machiavellian、どちらも「父スタミナ×母父スピード」ですから、母方のスピードで前々で立ち回って父のスタミナで踏ん張る配合形でもある

96年のJCは59.4-24.1-60.3で2.23.8、今年以上に緩みないペースで流れましたが、これを好位追走から抜け出したSingspielと、今日のシュヴァルグランの勝ち方とはたしかに重なるものがありました

ハーツクライとSingspielのイメージならば、5歳秋に完成してJCを好位差しで勝って驚けないし、テン乗りでそのイメージどおりに乗ったボウマンもさすがに達者

ただ一つ擁護すると、福永祐一も昨年のJCは9-9-12-10で外から追い込んで届かなかったものの、今年は好位で立ち回る競馬にシフトさせていて、Singspielっぽく乗っていこうという意思は感じられた

それにしてもMachiavellianの血は、ハルーワスウィート、ソニンク、ホワイトウォーターアフェア、この名繁殖3頭により日本で大成功をおさめています

これはサンデーサイレンス系種牡馬との配合でHaloのクロスが生じるのがまず一つ、そしてGlorious SongやCoup de Folieの子孫を見てのとおり、Haloという血は実は母父としても、母系に入っても、娘を介しても極めて優秀で、Machiavellianの父系からはWinxやZenyattaという歴史的な女傑が出たりもする

ハルーワスウィートが名繁殖なのは、Haloの最良の娘を通じるHaloクロスを持つから、という言い方もできるかと

コメント (10)
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