栗山求/望田潤監修「パーフェクト種牡馬辞典2024-2025」

京成杯回顧~バラゲー&フェイゲー兄弟の血統表にみる「Nearco系の緊張と緩和」

2013-01-22 21:41:03 | 血統予想

中山11R 京成杯
◎4.ワンダーロード
○1.フラムドグロワール
▲12.マイネルマエストロ
△6.フェイムゲーム
×3.マイネルストラーノ
×11.アクションスター
注2.ワールドレーヴ
先週の直前予想の◎○が回避して一気に混戦模様、おそらくゴール前は大接戦になるだろう。◎はマンハッタンカフェ×ブライアンズタイム×カーリアンだからトレンドハンターと似た配合で、マンカフェとカーリアンといえばレッドディザイア、ジョーカプチーノ、ガルボ、テイエムオーロラなどが出たニックス配合でもある。その配合どおりガルボにブライアンズタイムのパワーとスタミナを足したような馬で、中山内回り向きのパワーと機動力があるし、母は芝中距離で3勝しており芝もOKとみた。

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昨夜は家飲みやったんですが、2週連続3日開催が応えていたのか、報ステが始まる前ぐらいにすでに意識なし…

深酒せずに8時間近く寝てすっかり復活、そしたら最近雪で運動不足ではないかということで、久しぶりに「スポッチャ」で3時間、休み休みですが汗を流してきました~

いつもバドミントンと卓球が実力伯仲で燃えるんですが(^ ^;)、今日は途中マジで酸欠かというぐらい苦しくて、最後はコートに大の字に倒れてギブアップ

ああ苦しい…俺このまま死ぬんかなあ…、今死んだら最後の予想は、◎ワンダーロードでカスリもしなかった京成杯なんやなあ…

くっそ~まだ死んでたまるかと、オッサン血統屋はよろよろと立ち上がりました

というわけで、まずは京成杯の回顧を(・∀・)

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中間13秒台が2回と中だるみしたので上がりは11.6-12.0と速くなり、ケイアイチョウサンの捲りなんて絶妙のタイミングやったと思うんですが、それでも後方待機の2頭が1着2着ですから、フェイムゲームとアクションスターの地脚と機動力がちょっと抜けていたという印象

マイネルマエストロはブライアンズタイム産駒だしCure the Bluesの力馬っぽさも出ていて、12.0-12.0で上がってしぶとい馬やと思いますが、それにしては和田らしくない緩めた逃げを打ってしまったかと

ワンダーロードは向正まで力んで走っててキャリアの浅さを出してしまいましたが、芝の走りっぷり自体は悪くなかったですよ

終わってみれば1人気の朝日杯4着馬は完敗、いっぽうラジオNIKKEI杯4着馬は猛然と追い込んで2着、ラジオNIKKEIは超スローで上がりだけの競馬になりましたが、5着アドマイヤドバイも福寿草で即巻き返したように、メンバーレベルそのものはやはり高かったというべきでしょう

アクションスターの母父Loup SolitaireはLoup Sauvage(イスパーン賞、ディープブリランテの母父)の半兄にあたり、仏グランクリテリウム(G1・芝1600m)に勝ちリュパン賞はエリシオの2着、Lear Fan産駒でRobertoにLt.Stevens=Thong3×4を重ねて抜群の機動力を誇る血です

母系の奥にLyphardが入って「HyperionとLady Juror」の組み合わせもクロスするので、Lear FanとFair Trialの機動力で捲って、「サンデ×Lyphard×ハイインロー」的に前受け…というのが理想形でしょう

グランデッツァよりも胴が長いし、距離は2000m前後がベストでしょう

ちなみに母系にLear Fanを持つ馬にはオーロマイスター、ツアーデフォース、マイネルクルーガー、シャドロンガール、テーオーストーム、ヴィクトリーマーチ、トレジャーバトルなど、やはり機動力ある脚質になりやすいです

フェイムゲームは中山記念連覇など重賞7勝のバランスオブゲームの半弟で、父がハーツクライhttp://db.netkeiba.com/horse/ped/2010104296/

母ホールオブフェームはステイゴールドやサッカーボーイと同じダイナサッシュの牝系で、Nearco4×4・4のダイナサッシュにディクタス、アレミロードとアウトサイダー血脈が多いアウトブリードの種牡馬が配されてきて、つまり緊張→緩和→緩和のリズムできたわけで、そこにNorthern Dancer3×3、Hail to Reason4×5のフサイチコンコルドが配されて、緊張→緩和→緩和→緊張で生まれたのがバランスオブゲームでした

バラゲーの全弟にはマスターオブゲーム3勝やトーセンオーパス3勝が出ていますが、この全兄弟の血統表をいくら眺めても、「Nearco系の血の緊張と緩和のメリハリ」以外に勝因らしき勝因は見つかりません

ホールオブフェームの仔で中央に出走したのは、父フサイチコンコルドが4頭、ハーツクライが2頭で、あとはドクターデヴィアス、フジキセキ、ホワイトマズル、ミラクルアドマイヤ、メジロマックイーンが各1頭

(アウトサイダー血脈を豊富に持ち5代アウトの)フジキセキやメジロマックイーンやドクターデヴィアスとの配合が成功しなかったのは、緊張と緩和のリズムからいうと順当でしょう

ハーツクライは4×4レベルの強いクロスは持たないのでフサイチコンコルドに比べると緊張と緩和のメリハリに物足りなさはありますが、Nearco的な緊張感が渇望されているところへTurn-to×Grey Sovereign×Northern DancerとNearco系3代連続配合のハーツクライをもってきたというのは、ホールオブフェームの仔としては父フサイチコンコルドに次ぐセカンドベストの配合とはいえるのではないかと

掻き込みの強いピッチ走法はいかにもTom Rolfe的で、バラゲー同様小回りの機動力抜群、そして道悪も鬼というタイプでしょう

ちなみに母父アレミロードの芝成績
中山[11.12.9.113]
京都内[2.1.2.25]
阪神内[5.6.4.37]
新潟内[5.5.3.47]
東京[8.16.8.117]
京都外[1.2.6.29]
阪神外[0.2.0.5]
新潟外[2.3.2.56]
良[57.67.66.696]
重不[5.8.3.41]

たとえばTom Rolfe持ち牝馬にディープインパクトをもってくるとPocahontas(Tom Rolfeの母でAlzaoの母母)のクロスになり、このパターンにはヴィルシーナやベールドインパクトやシュプリームギフトなど、やはり小回りの機動力に長けたタイプが出ています

ハーツクライ産駒は早い時期から素質の片鱗は見せるものの、本格化するのは3歳秋から古馬にかけて…という父と似た成長曲線を描くケースが多いですから、順調に成長していけばトランスワープの後釜は有望でしょう

コメント (6)
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