花と緑を追いかけて

山を愛し、花を愛し、旅と
映画とパソコンと、好奇心も
いっぱいの主婦の日記です

南大菩薩・「湯の沢峠~大谷ヶ丸」(その4)

2008年06月25日 | 山シリーズ
景徳院へ

「大鹿山分岐」から大鹿山頂上までは10分くらいで行けるようでしたが、降りてきた人の話では「見晴らしも利かない単なる丘のような所だった」との事で、我々は寄らずに下りました。

登山道には藤の花や白いニセアカシアの花びらがたくさん落ちています。
見上げると、それらの花々が日の光に輝く若葉の中にたくさん咲いていました


<>

薄紫色のポヤポヤとしたシモツケに良く似た丸いお花がたくさん見られました。
葉っぱを見るとアジサイです。
花序の周りに装飾花がありません。これが「コアジサイ」でしょうか・・・
マウスオンで、アップの姿もご覧下さい



この季節、一番たくさん見られるのが「ウツギ」ですが、ピンクのタニウツギは盛りを過ぎていて・・・
こちらの「マルバウツギ」が見頃でした。



そしてこちらは「コゴメウツギ」?
ウツギは種類が多すぎて、名前が中々覚えられません

今まで一番印象的だったのは、北海道の「雨龍沼湿原」に行く途中の沢で見た「タニウツギ」です。
7月だというのに寒くて時雨れていて・・・
そんな中で見たあの「タニウツギ」のピンク色が忘れられません。

翌日は「大雪山」を縦走し、たくさんの高山植物に感激したのですが、何故か?
前日に見たタニウツギがまず最初に浮かびます。



やがて下の方に里の家々が見えてきました。
こちらは「ノイバラ」
我が家の庭に欲しいような、白い清楚な「バラ」です

このコース・・・
去年からの落ち葉が堆積し、登山道脇の木々も背丈ほどに伸びていました。
「あまり整備されていないという事は、ここを通る人が少ないのかしら?」
「ここがこの状態では、道形不明と書かれていた曲沢から下るコースは歩けないかもね」
そんな事を話しながら下っていくと、やがてコンクリート道路となり「景徳院」の裏側に出ました。
時計の針が丁度3時になるところでした。

この甲斐大和は「武田家終えんの地」です。
およそ400年前、織田・徳川の軍に追われた武田勝頼(かつより)公とその家来たちは、この地で悲しい最後をとげました。
武田信玄公が没して、わずか10年後のことでした。


<<

マウスオン・クリックで3枚の山門の画像をご覧下さい

400年前ほど前、武田勝頼が戦いにやぶれ、この地で家族とともに自害しました。
そのめい福を祈るために徳川家康が建立したのがこのお寺です。
弘化2年、明治27年の火事で焼けてしまったため、本堂などは新しい建物ですが、山門だけは昔のままを伝えているそうです。

ここから歩いて35分で「甲斐大和」の駅ですが、「大谷ヶ丸」からの2時間半の下りは流石に足に負担がかかっています。
「私もう限界だわ」とYさんが呟きました。
私ももうコンクリート道路を歩く気はありません。
モチロン、タクシーを呼んで駅に向かいましたよ

こうして5時間半かけて、私たちは「湯ノ沢峠~大蔵高丸~ハマイバ~大谷ヶ丸~景徳院」と南大菩薩を縦走しました。
爽やかな新緑と空気とお花を堪能した一日でした

本当は温泉に入って汗を流して帰りたかったのですが・・・
息子夫婦が、横浜駅前のお寿司屋さんで6時半から「父の日」のお祝いを催してくれるというメールが入り、急いで戻りました。

一ヶ月ぶりで会う菜々ちゃんは首が座り、良く笑うようになりました
ビールも美味しい事
楽しい集まりでしたが、流石に疲れました。

翌日は朝一番で、転んで頭を打ち救急車騒ぎとなった父の検査結果を聞きに病院に行く日。
幸いCTスキャンの結果は異常なしでしたが・・・
父を連れ、筋肉痛でヒィヒィ言いながら、バタバタと駆けずり廻りました

              @@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@

今回登った山々の名前には「丸」が付いているのが特徴ですが、ブログ仲間の山小屋さんから詳しい説明のコメントを戴きましたので、こちらに引用させていただきます。
”昔、朝鮮の百済や高句麗からたくさんの人達が渡来してきました。
最初に着いたのが大磯あたりだそうです。
大磯に「高麗神社」があります。(漢字は高来神社となっていたと思います。)
そこから相模、武蔵の国を通ってこのあたりに住み着いたそうです。
飯能には高麗(こま)という地名があり、ここにも高麗神社があります。

朝鮮では山のことを「丸」と呼ぶそうです。
それでこのあたりの山には「丸」がついた名前の山がたくさんあります。
渡来人がつけた名前だそうです”
山小屋さん、ありがとうございました。

コメント (12)    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« 南大菩薩・「湯の沢峠~大谷... | トップ | 「旧古河庭園」のバラ »
最新の画像もっと見る

12 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
さすがです。 (山小屋)
2008-06-26 18:38:06
まだまだたくさんの花が咲いていたのですね。
ヤマフジは先日の丹沢でも咲いていました。
結構遅くまで咲いているようです。
落ちている花びらで気がつきますね。

コアジサイ、マルバウツギ、コゴメウツギ、みんな同じ頃咲いています。
最後のバラもノイバラでよいと思います。
もっとたくさん花が咲いている枝があったのではないでしょうか?

我々は景徳院から駅まで歩きましたが、お友達があの靴では無理でしょうね。
それでもよく歩いたと思います。
このコースは秋に行ってもよいコースです。
今度はいろんなアザミが歓迎してくれます。
新緑が残っていてよかったですね。
Unknown ()
2008-06-26 21:16:34
ブログの上でnaoママさんと一緒に歩かせていただきました。
あ~、疲れた~~!(爆)))))
良くぞこれだけの道のりを、歩きましたね~。
沢山のお花に出会えるのもこれだけ歩ける理由の一つなんでしょうね。
naoママさん、女性山小屋さんですね~~(笑)
歩けるお二人が羨ましくてなりません。いいな~~!
お花畑の通り抜け! (marri)
2008-06-26 22:02:48
そうなんです。
山小屋さんと貴女を知った事でワタクスの山への好奇心は大きく大きく膨らんでいきます。
有りがたい事に、何処へも行かずして、居ながらに美しい山の風景や、新緑を頂き、お花まで^^☆

そりゃぁ~、行ってこの目で見てみたいです。
キャァー、ワァーって騒ぎながら、仲間入りして感動を貰いたいものと。
でも、筋肉痛でしょ、早朝おきての移動でしょ。杖突いての仲間入りじゃ、到底付いては行かれない。こうして簡単に見させていただけると・・・味をしめてしまいました。これこれ^^♪
これからも他力本願で行った事も無い、登った事もない山を見させていただこうと思っています。ありがとう!

「丸」ですね。山小屋さんから読ませて戴いた情報、綺麗に纏められましたね。貴女のその気配りを又一つ、学ばせていただいたワタクスです。皆さん山登りをされる方のマナーは素晴しいものが有りますね。色々とありがとう。
ノイバラ (siawasekun)
2008-06-27 05:58:52
ヤマフジ、ちょっと懐かしさを感じる花です。
少し前に、見ました。

コアジサイ、マルバウツギ、コゴメウツギ、それぞれ、美しいですね。
ノイバラも、綺麗ですね。

山門も、いいですね。

いろいろ見て、楽しめました。
ありがとうございました。
☆山小屋さんへ (naoママ)
2008-06-27 10:02:40
いつも「山」の事や「お花」の名前などを詳しく教えていただきありがとうございます。
私たちはいつも3人での気ままな山登りなので、ちゃんとした先生がいないせいか?
なかなか知識が得られないでいます。
写真を見て調べても、最終的に「どっちだろう?」と
山小屋さんは、生物や歴史の先生のように詳しいのでとても助かっています。
御礼申し上げます。

このコースは登りよりも下りが多く、流石に翌日から筋肉痛がでました。
少しは夏山に向けての訓練になったかな?

標高の高い山なので新緑もまだまだ楽しめて、爽やかな空気や風にも満足しました。
展望は残念でしたが、夏山で見るお花とは違ったお花が楽しめて感激しましたよ
☆紅さんへ (naoママ)
2008-06-27 10:18:10
紅さん、一緒に歩いていただきありがとうございます。
お疲れ様でした。筋肉痛出ませんでしたか?(笑)

今回はタクシーを使いまくり、5時間半の山行でした。
アルプス級の山を縦走するときなどは、1日に8時間くらい歩きましたが、最近はとても体力的に無理で・・・
一日6時間が限度です。

「女山小屋」なんてとんでもない。
山小屋さんは大学時代のワンゲル部のOBで、其のお仲間達と未だに月に何回も歩いていられるようで・・・
1~2ヶ月に一度、遊びで山登りをしている私たち3人とは鍛え方が違っていて、足元にも及びません。

今日は梅雨の晴れ間となりましたね。
昨日は雨の中「東京見物」をしてきました。

☆marriさんへ (naoママ)
2008-06-27 11:55:59
marriさんはどこにでも車でフルスピードで行ける方
私は度胸がないので、ひたすら歩く専門です。
車で行って得る喜びも、歩いて得る喜びもそれぞれにありますから・・・

交通が不便で「車で行けたらなぁ~」と思う山が結構あります。
そんな時でも私は山岳ドライブの運転技術がなくて・・・
もう一人の仲間も運転できますが、山を歩いた帰りの運転に自信がないと・・・
度胸がなくて、諦めている山が結構あるんですよ。

早朝に起きて、電車に揺られ、睡眠不足の体で汗をカキカキ登る「山登り」って、何が面白いんだろうと考える事もありますよ。
帰ってからも3日間、筋肉痛に悩まされました

でも・・・
画面から爽やかな空気と風を感じていただき、緑の風景と高山に咲くお花を楽しんでいるとお聞きし嬉しい限りです。
そういうお言葉をかけていただくと「疲れ」も吹き飛びます



お疲れ様でした (eko)
2008-06-27 19:27:08
こんばんは。まず体力のあるnaoママさんに吃驚です。
お陰で、知らない山を登りました。
ウツギもいろんな種類があるんですね。私など、梅花ウツギしか知りません。

山のこと、花のこと歴史と本当に博学で、楽しみながら、勉強できて・・・直ぐ忘れますが・・・嬉しいです。

帰って、その日にお祝いですか・・菜々ちゃんと一緒でよかったですね。
親孝行な息子さん。親孝行なnaoママさん、お父様お大事に。
ノイバラ (アコード)
2008-06-27 22:50:55
ブログ閲覧に感謝です!
ノイバラは良いですね、白の花弁に黄色いシベ
色合いが良いですね!

☆siawasekunさんへ (naoママ)
2008-06-28 11:09:28
自然の中に歴史が残る「甲州路」です。
この辺り、古くは渡来人たちの足跡に触れ・・・
中世期は武田家の悲劇があった場所・・・
流石に胸打つものがありました。

お天気が良ければ富士山と南アルプスを前方に眺めながら歩く良いコースなんですよ。
残念ながら今回は展望が利きませんでしたが、新緑とお花を堪能した気持ちの良い一日でした。

コメントを投稿

山シリーズ」カテゴリの最新記事