ヨハネス・フェルメール「真珠の耳飾りの少女」(1665年頃の作品)
暗闇の中で光を浴びてこちらを見つめるあなた。
頭には高貴なウルトラマリンブルーのターバン、耳には真珠の耳飾り。
つややかな唇が何か言いたそうに軽く開いていて・・・
この絵を見た者は、その無垢な眼差しにたじろいでしまうといわれてます。
東京都美術館リニューアルオープン記念「マウリッツハイス美術館展」
(2012年6月30日~9月17日)
フェルメールやレンブラントなど、17世紀のオランダ・フランドル絵画の傑作を多数所有する
「マウリッツハイス美術館」(オランダハーグ)の改修工事に伴い
選りすぐりの名品約50点が日本にやってきました。
最大の注目はフェルメールのシンボル的作品の「真珠の首飾りの少女」です。
ご近所の仲間に呼びかけて、8月1日、上野にある「東京都美術館」まで行ってきました。
忙しい4人なので行く日にちが決まるまでがまず一苦労
もっと涼しい時期に行ければ良かったのですが、結局暑い盛りの美術館鑑賞となりました。
当日は少しでも空いている内にと、家を朝八時に出ましたよ。
リニューアルなった東京都美術館到着は10時前、列に並んだ時は10分待ちでした。
実はここまでにたどり着くだけでも大変だったのです。
”東京都美術館で開催中の「マウリッツハイス美術館展」の目玉
フェルメールの「真珠の耳飾の少女」を見に行きませんか?”
と私はお誘いしたのに・・・
いつの間にか西洋美術館の「ベルリン美術館展・真珠の首飾りの少女」とゴチャゴチャになり、
「耳飾り」を見るか「首飾り」にするかで意見が分かれひと騒動
どうして隣同士の美術館で同時期に、
フェルメールとレンブラントを看板にした作品展が開催されるのか
これから予定していらっしゃる皆様も、充分に調べて入館してくださいね。
彼女は中ほどの階の一部屋に意外に小さい姿でこちらを向いていました。
光の魔術師・フェルメールは、
少女の両目と唇の端と真珠の部分に光を当てています。
ジックリ見ようと立ち止まったら「止まらないで進んでください」とスタッフさんが叫びます
列から離れてうしろ側からジックリ見るのは可能でしたので、私たちはしばらく魅入りました。
「抜き襟の東洋的な衣装だわ」「このフェルメールブルーが何ともいえないわね」
人はどんどん増えてきました。
列に並び、彼女のそばにたどり着くのに10分以上かかります。
でも、それだけ待っても見る価値はあり、私たちは最後にもう一度戻って、
この不思議な魅力を感じさせる少女の姿を見に行きました。
数日たった今でも、私を見つめる少女の表情が脳裏に焼きついて離れません。
フェルメールの作品はもう一つ、初期に描かれた「ディアナとニンフたち」が出展されています。
こちらはレンブラントの自画像です。
同じ時代に活躍していたレンブラントはほぼ毎年自身の自画像を描き続けてきました。
今回出展された「自画像」は、晩年に描いた現存する3枚の内の1枚。
63歳の画家が穏かな表情をたたえるレンブラントの代表作です。
他にもブリューゲルやルーベンスの作品が見られます。 | でも今回は「真珠の耳飾の少女」が目玉ですね |
全体的には規模の大きな「ベルリン美術館展」の方が見応えはあるのでしょうが
あちらのフェルメールは「真珠の首飾りの少女」で・・・
フェルメールの代表作の「真珠の耳飾りの少女」は東京都美術館ですのでお間違えのないように・・・
「韻松亭」でランチ
少し遅めのランチは上野精養軒そばの「韻松亭」
風情あるお店です。
個室でユッタリとお食事です | リーズナブルな懐石料理に舌鼓・・・ |
この後にご飯とお味噌汁、そしてデザートが付きました。
おしゃべりに花が咲き、気がついたらもう4時半。
私はリハビリを受けるために仲間よりも一足早く失礼して帰途につきました。
今回この「真珠の耳飾りの少女」を鑑賞し、私のフェルメール熱も少し落ち着きました。
2008年に中学時代の友人と、この東京都美術館でたくさんのフェルメールを見ましたねこちらです。
それ以来、好きな画家の一人になりましたが、
500点以上もの作品を世に出しているレンブラントと違い
ヨハネス・フェルメールがその生涯で残した作品はわずか30数点。
この作品の少なさと、光を紡ぐ独特の技法の美しさから、
彼は光の天才と呼ばれているそうです。
美術鑑賞と滑り込みセーフのリハビリで、ドット疲れた翌日は朝から富士山がよく見えていました。
この季節には珍しい光景です
あれだけあった雪もとけ、少々平凡なお山の姿です。
ギンギンの太陽が輝く真夏日が一週間以上も続き、流石に疲れ気味
そろそろお天気に変化が出てくる頃でしょうか