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海外テレビドラマ「サクセッションSuccession(継承)」巨大企業のお家騒動

2019-04-05 16:45:44 | 映画

                 

 HBO制作のテレビドラマ。HBO(Home Box Office)は、ニューヨークに本社を置くケーブルテレビ局。このテレビ局が制作する主なドラマとして「セックス・アンド・シティ」「バンド・オブ・ブラザース」「ゲーム・オブ・スローンズ」「TRUE DETECTIVE」などがある。本作はアマゾン・プライムで、本年3月から配信されている。

 巨大メディア企業「ウェイスター・ロイコ社」を創業した父親ローガン・ロイ(ブライアン・コックス)と息子や娘との意見の対立が家族に冷たい風を吹きつける。特に2番目の母から生まれた次男のケンダル・ロイ(ジェレミー・ストロング)との確執が全編を覆う。

 そのキッカケとなったのは、父親からサインをしてくれと言われて内容も見ないでケンダルはサインをした。父親ローガンの誕生会に家族に告げたのは、信託財産を3番目の妻マーシャ(ヒアム・アッバス)にも譲るというものだった。書類に無条件にサインをしたケンダルは、父親に騙された気分になる。

 長兄のコナー(アラン・ラック)は、農業経営で父親の会社とは距離を置く。三男のローマン(キーラン・カルキン)は、調子のいい男で優柔不断。末娘のシヴ(サラ・スヌーク)は、しっかり者で政治に関心を持ち、大統領候補ギル・イーヴィス(エリック・ボゴシアン)を手伝うが、父親の会社を潰しにかかっているのも容認するという冷徹な計算もできる。

 父ローガンが脳溢血で倒れて株式を担保とした30億ドル(約3千3百億円)の借入金があることが判明する。この条件として株価の下落が一定の水準に達すれば、自動的に一括返済条項が発動される。ローガンの病状からこのままでは、株価の下落は必定だった。速やかな経営陣の刷新が望まれる。

 この危機に奮闘したケンダルだったが、病状がやや持ち直したローガンからはねぎらいの言葉どころか手段に不満をぶつけられる。父に対しての不満が極度に達し、ローガンに対し不信任決議案を提出する。反対意見が勝りケンダルは馘首される。

 ここで分かったのは、兄弟姉妹といえども事前の打ち合わせもローガンの前では脆くも崩れ落ちることだった。物語はつづき、失意のケンダルは、かつてのコカイン中毒への道を歩み始める。三男のローマンは宇宙産業部門を任され、日本のロケット打ち上げに関係する。(こんなのは架空の話なんだろうなあ)。末娘のシヴは、結婚する。

 創業者の意志を継ぐのはなんと難しいことかと思わせる。創業者は、自分の知恵と努力で巨大企業に育てた。大変な苦労をしたことは確かだ。終わりなき事業を誰に譲るかは、大問題だろう。だからローガンは、息子や娘をあらゆる面でテストしている筈だ。

 病状が回復したローガンは、地方のテレビ局を買収すると言い始めた。息子たちはこぞって反対した。インターネット時代でテレビを見る人が減っているという分析を前提にしている。ローガンは、いい番組を作れば観る人も増えると言い張る。

 どちらが正しいかは言えない。言えることは、反対する息子や娘がしっかりした将来展望を持って、父親を説得することだろう。父親は暗に納得する材料を揃えろと言っているのかもしれない。この巨大企業は、まだまだローガンの支配下にある。

   

  

        

俳優で注目したいのは、末娘シヴ役のサラ・スヌークだ。決して美人ではないが、個性的で演技力もあり笑顔が可愛いと思う女優さんだ。

      

キャスト(カッコ書きは役名)

ブライアン・コックス(ローガン・ロイ)1946年6月イギリス、スコットランド、ダンディ生まれ。

ジェレミー・ストロング(ケンダル・ロイ)1978年12月出自未詳。

キーラン・カルキン(ローマン・ロイ)1982年9月ニューヨーク州ニューヨーク生まれ。「ホーム・アローン」の子役スターは、兄のマコーレ・カルキン。

セーラ・スヌーク(シヴ・ロイ)1987年7月オーストラリア、アデレード生まれ。

アラン・ラック(コナー・ロイ)1956年7月オハイオ州クリーヴランド生まれ。

ヒアム・アッパス(マーシャ・ロイ)1960年11月イスラエル生まれ。

 


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