Wind Socks

気軽に発信します。

アメリカの銃乱射事件、いつまで続く

2015-06-20 20:32:47 | 時事

 毎年のように起きる銃乱射事件。先日もアメリカ南部サウスカロライナ州チャールストンの黒人教会で銃を乱射9人を射殺した事件が発生。

 どうやら犯人は、白人至上主義者のようで「憎悪犯罪」と地元警察では見ているようだ。白人至上主義といえば、KKK(クー・クラックス・クラン)のことだろう。映画でもたびたび登場する目だけ出した白いローブを纏った不気味な集団だ。銃社会のアメリカの悲劇と言わざるを得ない。今年に入っていったいこの種の事件が何件起こっているのだろうか。とにかく「またか!」というのが率直な感想だ。

 事件が起きるたびに「銃社会をなくそう」の声が上がるが、一向に前進しない。その背景には、全米ライフル協会(NRA)がある。この団体は政治的に強い影響力を持っているらしい。その影響なのか共和党も反対している。

 全米ライフル協会のスローガンに「銃が人を殺すのではない。人が人を殺すのだ」と言って銃規制には反対している。確かに真っ当な見方のように思える。が、家庭にある包丁やナイフも使い方によっては凶器になる。

 銃と包丁の違いは、そもそも道具の持っている使い道が違うということだろう。銃は火薬によって弾丸を発射し対象を破壊する。狩猟や戦争で使われるのも頷ける。

 包丁は主に料理の材料処理用の用途だ。銃が銃を殺すのではないと言われても、すんなりとうなずけるものではない。

 AFP=時事に掲載された記事によると、米国の非営利団体「バイオレンス・ポリシー・センター(Violence Policy Center)」によれば、銃規制に反対するロビー団体(全米ライフル協会を指すものと思われる)の主張に反して、個人が保有する銃が自己防衛のために使用されることはめったにないとする調査結果を発表した。銃規制を支持する同センターが、米連邦捜査局(FBI)や他の連邦政府機関のデータを分析したところ、銃によって自分や他人を傷つける事例の方がはるかに多いことが分かった。2012年に起きた民間人による銃絡みの事件は、「正当殺人」が259件だったのに対し、「殺人」は32倍の8342件に上った。これらの数字には「何万件にも上る」銃による自殺や誤射は含まれていない。
 同センターのジョッシュ・シュガーマン(Josh Sugarmann)事務局長は、全米ライフル協会(National Rifle Association、NRA)が「銃は自己防衛に必要」と主張していることに対し、「こうした銃業界のプロパガンダには根拠がない。3億丁以上もの銃が保有される米国で、実際には銃が自己防衛のために使われることはめったにないことが顕著に分かる」と述べたとある。

 一部にはアメリカ建国の精神、自由と平等を守るためには銃が必要というが、銃は凶器以外何ものでもないということだろう。

 そろそろ全米ライフル協会も、金儲けのためのプロパガンダは止める時期ではないだろうか。銃による悲劇を聞くたびに、銃のないわが日本が少しは安心できるというものだ。

 だが、ある意味ハッピーな国ではあるが、自国をどのように守るかとなると、烏合の衆のようになんの纏まりもない。他国から見れば、自国を守る気概に欠けていると見えるだろう。中国から銃口を向けられればどうするのか……アメリカの銃規制も気になるが、中国からの銃乱射も気になることではある。

コメント    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« 山岳遭難、最多2794人=... | トップ | 顧客を無視、ソフトバンクの... »
最新の画像もっと見る

コメントを投稿

時事」カテゴリの最新記事