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一言で言えば文豪谷崎潤一郎を侮辱するような出来だ。タイトルには、原作谷崎潤一郎となってるから正気かと思った。女優の演技は下手だし大阪弁のアクセントも不完全。それに体も原作の色白がない。そこらへんの女と同じ。
もっと言えば、美人の女優なら我慢も出来ようが、そうでもないから始末に負えない。それに心理描写がないし、人物造形もない。途中でやめようかと思ったが、折角だから観てしまった。しいて言えば、ポルノ映画なら何とか観れる程度。
これに満足できなくて、1964年製作の「卍」を観る。
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脚本 新藤兼人 1912年4月~2012年5月広島県生まれ。
キャスト 若尾文子(徳光光子)1933年11月東京生まれ。
岸田今日子(柿内園子)1930年4月~2006年12月東京生まれ。
川津祐介(綿貫栄太郎)1935年5月東京生まれ。
船越英二(柿内幸太郎)1923年3月~2007年3月東京生まれ。
これは、さすがに美人女優を配してあるし、原作を忠実に脚本化されていて人物造形もしっかりしたものになっている。
若尾文子の裸体(と思う)も白くてキレイだし、勿論、岸田今日子も同様だ。心理描写は難しいのか、それほどの感銘は受けなかった。
綿貫を演じた川津祐介が熱演している。特に園子と兄妹の契りを結ぶといって、腕をかみそりで切ってその血を吸うところがある。園子に吸われる場面では、一瞬気持ちよさそうな表情を作っていた。女に腕を吸われると気持ちがいいのは当たり前だから、なかなか芸が細かいなあ。と感心した。
ただ、残念なのは大阪弁のアクセントが不自然なところだ。それでキャストの出自を見ると、東京生まればかりではないか。これでは、原作の雰囲気を出せるはずもない。
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