畑のつぶやき

畑や田んぼの作物の生育や農作業の報告
農家の暮らしの日記
田畑を取り巻く自然の移ろいの描写
食、農への思い

騒音

2011-07-11 19:56:07 | 暮らし

7月11日(月) 

うっすらと白み始めたころ、突如響く、けたたましい叫び声。ここの所、ほぼ毎日のように、この叫び声で、眠りを破られる。寝室と道路を挟んだ隣の空き家のこんもりとした立木の頂上あたりから、聞こえてくる。ヒヨドリの一日の始まりを告げる、絶叫だ。これが始まると、止むことを知らない。しばらくの間は、1分という休みもないかのように、その「囀り」は続く。少し離れた大木の梢、寝室のすぐ外の梅の木に、道路を走る電線にと、渡り飛びながら、「囀り」は、少し遠くなったりもするが、ほぼ、私の寝室の周りを、ぐるぐる回っている。

睡眠を打ち破られた、私の耳には、ほぼ同じころから、ホトトギスの鳴き声も聞こえてくる。ホトトギスは、少し遠慮をしてか、離れた林の方からだ。しばらくすると、ウグイスだ。小鳥の中でも、美声の代表の一種だが、耳元で、連日繰り返されると、ヒヨドリに並び、早朝の騒音となる。梅にウグイスの花札の通り、梅の木が好きなのだろうか。一番耳元で鳴くのがウグイスだ。このころになると、外はだいぶ明るくなる。時には、コジュケイが、「チョットコイ、チョットコイ」と加わることもある。ヤマバトが、低音の魅力はどうかと、加わるのは、週に一回くらいか。我が家の周囲の空き地の草むらに巣くっているだろう、キジが、ここは、俺の縄張りだと、「ケーン!ケーン」と主張してくる。

カラスが、参加するのは、もう日の出のころだ。

「ロクロク、眠っていられない!」と、ぼやきながら起きてくる私に、連れ合い、曰く。

「ヒヨドリが鳴き出す前に起きてきて、一仕事。昼に、ゆっくり寝ていては?」

 

イネの花(小さな白い花)


日曜仕事

2011-07-10 19:13:16 | 暮らし

7月10日(日) 

完璧な夏空。眩しい真夏の太陽。気温も上がり、慣れない身体は答える。

お盆も近いので、家の周りの草刈。農道や、作業場周囲、鶏舎回りなど、普段あまり草刈しない所も刈っておく。案の定、蜂の巣を二個ばかり落とした。まだ小さく、蜂の数は1、2匹。注意をしながらなので、刺されることはない。もう2週間ほどたつと、巣も大きくなり、蜂の数も増え、下手をすると射されてしまう。今のうちに草刈をしておくのは、そんな心配もあるからだ。特に、連れ合いは、蜂アレルギーで、刺されると大変だそうだ。

家の脇の畑も、昨秋のままに放置してあった。夏草が茂り放題だったので、刈って支柱なども片づける。なにやかやと、やることは多いが、昼時の、太陽の高い時間は、ゆっくりと昼寝をしたり、家で休み、3時を回ってからが、午後の仕事始め。梅雨明の猛暑は、しばらくは、暑さに身体を慣らしながらになる。


お酌

2011-07-09 19:19:43 | 農作業

7月9日(土)  

梅雨明けの発表があった。やはりである。かなり早い真夏の到来である。今後の農作業の先が思いやられる。

まずは、大豆の栽培だ。10日を過ぎたら、種蒔だ。トレイに蒔いて、定植をする。畑に定植したら、例年通りの水かけが必要になるだろう。その大豆畑の準備。草がびっしり生えて、緑のじゅうたんを敷いたようになっている。トラクターで耕す。イネ科の草が多い畑は、一回耕した位では駄目のようだ。2~3日置いて、再度耕すことにする。こうした作業には、真夏の太陽はありがたい。耕しておくと、草は枯れてしまうから、能率がよい。

お酌。早朝、5時前に畑に着く。日が昇り、暑くなる前に、サツマイモの苗に水をやるためだ。一本一本の苗に、ていねいに、漏斗を差して、水を吸わせる。まるで、サツマイモの苗に、お酌をしてやるようなもの。漏斗を差しては、じょうろで水を注いでやる。腰をかがめて、さあ、一杯どうぞ。並んだ、300本ほどの苗にすべて、お酌して回る。小一時間かかるが、日がそれほど高くなる前に、やり終える。

午前中は、梅雨明になるだろうからと、田回。水や田んぼの状態を点検しておく。

昼食に入ると、昼のニュースで、気象庁の発表を報道していた。

我が家のソラも、梅雨の明け猛暑にグダー~グダー


漏斗(ジョウゴ)

2011-07-08 19:41:50 | 農作業

7月8日(金)  

結局、雨は降らなかった。朝起きて、外に出るが、地面は濡れていない。そして、予報は、朝のうち弱い雨。雨雲もしばらくかかっている予報だ。しかし、外れた。幸いなのは、今日は、薄日が射すことはあったが、曇り空だったことだ。サツマイモの苗は、どうにか耐えてくれた。しかし、このまま、明日から晴れてしまえば、かなりの数、枯れることは確実だ。夕方に水を掛けることにする。

マルチに苗を差し込む穴があいているだけ。やみくもに水を蒔いても、畝間に流れて無駄になる。苗の穴に水を流し込もうと、じょうろの先を外して、パイプの先から苗の穴に注ぎこもうと、用意して出かける。40Lもあれば足りるだろうと、ポリタンクに水を入れて行く。じょうろを傾けて、苗穴に注ごうとすると、かなりの量が、穴の脇に流れてしまい、マルチの中に浸みるのは半分位だ。半分も無駄になっては、畝間の草を育てるだけだ。頭をひねる。〈そうだ!漏斗があったはずだ〉 刈払機に燃料を入れるときに使うために車に載っている。漏斗を穴にさして、そこに水を注げば、こぼれないだろう。うまくいった。明日朝、もう一度水やりすれば、梅雨明の真夏の太陽の下でも、どうにか育ってくれるだろう。

日中は、田んぼの草刈。刈払機での作業だが、一応、一段落。しかし、最初に草刈しておいた田んぼは、もう、刈らなければならないほどに伸びている。

3日目の稲穂  穂全体が姿を現した


雨仕事

2011-07-07 19:11:58 | 農作業

7月7日(木)   いちじ 

午前中、二時間ほどの間、雨が降る。結構強くも降り、20㎜位はあった。夕方には、再び雨の予報だ。これを逃してはいけないと、最後のサツマイモの植え付けをする。この間の雨無天気の為、植えても、活着しないか、しても時間がかかるだろうと、植付はしなかった(一回でも水をかければ活着するのだが)。今日は、予報はそれほど外れないようなので、雨が上がり次第、苗取りをする。畑には、11時ころ行くが、そのころには、薄日も射して、暑くなる。畝のマルチの中は、この間の雨でも、水分は少なく、乾いている。刺しこんだ苗は、すぐにマルチの上にぐったりとなる。少しでも雨が降って、マルチに空けた穴から、水分がしみ込んでくれれば、生き返ったように、立ち上がってくれるはずだ。夕方の雨を祈って、300本ほど植え付ける。

午後は、田んぼの草刈。刈払機で、一か所を終わらせ、モアに積みかえて、 3か所の田んぼの作業。空はうす暗くなるが、雨はまだ降らなかった。汗を洗い、今も空を見るが、ほんの少し、ぱらつく程度。予報は、雨雲の到来を示している。大丈夫だろう。

一日経った稲穂(昨日出穂し、ここまで穂が出ました)

  

 


出穂

2011-07-06 19:52:21 | 農作業

7月6日(水)   いちじ 

早生のヒメノモチ。畔際のイネの一株です。真ん中あたりを良く見てください。穂が出かかっています。イネの最後の葉(=止葉)の付け根部分(=葉鞘)から穂の先端の籾が顔を出しています。今日が初めてだと思います。注意しながら、畔を歩いてみても、まだ数えるほどしかありませんでした。

イネのこの状態を「出穂」と云います。穂が付くだろう茎の40~50%が出穂した日を出穂期と云います。イネの栽培にとって、目安となる大事な時期です。出穂期を推定して、その前日数により、施肥などの栽培管理を行います。また、出穂期から計算して、成熟期を判断して、管理、刈り取りの準備を行います。

また、イネを育てている者にとっては、出穂を見るのは、大きな喜びです。種籾の準備から、今日まで、育ててきた稲が、「ああ、今年もまた、実をつけてくれる」

出穂期から、約一月ちょっとで、刈り取りになります。品種により、若干の日収の差はありますが、せいぜい一週間位の違いです。(出穂期も品種により異なります) 収穫まで、約40日位のものです。天候のこと、水のことなど、イネにとって、好いように過ぎてほしいと、願います。

今日も、作業は、刈払機での、田んぼの草刈。出穂期が近づいてきた。急いで、田んぼの周囲をきれいにしておかなければ。

 


降雨

2011-07-05 19:22:49 | 暮らし

7月5日(火)   いちじ  のち 

半月ぶりで、水溜りができるほどの雨。朝から、どんよりとした曇り空で、今にも降りそうな黒い雲に覆われていた。大粒の雨がザーッと来るが、軒下に入るまでもなく、止んでしまう。そんなことを、数回繰り返し、また薄日が射したりする。今日も裏切られるだけと、期待しないでいる。母の迎えが、10時なので、それまでは、雑用をしながら、家の周りにいる。ちょうど、迎えの車が付いたころから、大粒の雨が断続的に降り始める。傘をさしても濡れてしまうほどだ。風も強い。家に入り一休み。しかし、この雨は、長くは続かない。弱まってはまた強まりを繰り返し、昼前には、青空に、太陽が顔を出す。我が家の庭の降水量は、トータルで、20㎜弱といったところか。ちなみに、我が町のアメダスの記録は、36.5㎜。海の近くの方が雨量はあったようだ。

午前中はそんなことでつぶれてしまい、午後は、田んぼの草刈。モアで二か所終わらす。市役所の農産係に書類を提出する。係も初めてのことなので、点検しながらの進行になるだろう。早速に、携帯に連絡入り、もう一つの書類も、出してくれと言われる。再度、明日届けなくてはならない。どうしてこう書類が多く必要なのだろう。


水入れ

2011-07-04 19:31:50 | 農作業

7月4日(月)  いちじ 

嵐のような南西の風が吹きまくる。時折、立っていても足を踏ん張りたくなるような強さで、吹いてくる。

田んぼの作業。刈払機での草刈。田んぼの水入れ。相変わらず、役員に申し込んで、ポンプを動かしてもらっての給水。また、ほかの田んぼも水入れ。バルブを開ければ水を入れれる所は、楽だ。据え付けのポンプを自由に使える所もある。ただ、使用中の時は、順番だ。前の人が終わるのを待つ。そんな水入れを、あちこちに点在する田んぼでやらなければならないから、東奔西走となる。こんな天気だから、水の無駄遣いになるような、溢れさせたくはない。だから、一、二回は、無駄足を運ぶことにもなる。いくら軽トラックとはいえ、ガソリンを振りまきながらの、高くつく水入れだ。落ちついて、草刈とはいかないから、草刈の能率は落ちるが、一日が終わっても、ぐったりということはない。

風が吹きまくっていたおかげでもあるが、汗で、びっしょりとまではいかないで済む。畑の野菜などの被害はあるが、役立つこともあった強風。


蝉の声

2011-07-03 19:48:37 | 暮らし

7月3日(日)  ときどき 

夕方、北側の山の方から、かすかではあるが、蝉の声が流れてくる。耳を澄ますと、その一年ぶりの鳴き声は、はっきりしてくる。梅雨明である。すくなくとも、このまま雨が降ることはなく、梅雨明10日の、真夏の晴天に移行してゆくだろう。

日も射すので、汗だくになるのは覚悟で、ハウス内の作業。パプリカに仮支柱しか立てていない。かなり伸びたので、整枝をして、支えてやらなければならない。雨や、曇り作業にと思っていたが、もう待てない。一株を、3~4本の枝が伸びるように整枝をして、それぞれが伸びて行く方向から紐をたらして、その紐に結えつける。伸長するに従って縛ってゆけるように、逆錐型に紐をたらしておく。

その紐に、各枝が伸びるに従って、開いてゆくように、縛っておく。余分な枝は切り落としたり、芽止めをする。その作業は、しゃがみ込んでの作業。軽作業だが、蒸し暑く、30分起き位に外に出て、水分補給。

小さい実を付けている


一転

2011-07-02 19:34:54 | 暮らし

7月2日(土)    ときどき  

天気予報が恨めしい。この天気なんとかしてくれ。雨ーーー。と、これを最後にする。天気のことで、愚痴ってばかりのこの何日。しかし、もう止める。要するに、自然の、地球の動きに対して、人間は、無力なんだと云うことの、再確認である。それが、3.11のようなこともあれば、私が、ぐずぐず愚痴っていたような、些細なことでもあるのだ。人間の予知とか、予報とか、想定とか、それは、人間の知りえた範囲での未来予想でしかない。しかし、人間の歴史など、地球の生誕以後の時間の中では、無いに等しいのだ。それなのに、あらゆることを知り尽くしているかのように、振る舞い、陽炎のような豊かさに、酔い尽くしている。

我が家の「ソラ」も、アレルギー症だと云うので、専用のキャットフードと、白身魚のアラなどと、贅沢な食事を取りながら、全部食べきらないうちに、食事をねだって、連れ合いの小言を受けている。しかし、「ソラ」は、猫である。猫の分をわきまえている。その時、その時を、生きているにすぎない。そして、未来を予測して、そのために何かをなそうとはしない。今の環境の中で、何かがあっても、「ソラ」は、ただ、生きるためにその全生命を懸けて、動くであろう。その結果がどのようなものであっても。

しかし、幸か不幸か、「ヒト」は、地球をも、対象化してしまったおかげで、自分たちの時間を持ってしまった。今を生きるのでなく、未来の為に生きるようになった。だから、欲望は、無限大に拡大し、そのために、あらゆるものを管理下におこうとしている。日や月や星、風や雲の動きから、近未来の天気を想像する位なら良いが、地球の外から、観測して、データーを集め、かなりの長期の天候も予想するようになった。でも、人の観察しえた地球など、ナンボノもんだろう。そう思ってしまえば、天気予報の当たり外れに、一喜一憂しないで、今、この時をどう動くかを、考えるにとどめていた方がよい。今、何ができて、何ができないか。出来る所はどこで、出来ない所はどこかも必要だ。未来を想定して種を蒔いた行為のうち、すべてを得ようとは思ってはだめだ。うまくゆくこともあるだろうが、駄目な時もある。

駄目なものをどれだけ少なくするか、程度にとどめておこう。

と開き直って、今日は、一日、農作業はしなかった。気持ちを切り替えよう。

環境保全型農業の書類を作る。