畑のつぶやき

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食、農への思い

収穫の不安

2011-07-24 18:30:09 | 食、農への思い

7月24日(日)  ときどき 

共同作業。水田の維持管理のための水路、農道、堰土手の草刈。

ほとんどの田んぼが、稲穂の海となり、一月もすると、収穫である。早稲品種で、早いものは、8月の10日ころには刈り取りとなるだろう。だから、一休みの時の話題は、放射能汚染になる。この間、事故原発から離れた、広範囲の水田の、稲藁の汚染が報道されている。米作りをしている農業者にとって、稲藁が汚染されたと云う事実は、他の汚染とはまた違い、自分たちのより身近な汚染と感じることになる。収穫期が近づいた、俺の田んぼはどうなのだろう。イネに放射能は降ってきていないのか。これから、穂に養分が送られ、米として実って行く。その米に放射能は吸収されないのだろうか。

遠く離れた、神奈川や静岡のお茶が汚染されたと、報道されている。千葉県で、すぐ近くの勝浦でもお茶の汚染があった。

我々の地域はどうなのだろう。そんな不安が、ちょっとばかり意識の隅にある。大丈夫に決まっているさ、とは思うが、ちょっと心配だ。そんな気持ちがあるから、皆が集まると、その話題となる。心配を打ち消したい。大丈夫だと云う確信が欲しい。話題にし、話し合うことで、不安は少し和らぐ。避難を強いられるような、おおきな被害を受けている人には悪いが、こんな不安を持たされるのも、被害と言えないことはない。原子力という、人間の制御能力を大きく超えた危険を使うことの被害はの現実だろう。

そして、その被害を受ける我々も、原子力を使うことを容認し、その「恩恵」を受けて生活してきたこと、生活していることは、政府や、東電と同じ側にいる、加害者でもあると、云えるだろう。