畑のつぶやき

畑や田んぼの作物の生育や農作業の報告
農家の暮らしの日記
田畑を取り巻く自然の移ろいの描写
食、農への思い

2011-12-01 18:26:40 | 介護日記

12月1日(木)   いちじ 

なんとなく、雨がパラパラしているような、していないようなそんな一日。今日の雨量はと問えば、ほとんど0㎜との答えが返るだろうが、地面はずっと濡れている。そして、寒い。さすが、今日から、師走、そんな一日。

新潟の、小千谷から、来客。私の母方の従姉に当たる夫婦。何人かいた、母の兄妹はすでにいない。一番末娘である母が、93歳なのだから、一般的なのだろう。今の母の状況も知っていて、まだ今なら話しても判るだろうし、最後かもしれないので、思い切って出かけたいと、連絡をもらっていた。親せき付き合いは、いい加減にしていた私は、ほとんど、親任せだった。子供時代は、同じ集落で、歩いても5分としない所に住んでいたので、よく知っていた。しかし、私が記憶している時は、すでに看護婦として働いていたので、ときどきかわいがってもらっていた、大人の人だった。高卒後上京してからは、全くというほど、付き合いはなかった。

この地で、両親と同居してからも、二人とも健在だったので、生まれ育った地での、親せき付き合いは、任せたままだった。父がいなくなり、母が、高齢の上、認知症になり、ようやくにして、私が、そうした付き合いをしなければならなくなった。しかし、その時は、すでに、私を含めいとこたちは皆、高齢者の仲間入りをしている。お祝い事での付き合いは、全くと言ってよいほどない。二十数年振りに生まれた地を訪ねたのは、仏事だけだ。

従姉から、元気なうちに逢っておきたい、との連絡をもらって、ぜひにと、待っていた。昼食後、母を迎えに行き、外出で、連れてくる。昔のことは、よく覚えている。私が、守子した〇〇、と、大はしゃぎ。うれしい、うれしい、と、連発。この瞬間だけは、昔の記憶と、今の歓喜がぴったりと重なりあい、大喜びする子供のように、同じ言葉を繰り返し、楽しんでいる。

二時間弱の歓喜の時は終わる。二人にも車に乗ってもらい、ステイ先にと向かう。彼らが、帰ることは判り、来てくれて良かった、よかったと、何度も繰り返す。部屋まで送って、別れる時も、笑顔は絶えなかった。

二人を宿まで送るが、もうこの時には、母の記憶から、姪夫婦と会っていたことは、抜け落ちている。