まだ感覚的にしか説明できない施術方法がある。
自分向け、他人向けともに共通して使えるものだ。
痛みに対応するものではなく、だるさ、重さの抜き方である。
セッション中、僕は受けてくださっている方のだるさや重さを感じた上で、内的感覚を使って処理している。
持っている本人からこの症状を「拝借」しなければ不可能な手法である。
「眠さ」や「ボーッとして頭が働かない状態」と表現することもあるが、これらは全て、僕が人から感じるときには微妙に差異がある。
そのままの状態でいれば眠ってしまうタイプ、眠くはないが頭が働かないタイプなどの違いだ。
寝不足を解消すれば取れるものと思っている人がいるが、そうではない。
寝ても内奥から出てきてくれない慢性的な疲れであって、日々の生活でのパフォーマンスを悪くする。
方法は以下の通り。
「換氣」の手法で、自分の身体のどこかに触れる。
やりやすい場所のどこでもいい。
身体のどこかにきしみや痛みがあるのなら、そこをポイントして、このだるさと一緒に排出してしまうこともできる。
臍下丹田に呼気の流出口を作り、意識に置くのは同様。
だが、そこへの意識集中は最低限にとどめ、頭の中の「ボーッとしているところの拠点」「集中できなさ」に焦点を当てる。
息を吐き出しながら、その「拠点」を追い込む。
追い込み続けると、追い込みきれないところで自分の意識が無くなり、失ってしまう。
あるいは瞬間入眠が起こる。
この刹那にだるさの発散が完了する。
この手法の特徴は、だるさの根源を見つけて近づき追い込んで、だるさを最大限圧縮し、ついに爆発させて発散させるところにある。
眠くなるにまかせ、入眠の瞬間に体内の気を入れ替えてしまうのだ。
論理的に書いたつもりだが感覚的であって、万人に指南するのに有効な書き方とはいえない。
だが、だるさの抜き方としては破壊力抜群だ。
感覚的に理解できた人は試してみてほしい。