以前、60歳代の女性が長く続くめまいに悩まされていると言ってきたことがある。
ちょうどその頃、僕は似た症状を訴える人に会い続けていて、めまいのケアを集中的にさせられていた。
どこをケアするとめまいの改善につながるかの記憶が鮮明だったため、その女性に施術をしながら伝えて差し上げた。
その場所とは、鼠蹊部上側の、お腹の一番下にあたるところだ。
鼠蹊部に沿って谷状に落ち込んでいく、その際のライン内側の内臓を丁寧にケアすると良い。
2ヶ月後にその女性に会ったとき、めまいはそれきり起きていないという話だった。
また、同様にめまいを持つ人にその部位について彼女が教えてあげたところ、自分でそこを揉んでみた全員が明らかにめまいが改善したとのことだった。
原因がそこ以外にもある場合もあるので全てではないが、軽度なめまいなら自分で下腹部のケアをすることで抜けることがわかった。
おそらく、改善したのはめまいだけに止まらず、注意してみれば全身が楽になっていたものと思う。
今、「腸活」や「腸内細菌」といった言葉が盛んに使われるようになった。
この話も、腸のはたらき次第で身体全体のバランスが取れることを示す良い例と言える。
呼吸の力もしっかり使えば、より良い結果が得られることも付け加えておきたい。