具合が悪くなりそうな際、交感神経優位の状態を利用して体調を変えていく方法もある。
短期的に言うと、気が張り詰めていれば症状は悪化しにくい。
病気の状態になだれ込んでしまうのは気が緩んだ瞬間で、症状が閾値を越えて発熱などを起こす。
この現象はもちろん身体の反応として治癒に至ろうとするものであり、休んでいれば回復していくのだから悪いものとは言えない。
だが、悪化させることなく改善できればありがたいものだ。
気の張っている時間を上手に保てば、それと副交感神経の連携を利用して、症状を悪化させずに転換させることができる。
緊張をうまい具合までもたせて、峠を越えたところで副交感神経に引き継ぐ。
熱が出そうとか異変を感じながら、緊張状態にあって寝転がっても頭も心もたかぶっているようなとき、濃いコーヒーを飲んでドライブに出るなど、緊張をさらに高める間に症状の方向を変えてやり過ごした、という体験を持つ人も多いだろう。
生活パターンに合わせてやり方は工夫次第だ。
今以上に暴れない状況を確保してから、睡眠を取るなどすれば穏やかに体調を引き戻すことができる。
体調維持の何よりのコツは、交感神経と副交感神経に上手に従いながら利用することだと思っている。
今回書いたのはその発展的な利用についてで、風邪などの軽い問題を念頭に書いているけれど、他の病気に当てはまる部分もある。
長期的な病気に関しても、この方法は有効に使えるものだと僕は思う。