脳を衰えさせない秘訣は、広い視野で真剣に考えることだろう。
まず他人の幸せを考える人は、考え方だけでなく全身が若々しくなる。
必然、行動的になるからだろう。
世界が広くなる分、余計なものを背負うこともあるけれど、助けてくれる人も現れる。
刺激が多くなり、新しいものに出会い続けるという、脳の健康のためには良いサイクルを歩む。
思考が閉じすぎて、自分に近い範囲だけを守るようになったとき、脳は壊れた様相を見せることがある。
自分の信じたいようにのみ信じるようになるのが過剰になると、もはや限度を超えて戻らなくなってしまうこともある。
共感、協調の姿勢は大事だ。
自律神経の調子を崩し、しばらく仕事から身を引かざるを得なかった女性が、気持ちを新たにした職場で、頼まれたことは全て引き受ける勢いで臨んでからは、体調への不安がなくなり日々楽しく過ごせるようになったと嬉しい報告があった。
自分自身を開けっぴろげにして、周りと一体になってしまえばいい、という実例だ。
頼まれごとをしなければ身は楽だと計算するのは、その時の息抜きを生み出すに過ぎず、世界を狭めることになる。
その彼女、自己実現のため頑張っている別分野で、意見が認められて先に進むことができるようになったという幸運も同時に起きたという。
今までは上司に否定されて違う方向を促されていたのだ。
僕からしたら、相談されていたその問題は、順序よく考えて必要な主張をすれば受け入れられるだろうと、全く問題ないものとして感じられていた。
身体の健康を取り戻し、脳も正常に機能するようになったことで、思考による制限が取り除かれ、背中が押されただけのことだ。
それでも、一般的にいう「引き寄せが起きた」という表現でも通るのかもしれない。