最新の治療法など、地元の医療情報を提供する「メディカルはこだて」の編集長雑記。

函館で地域限定の医療・介護雑誌を発刊している超零細出版社「メディカルはこだて」編集長の孤軍奮闘よれよれ・ときどき山便り。

超音波検査は便秘診断に有用。慢性便秘エコー研究会で最優秀演題賞を受賞

2023年03月04日 18時47分32秒 | メディカルはこだて
第84号では国立病院機構函館病院検査科臨床検査技師の小野寺友幸さんを取材した。

国立病院機構函館病院検査科の臨床検査技師(超音波検査士)である小野寺友幸さんは第1回慢性便秘エコー研究会で最優秀演題賞を受賞した。演題名は「腹部超音波による直腸評価の検討」。
同病院は2019年5月から消化器科の専門外来として「便秘外来」を開設。津田桃子医師が画像評価を加えながら、患者一人ひとりにあった内服の調整など、専門的な治療を行っている。2017年10月に慢性便秘症診療ガイドラインが発行され、ガイドラインに基づいて便秘診療を行うことが可能となった。医学的に便秘とは「本来体外に排出すべき糞便を十分量かつ快適に排出できない状態」と定義された。
便秘は大腸通過正常型、大腸通過遅延型、機能性便排出障害型に病態分類される。小野寺さんは「大腸通過遅延・正常型便秘は生活指導や便秘薬治療が主になる一方で、機能性便排出障害型ではバイオフィードバック療法などの専門的治療を要することがあり、その分類は重要です」と話す。機能性便排出障害型では直腸に便やガスの貯留が見られるため画像診断が有効とされるが、従来のCTやX線では被爆の問題があり、診察室やベットサイドでの評価が困難だった。そこで、小野寺さんは非侵襲的で繰り返し実施できる腹部超音波検査で直腸の観察が可能かどうかをCTと比較検討した。


第1回慢性便秘エコー研究会で受賞した最優秀演題賞のクリスタル盾を持つ小野寺友幸さん
この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« 気持ちの変化に対応できるよ... | トップ | 放射線皮膚炎に ケアマップを... »
最新の画像もっと見る

メディカルはこだて」カテゴリの最新記事