完全無欠な「もうすぐ前期高齢男」日記

「もうすぐ前期高齢男」に進級「老いの自覚」を中心にUpしていきます。

「ゴルゴ13」 別冊ビッグコミックNo.151

2006年03月13日 | 
私は中年である。中年の男は「ゴルゴ13」が
好きである。特には私は厚みがあって小さくて
丈夫な別冊ビッグコミック版を愛読している。
(特に風呂に入りながら読むことが、多いので)

別冊ビッグコミック版は年に4回発売される。
春の季節に出る「ゴルゴ13」はクオリティの
高い作品が多い。

というわけで最新巻No.151の感想を
書くことにする。

4篇収録の中でも
「未来予測射撃」
「バイルス・チェイス」
「最後の酒」
  の3篇が良かった。

内容を書いてしまうと、読む前の人が興ざめして
しまうだろうから、ほんの少しだけ寸評を添えて。

「未来予測射撃」
ゴルゴに対する名無しのライバル出現。お互いの
「未来予測射撃」は、オリンピックのカーリングを
思わせる。プロの未来予測はどこまでなのか?

「バイルス・チェイス」
まさに、コンピュータを使っている我々にとって
身近に転がっているかもしれない恐怖・・・。
オンラインとオフラインの世界の錯綜する現実。

「最後の酒」
プロが信頼するプロの仕事。「リスクを想定し、
ダメージを最小限にするために、フォローするのが
・・・プロだ」
中年おじさんには、心響くセリフが決まる秀作。

毎度ゴルゴには、そのプロ意識・行動がすさまじく
中年を迎えた私には、少なからず教わることが多い。
おじさんの心にも、いつもM16が携えられているのだ。

最後に今回は、併録の「ひなのとまり木」(ながもり
哲也)が良かった。いつもは、飛ばしてしまい読まない
ことも多いのだが、今回は2時間ドラマを見ているような
感覚で読める佳作だ。

さいとう・たかを氏は、現在73歳。うちの親父とほぼ
同じ歳だ。TBSの日曜夜のドキュメント番組で
数ヶ月まえに放送されていたが、彼はゴルゴに負けない
プロフェショナルだ。

仕事のすすめ方は、漫画・劇画というより映画製作に近い。
脚本は様々な投稿などだという。
スタッフは60代で、さいとうプロに20年以上の
アシスタントも少なくない。最後の原稿アップに際し、
全員がそろった中で彼自身がチェックする。じっと
原稿見て「この男の視線がずれている・・・。」

広場に集まった中段の観客の一人の視線が、演説を
している人物から微妙にずれていることを指摘し、
ホワイトを入れ修正するさいとう氏。
つくずく「ゴルゴ13」は、さいとう氏自身なのだ
と思わせる仕事ぶりだ。

唯一つ不安なのは、ゴルゴはほとんど歳を
とらないが、さいとう氏は確実に歳をとる・・・。
いつまでゴルゴが続くように祈らずにはいられない。

ゴルゴの読めない人生なんて、味気がなさすぎる。




コメント    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« 非日常としてのアルビレックス | トップ | 歯痛と変な歌 »

コメントを投稿

」カテゴリの最新記事