私は初老男である。
人間を50年以上生きてくると「いろんなこと」がある。
その度に「人生最大の災難」と、思う。
過ぎてしまえば「大したこと」でないと思えることも、その瞬間瞬間においては「うつ病発症」するくらいの追い詰められるものなのだ。
今、私はそういう状態にある。
そんな中で、ブログをUpするのは・・・・・・実際「良いこと」であろう。
すこしでも気を紛らすことができれば、人間というのは緊張を緩和することができるものだ・・・・。
ということで、いま「犬神家の一族」を見ている。
最後のクライマックスだ。
これからUpすることは、少なくとも40代半ば以降の人間は「理解できない話」だと思って読んでいただきたい。
「金田一耕助」という探偵が活躍する「横溝正史」の一連の小説群の本質は、その小説を読み角川映画の公開された時代を生きた人間でないと理解することができないからだ。
(さらに言えば、その舞台となった昭和の大戦後を生きた人でなければ分からないのだろう)
繰り返すが「犬神家の一族」という名前を聞いただけで、大野雄二による主題曲(「愛のバラード」)が頭の中に響かない人には、これから先の文章の本当の意味は分からないことを承知で続けることにする。
映画という媒体には、ある種の「魔力」が宿っている。
言い古された言葉ではあるが・・・・。
映画の中の役者たちは
「歳を取らない」
のである。
だから「ジェームズ・デーン」や「赤木圭一郎」は、永遠のヒーローなのだ。
「犬神家の一族」(1976年)私は15歳の中学生で、まだTVや映画がメディアの中心であった時代のど真ん中にいた。
「読書」というものが、生活の中心であったといっても過言ではなかった時だ。
その中で角川書店が打ち出した「読んでから見るか、見てから読むか」路線は衝撃だったね。
その時見た「犬神家の一族」は、とてもよくできた映画といえる。
私は「見てから読んだ派」であるから、先に映画をみた。
結局、私はこの映画を通算で10回以上見ているだろう。
そうした中で、初老を迎えてからこの映画の「本質」が分かるようになった。
若い時には、ストーリーを中心に見てしまうために細かいディティールには気づかなかったが、とても効果的な演出が見える。
今更ながら「市川崑」という人の感性には驚かされるばかりだ。
仰々しい演技も、つじつまの合わないストーリー展開も、これだけのスケールで展開されると突っ込むことができなくなる。
なによりも、初老男の世代には「微かに」であるが、すべての描写に「リアリティ」があるるのだ。
舞台となる時代背景や、その景色の描写はやはり私の意識下にある「日本の原風景」に他ならない。
さらに、演じている俳優たち。
金田一耕助:石坂浩二
野々宮珠世:島田陽子(松竹)
犬神佐清 / 青沼静馬:あおい輝彦
犬神松子:高峰三枝子
犬神梅子:草笛光子
犬神竹子:三条美紀
犬神小夜子:川口晶
那須ホテルの女中・はる:坂口良子
犬神佐武:地井武男
犬神佐智:川口恒
犬神幸吉:小林昭二
藤崎鑑識課員:三谷昇
猿蔵:寺田稔
井上刑事:辻萬長
主治医:守田比呂也
若林豊一郎:西尾啓
警察医:細井利雄
青沼菊乃:大関優子(佳那晃子)
お園:原泉
野々宮晴世:仁科鳩美
大山神官:大滝秀治
橘警察署長:加藤武
犬神寅之助:金田龍之介
那須ホテルの主人:横溝正史(特別出演)
柏屋の亭主・久平:三木のり平
宮川香琴:岸田今日子
古館恭三:小沢栄太郎
犬神佐兵衛:三國連太郎(クレジットでは三国連太郎)
細かい思い入れは・・・・。
あえて割愛させていただく。
一人一人のことを描くと、一年以上かかるだろう。
初老男になるのは、かくも面白いと実感できるとは思わなかった。
今回も最後までお付き合いいただきありがとう。これを読んでいる皆さんも、現実よりも自分の意識下にある映像こそが、自分の人生において重いものであることを自覚しますように。
May
これだけ繰り返し見てきた映画で、76年との時からから今まで変わらぬ「違和感」がある。それは・・・
「石坂浩二の金田一耕助は、イメージに合ってない」ってこと!(これって、実は本質的な部分の否定につながってる?)
人間を50年以上生きてくると「いろんなこと」がある。
その度に「人生最大の災難」と、思う。
過ぎてしまえば「大したこと」でないと思えることも、その瞬間瞬間においては「うつ病発症」するくらいの追い詰められるものなのだ。
今、私はそういう状態にある。
そんな中で、ブログをUpするのは・・・・・・実際「良いこと」であろう。
すこしでも気を紛らすことができれば、人間というのは緊張を緩和することができるものだ・・・・。
ということで、いま「犬神家の一族」を見ている。
最後のクライマックスだ。
これからUpすることは、少なくとも40代半ば以降の人間は「理解できない話」だと思って読んでいただきたい。
「金田一耕助」という探偵が活躍する「横溝正史」の一連の小説群の本質は、その小説を読み角川映画の公開された時代を生きた人間でないと理解することができないからだ。
(さらに言えば、その舞台となった昭和の大戦後を生きた人でなければ分からないのだろう)
繰り返すが「犬神家の一族」という名前を聞いただけで、大野雄二による主題曲(「愛のバラード」)が頭の中に響かない人には、これから先の文章の本当の意味は分からないことを承知で続けることにする。
映画という媒体には、ある種の「魔力」が宿っている。
言い古された言葉ではあるが・・・・。
映画の中の役者たちは
「歳を取らない」
のである。
だから「ジェームズ・デーン」や「赤木圭一郎」は、永遠のヒーローなのだ。
「犬神家の一族」(1976年)私は15歳の中学生で、まだTVや映画がメディアの中心であった時代のど真ん中にいた。
「読書」というものが、生活の中心であったといっても過言ではなかった時だ。
その中で角川書店が打ち出した「読んでから見るか、見てから読むか」路線は衝撃だったね。
その時見た「犬神家の一族」は、とてもよくできた映画といえる。
私は「見てから読んだ派」であるから、先に映画をみた。
結局、私はこの映画を通算で10回以上見ているだろう。
そうした中で、初老を迎えてからこの映画の「本質」が分かるようになった。
若い時には、ストーリーを中心に見てしまうために細かいディティールには気づかなかったが、とても効果的な演出が見える。
今更ながら「市川崑」という人の感性には驚かされるばかりだ。
仰々しい演技も、つじつまの合わないストーリー展開も、これだけのスケールで展開されると突っ込むことができなくなる。
なによりも、初老男の世代には「微かに」であるが、すべての描写に「リアリティ」があるるのだ。
舞台となる時代背景や、その景色の描写はやはり私の意識下にある「日本の原風景」に他ならない。
さらに、演じている俳優たち。
金田一耕助:石坂浩二
野々宮珠世:島田陽子(松竹)
犬神佐清 / 青沼静馬:あおい輝彦
犬神松子:高峰三枝子
犬神梅子:草笛光子
犬神竹子:三条美紀
犬神小夜子:川口晶
那須ホテルの女中・はる:坂口良子
犬神佐武:地井武男
犬神佐智:川口恒
犬神幸吉:小林昭二
藤崎鑑識課員:三谷昇
猿蔵:寺田稔
井上刑事:辻萬長
主治医:守田比呂也
若林豊一郎:西尾啓
警察医:細井利雄
青沼菊乃:大関優子(佳那晃子)
お園:原泉
野々宮晴世:仁科鳩美
大山神官:大滝秀治
橘警察署長:加藤武
犬神寅之助:金田龍之介
那須ホテルの主人:横溝正史(特別出演)
柏屋の亭主・久平:三木のり平
宮川香琴:岸田今日子
古館恭三:小沢栄太郎
犬神佐兵衛:三國連太郎(クレジットでは三国連太郎)
細かい思い入れは・・・・。
あえて割愛させていただく。
一人一人のことを描くと、一年以上かかるだろう。
初老男になるのは、かくも面白いと実感できるとは思わなかった。
今回も最後までお付き合いいただきありがとう。これを読んでいる皆さんも、現実よりも自分の意識下にある映像こそが、自分の人生において重いものであることを自覚しますように。
May
これだけ繰り返し見てきた映画で、76年との時からから今まで変わらぬ「違和感」がある。それは・・・
「石坂浩二の金田一耕助は、イメージに合ってない」ってこと!(これって、実は本質的な部分の否定につながってる?)