私は初老男である。
毎年来る8月15日。
言い続けているが、この日は「終戦記念日」というのは欺瞞である。
その日を数日過ぎた本日、気になっていた映画を観た。
「アルキメデスの大戦」
である。
現在公開中だから、あまりネタバレになるようなUpにしたくない。
が、邦画を観て「おもしろい!」と思ったのは、本当に久しぶりなものでついついUpしようと思った。
★★★★★本当に映画を楽しみたい人は、是非鑑賞してから読んでください!★★★★★
以前からメディアというモノは「それでなければ表現できないもの」を作らないと意味がない!と言い続けてきた。
特に日本においての「アニメ映画」は、その意味において「完全なる成功」している。(たまに外すのがあるけど)
そして、多分日本映画においてのこの「アルキメデスの大戦」はVFXを初めて「凄い!」と私に思わせ、その演出が「完全なる成功」になっている。
冒頭でそのVFXでの戦闘シーンで度肝を抜くことで、その後の「過去」からの物語の流れに緊張感を持たせている。
そして何より、その「キャスティングのうまさ」が際立っている。
以前どこかで記した覚えがあるのだが、役者には二通りのタイプがあると思っている。
作品の中に「俳優自身が居る」タイプと「役の人物が居る」タイプである。
いま現在の若手男優の中で一番の「役の人物が居る」タイプ(憑依型ってやつ?)である「菅田将暉」を主役に当てたのは秀逸。
某CMで「鬼ちゃん」をやっている人と同一人物とはとても思えない。
その他の軍部関係の重鎮。(大角海軍大臣の小林克也・平山造船中将の田中 泯・田中中尉の柄本 佑)
民間人・脇役もハマっている。(ヒロイン浜辺美波・女中木南晴夏・造船会社社長笑福亭鶴瓶)
これも以前に記したことだが、いまやドラマや映画の方向性は「スピンオフ」(サイドストーリー)の時代となっている。
この映画ももちろんフィクションであろう。
であるが、本質的な「結果(敗戦)」を知っている中で「似たようなこと」が起きていたことは容易に想像できる。
そして、最終盤で平山中将の口から語られるセリフは「私のライフワークの答え」である気がする。
もちろん、他に付け加えねばならないことが沢山あるのだけれど・・・・。
今回も最後までお付き合いいただきありがとう。これを読んでいる皆さんも、物事の真実が「嘘をつかない数字」でてきていないことに気が付きますように。
May
登場人物が実存した作品は特にであるが、その実存人物がどうした人であるかを知っていなくとも十分おもしろい。
だが予備知識としてどうい人物であるか(軍関係の人物はほぼ実在した)を知っていると「格段に」おもしろい!
・・・・・蛇足
映画の前の予告編で「ルパン三世」の次の映画が「フル3DCG」で作られるという。
果たして「それでなければ表現できないもの」になるだろうか・・・・。
予告編を観ただけでは「甚だ疑問」だ。
・・・・・・・・蛇足その2
8月15日は「終戦記念日」ではない。「敗戦記念日」である。