私は中老男である。
ネットニュースのヘッドラインに某モーニングショーのコメンテーターが・・・。
ウクライナ大統領の演説で「真珠湾攻撃」の話をしたことについて。
「戦後77年たって、僕はときどき太平洋戦争の話を例に出すんですけど、こんな昔の話、世界の現状と関係ないし~真珠湾攻撃を多発テロと同じように並べてしゃべるということは、太平洋戦争は歴史としてまだ生きていることなんだなともう一度改めて認識した」
と発言したという。
私には全く逆に見える。
今起きている「ウクライナ侵攻」は、私には「真珠湾攻撃」に見える。
時代・状況・その他諸々が違うのはもちろんだが・・・。
ウクライナ侵攻においてロシアには「ロシアの言い分」がある。
それは日本が「真珠湾攻撃」を実行したことに「日本なりの言い分」があったのと同じに見えるのだ。
真珠湾攻撃において、日本に突き付けられた「ハル・ノート」の存在や日本への「対原油輸出禁止政策」は、日本側にとって「戦争開始」においての充分な理由としているが・・・。
その詳細を知らない他の国々からは、今現在の「ウクライナ侵攻」と同じように見えてしまったかもしれない。
そうした中で、思うのは・・・。
戦争・侵略は「如何に終わらせるか?」が、一番の問題だということ。
ナチスドイツの戦争は「ドイツが負ける時は、ドイツがこの世から消えること」としていた。
すくなくともヒトラーはそう思っていた。
それが敗戦国ドイツを悲惨な形にすることになった。
日本が日露戦争に「勝てた」のは、明確に「アメリカの仲裁による終戦」の計画をもっていたことである。
志那事変で日本が勝てなかったのは「首都南京陥落で勝利した」と思ったのがそうでなく国民党政府が負けを認めず「泥沼化」したためである。
そして、大東亜戦争に日本が勝てなかったのは「真珠湾攻撃」で山本五十六が「1~2年は暴れて見せる」と言った、その1~2年の間に「終戦の形」を見出せなかったからだろう。
今の状況を見れば、このウクライナ侵攻が結局ロシアにとって「負の遺産」しか残さないことは火を見るよりも明らかなのだが・・・。
戦端を開いたプーチンは、そうは考えなかったのだろう。
さらにどの国の軍隊も、戦闘においては「勝利すること」しか考えない。(当たり前である)
しかし、政治家(元首)は「敗戦の場合」を想定しておかなければ・・・ナチスドイツと同じ轍を踏むことになる。
現在の紛争は、やはり「暴力団同士の抗争」と同じであり、互いが「守るべき仁義」を守らなければ、まさに「仁義なき戦い」となる。
口では「民間を攻撃しない」と言っても「勝つため」には「なんでもあり」であり、「勝てば官軍」なのだ。
そうして、突き詰めると最後に「核兵器使用」までいってしまう。
プーチンが本当に「負けるくらいなら『核攻撃』をする!」とならない保証はどこにもないのだ・・・。
今回も最後までお付き合いいただきありがとう。これを読んでいる皆さんも「日常」がいかに危ない土台の上に成り立っているかを認識しますように。
May
核兵器が「使用できない兵器」であり続けてくれることを、信じるしかないのだろうか・・・。