完全無欠な「もうすぐ前期高齢男」日記

「もうすぐ前期高齢男」に進級「老いの自覚」を中心にUpしていきます。

いい出来なんです・・・。   ~「悪魔の手毬唄」放送される~

2019年12月21日 | テレビ



私は初老男である。






NHKでも毎年放送されているが、フジテレビ系でも昨年に続き横溝モノが放送された。








やはり「横溝正史モノ」には、作る側にも見る側にも「尽きない魅力」があるらしい。









昨年の「犬神家の一族」のことは、以前にUpした覚えがある。






残念ながらあまりいい出来でなかったような・・・。







今回の放送は昨年以上にキャストが凄い。








横溝モノに縁の深い古谷一行も「いい味」を出している。







石橋蓮司のアクの強さは「ハマって」いる。








国生さゆり・有森也実・斉藤由貴の中堅からベテランにかかる3人の女優たちのバランスもピッタリ。








生瀬勝久も遠い昔の「あるドラマの刑事役」がそのまま歳を取って出てきたみたいだ。







若い俳優陣達が「目立ち過ぎない」のも良い。







全体を通しての演出とても上手い。








そうした中での寺島しのぶの演技は「流石」である。








彼女だけが「映画の中」に居るような錯覚に陥った。






今回は特に撮影技術でわざと「ザラザラとした質感」で光と影の部分を際立出せていたようで、それが時代背景と非常にマッチしていた。








これは見る側の問題なのだが横溝モノを見る場合、初老男の世代はどうしても「1970年代の映画版」を基準にしてしまう。






しかも監督は市川崑。







日本映画界における「ターニングポイント」になった「角川映画」の始まりである。







時に私は高校生。








ほとんど脳内に刷り込まれている。







すでにそれから50年近くが経ち「その時代」を表現することがむずかしくなっていることをかんがえれば比べるべきではないのであろう。








だから「重厚感」みたいなものは、映画とドラマという意味でも比べるのは酷だと思う。








しかし、その分を考慮しても今回のドラマは「とても良い出来」だったと思う。









ただ・・・・。







ただ・・・・残念なことに「主役・金田一耕助」の加藤シゲアキが軽い。







軽すぎる。







彼をキャスティングせねばならない理由が多分あるのだろうが私には最後まで「なんで加藤シゲアキ???」って感じだった。






あとCMに入る時にもうちょっとメリハリをつけて欲しかった。






本編の緊張感のまま突然CMになって「アレッ」て思うことが多々あった。







結局なにかにつけてダメ出しをしているようになってしまったけれど、このドラマはおそらくここ数年の横溝モノの中では「際立って良い出来」だったね。








今回も最後までお付き合いいただきありがとう。これを読んでいる皆さんも「横溝モノ」の奥の深さに感じ入りますように。








            May







そうした意味では「金田一耕助」という人物自体が、今では「表現しにくいキャラクター」なんだろうな。







コメント
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