私は初老男である。
ずっと行きたいと思っていたイベントがあった。
「ラフォルジュルネ新潟」
だ。
東京で行われる「ラフォルジュ東京」も、このGW中である。
東京でのそれに比べれば、ずいぶん小規模なのだろうけれど。
田舎に住む初老クラシックファンにとっては、新潟であってもとても貴重なイベントなんである。
一昨年まで田植えの準備に追われ、イベントなどにはほとんどいけなかった。
余裕のできた昨年は・・・・。
チケット入手を忘れて4月の初めになって手を尽くしてみたが遅かった。
満を持しての今回も・・・・。
アクセスしたときは「目当ての公演」はすでに売り切れ。
仕方なく2つほど選んでチケットを購入。
初めてというのはこうしたものだ。
喜び勇んでいってみると・・・・。
知っているはずの会場の距離感が分からない。
4~5か所の会場は、それほど離れているわけではないのだが、下手をするとスマホを使わないとたどり着けない。
人間というものは、そうした不安があると
「心ここにあらず」
になってしまう。
そうした中で、最初の初期のベートーベンのピアノソナタは「眠気」との闘い(12:30~)
演奏は良かったのに・・・・。
次の公演は無料のリコーダーアンサンブル。
慌てて会場に向かうと、入り口付近でトークショーをやっている。
それがまた「お気に入りの毒舌女性パーソナリティ」がMCで、そちらが気になって仕方がない。
ただ、最後の公演が以前に見たことのある女性チェンバロ&バロックハープ奏者の西山まりえ。
音楽家の成長というか、変遷というものはなかなか実感できるものでは無い。
彼女を見たのは4年ほど前なのだが、本当に音楽家として深みを増してきていることが分かる。
これは、そうしたことを「感じ取ろうとする意識」からしか認識できない。
バロックハープという非常に珍しい楽器には、とても心地よさを感じている。
コリーナ・マルティというスイス人アーティストも「クラヴィシンバルム」という珍しい楽器を演奏する。
最古の鍵盤楽器というその楽器の音色は、とても神秘的だった。
このラフォルジュルネ新潟では、一番高いチケット代(2500円)なのだが、この演奏を聴けたのなら決して高くはないと思う。
燕喜館(えんきかん)なる古びた日本家屋での演奏で、おまけに風の強いことで有名な新潟市。
ざわざわと木々の揺れる音や、窓の揺れる音がなって音楽を演奏するにはよくない状況ではあった。
が、流れる音楽にまさに「中世ヨーロッパ」の息吹を感じたのだ。
「素晴らしい物」を感じる感性は、同じ人間が作ったものであることを思えばあって当然なのだ。
今回も最後までお付き合いいただきありがとう。これを読んでいる皆さんも、念願のイベントに行けますように。
May
・・・・しかし、実はほとんどの公演に「当日券」があったのだ。仕方ない。これも経験。来年は一つくらいチケット取って朝から行こう。
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