読書。
『キュレーションの時代』 佐々木俊尚
を読んだ。
2011年2月発刊の情報流通に関する本。
パソコンもそうですが、インターネットなどの情報産業の世界は、
日進月歩、ドッグイヤーで進んでいくようなものなので、
本書をいつ読もうかと迷っているうちに、2013年の6月になってしまい、
内容が古くなってしまって、読むに足らないものになっていやしないかと
不安に思っていました。
といっても、買ったのは去年だったと思うので、
躊躇していた期間は1年くらいでしょうか、ならば「早く読め!」なのですが、
きっと重厚な本だ、という思い込みがあり、なかなか手をつけられなかった。
ITジャーナリストの佐々木俊尚さんを知ったのは、
ツイッターの世界に足を踏み入れた2010年のときだったはず。
なんだか、急進の実力派ライターさん、というくくりで見ていました。
要は、佐々木さんのことはまるで知らなかったということ。
そんな佐々木さんの本『キュレーションの時代』は、
前記の心配が笑い飛ばされるくらいにまだまだホットな本でした。
それだけ、この本がもつ力は、出た時期に対して先鋭的で力強いものだったということです。
ドッグイヤーである情報世界の話であっても、2年を経ても色あせていない。
ちょっと落ち着いた感のあるツイッターや、FaceBook、mixiなどなどSNSの名前が本書に出てきますが、
それらの機能について佐々木さんは熟知しているに限らず、
それらと「情報」というものの関係性について、その方向性や意味を見抜いているのがわかります。
そして、多くのSNSなどの情報プラットフォームがどんどん登場していく
この混沌としたネット世界を、キュレーション(無数の情報の海から、
自分の価値観や世界観に基づいて情報を拾い上げ、そこに新たな意味を与え、
そして多くの人と共有すること)という行為を中心にして整序していっています。
記号消費(たとえば自家用車の車種にその人のステータスを込めてあるなど)の衰退そして終焉、
情報のビオトープという視点、そして「視座」というものの重要性などなど、
本書を読まなければわからないと思いますが、そういったものをひとつひとつ解説していって、
大きな、「今の情報社会の在り様とベクトル」というものが見えてくるようになっています。
さきほど、重厚な本だと思い込んでいたと書きましたが、読んでみると、
最後のほうこそちょっと難しい言葉を軸に考えなければならないところがありますが、
実例を引いたりしていてすらすらと楽しんで読めてしまう、
平易で丁寧な文章で綴られている本です。
なおかつ、その情報量と情報の重要さは必読レベルです。
必読なんていうと、推しつけているようなので、控えめに「必読レベルですよ」と
言っていると思ってください。あなたが読むか読まないかはわからないですが、
必読レベルの本『キュレーションの時代』という本が存在します、ということだけ、
記しておきます。
最後になりますが、僕はこの本を読むまでフォースクエアというサービスの存在を
知りませんでした。世の中どんどん面白くなっていっていますね。
問題は、情報に関わる出費の多さをどうするかですよね。
家計が20年前とその構成比がずいぶん変わっていってるなぁと思っています。
格差社会になって、やっぱり弱者切り捨てになって、
IT革命の恩恵は限られた人たちだけのものになっていったりするのは、
楽しくはないですね。
『キュレーションの時代』 佐々木俊尚
を読んだ。
2011年2月発刊の情報流通に関する本。
パソコンもそうですが、インターネットなどの情報産業の世界は、
日進月歩、ドッグイヤーで進んでいくようなものなので、
本書をいつ読もうかと迷っているうちに、2013年の6月になってしまい、
内容が古くなってしまって、読むに足らないものになっていやしないかと
不安に思っていました。
といっても、買ったのは去年だったと思うので、
躊躇していた期間は1年くらいでしょうか、ならば「早く読め!」なのですが、
きっと重厚な本だ、という思い込みがあり、なかなか手をつけられなかった。
ITジャーナリストの佐々木俊尚さんを知ったのは、
ツイッターの世界に足を踏み入れた2010年のときだったはず。
なんだか、急進の実力派ライターさん、というくくりで見ていました。
要は、佐々木さんのことはまるで知らなかったということ。
そんな佐々木さんの本『キュレーションの時代』は、
前記の心配が笑い飛ばされるくらいにまだまだホットな本でした。
それだけ、この本がもつ力は、出た時期に対して先鋭的で力強いものだったということです。
ドッグイヤーである情報世界の話であっても、2年を経ても色あせていない。
ちょっと落ち着いた感のあるツイッターや、FaceBook、mixiなどなどSNSの名前が本書に出てきますが、
それらの機能について佐々木さんは熟知しているに限らず、
それらと「情報」というものの関係性について、その方向性や意味を見抜いているのがわかります。
そして、多くのSNSなどの情報プラットフォームがどんどん登場していく
この混沌としたネット世界を、キュレーション(無数の情報の海から、
自分の価値観や世界観に基づいて情報を拾い上げ、そこに新たな意味を与え、
そして多くの人と共有すること)という行為を中心にして整序していっています。
記号消費(たとえば自家用車の車種にその人のステータスを込めてあるなど)の衰退そして終焉、
情報のビオトープという視点、そして「視座」というものの重要性などなど、
本書を読まなければわからないと思いますが、そういったものをひとつひとつ解説していって、
大きな、「今の情報社会の在り様とベクトル」というものが見えてくるようになっています。
さきほど、重厚な本だと思い込んでいたと書きましたが、読んでみると、
最後のほうこそちょっと難しい言葉を軸に考えなければならないところがありますが、
実例を引いたりしていてすらすらと楽しんで読めてしまう、
平易で丁寧な文章で綴られている本です。
なおかつ、その情報量と情報の重要さは必読レベルです。
必読なんていうと、推しつけているようなので、控えめに「必読レベルですよ」と
言っていると思ってください。あなたが読むか読まないかはわからないですが、
必読レベルの本『キュレーションの時代』という本が存在します、ということだけ、
記しておきます。
最後になりますが、僕はこの本を読むまでフォースクエアというサービスの存在を
知りませんでした。世の中どんどん面白くなっていっていますね。
問題は、情報に関わる出費の多さをどうするかですよね。
家計が20年前とその構成比がずいぶん変わっていってるなぁと思っています。
格差社会になって、やっぱり弱者切り捨てになって、
IT革命の恩恵は限られた人たちだけのものになっていったりするのは、
楽しくはないですね。