拝島正子のブログ

をとこもすなるぶろぐといふものを、をんなもしてみむとてするなり

梅と鰯とインフレ

2022-06-22 08:56:28 | グルメ

あさイチで「イワシのソテー梅ポン酢ソース」を作ってるのを見てて、あれ?塩コショウしてない、まさかや、見逃したか?と思って巻き戻して(ビデオテープ時代の表現)見てみたがやはりしてない。だが、自分で作って食べてみたらいらなかった。梅ポン酢ソースで十分であった。

梅と言えば紀州和歌山。私には半分和歌山の血が流れている(母が和歌山出)。だが、一度も行ったことがない。母が最晩年にボケて変ちくりんなことを言い出したとき、気をそらせようと故郷の話をさせたら初めて聞く話が多くてなかなかに興味深く、次に行ってみたい所の候補になっている(房総と違ってそう簡単に行ける距離ではないが)。和歌山色がまったくなかった実家であるが、唯一、梅を煮詰めて作ったエキスがあって、超すっぱいのだが効き目はてきめん。後年、私が所帯を持った後、某地方に旅行に行って、馬刺しに当たり、高熱が出て飲み食いできず、体重が一気に10キロ減ったときがあった。1週間経っても治らないので、最後の手段として実家から梅エキスを取り寄せて飲んだらケロっと治った(ちょうど治る時期だったのかもしれないが)。因みに、父の出身の山梨色を表していたのは床の間を飾っていたキジの剥製である。父が死んで母が引っ越すときゴミとして処分された。もったいない、と思ったが、私が引き取ったら猫の攻撃目標になるのが目に見えていたから諦めた。引越業者さんが、こっそり持ち帰ってくれてたらよいのだが。

昨夜の献立のもう一人の主人公はイワシ(つうか、こっちが主役)。これだけの量で199円。イワシの値は上がってないようである(総務省の統計もそう言っている)。だが、多くの食材はとんでもなく値上がっている。政府は、現在のインフレ率を2%と言ってるが、肌実感ではそんなものではない。もしかして、政府の統計は、特売を考慮していないのだろうか。例えば、近所のスーパーの豚肉の切り落としは、以前は通常100g99円で、週に一度だけ88円で売っていたのが、セールがなくなってずっと99円のまま。私的には、88円で買いだめをしてたのが99円で買わざるをえなくなったから10%以上の値上がりなのだが、通常の値段を比較すれば同じである。

いずれにせよ、このあたりは他の地と比べれば総じて安い。それと異なるのが世田谷の某高級住宅地。こないだ行ったときスーパーを探索したのだが、駅前の某スーパーで売ってる牛肉の値段はウチの近所の値段と1桁違う。ところが駅からちょっと離れると、ウチらあたりの価格帯に近くなっていた。そうか。この地域は、ブルジョアばかりが住んでいるのではないのだな。ブルジョワとプロレタリアートの階級闘争の地なのだな。新たな発見であった。因みに、プロレタリアート文学は戦前迫害された。貧乏でかつ迫害される=踏んだり蹴ったりである。

とにかくモノが高いから庶民は生活防衛にコレ努めなければならない。だが、お風呂に15センチしかお湯をはらずにはいつくばって浸かったりしても、それをあざ笑うかのようにどっとかかってくるのが健康保険料+介護保険料。今日、賃金がちょびっと上がってもそれを打ち消すかのように保険料が上がるから、可処分所得は減る一方なのである。いったい、このことを国会で論じているのだろうか。だが、昨年亡くなった母は、最後は、健康保険と介護保険の多大な恩恵を受けた。医療にお金がかかるのも事実である。


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