拝島正子のブログ

をとこもすなるぶろぐといふものを、をんなもしてみむとてするなり

才能に見合った評価

2016-02-01 11:41:02 | 音楽
ヨナス・カウフマンが「冷たい手」を歌ってる別の映像(どっかのライブ)を見ると、そこでは見事にハイC(だからジュースではないって)を響かせてる。やっぱりオクターブ下げはリハーサルだったに違いない。それにしても著名な人はよきにつけ悪きにつけ反響が大きい(妻帯者と危ない関係にある女性はあまたいるだろうが、ベッキーのように仕事が全部なくなるってことはそうはないだろう)。カウフマンのオクターブ下げの映像、「いいね」が648に対して「よくないね」が100もある。それに対してヨアヒム・ヘルムス(一つ前の記事参照)については「よくないね」は0だが「いいね」がたったの3。この人のことを知らなかった私の無知はオペラ愛好家の看板を降ろさなければならないほどのことではなさそうだ。そういえば、トゥーランドットを歌って「土星」「木星」……ではなく「怒声」「猛声」(私はこれに「美声」を加えたい)と評されたゲーナ・ディミトローヴァは、この役をスカラ座やヴェローナの野外劇場で歌ってブレイクしたのは40歳をすぎてからだった。世界的デビューが遅れたことについて、ディミトローヴァは「私のマネージャーは、私に世界的なスターになるだけの資質があると思ってなかった」から、と言ったことがある。「政治が理由」と語ったという情報もある。才能に見合った評価を受けることって、当たり前なことではないんだねー。故国ブルガリアでは、彼女の死後、彼女の名前を冠した、若い音楽家のための基金の創設を約束したそうだ。