拝島正子のブログ

をとこもすなるぶろぐといふものを、をんなもしてみむとてするなり

天上の音楽(帰ってきた酔っ払いではありませんが)

2012-09-23 10:15:24 | インポート
二重唱、三重唱と書きましたが(バラの騎士の話)、私、生で聴いて一番感動したのはオックスのワルツ(第2幕幕切れ)。クライバー=ウィーン国立歌劇場の引越公演で。移動ドで「ソミミー、ソレレー、ソドドー、ミシシー」。これを、クライバー、「ソ~~~~~ミィィィィィィミー」と思いっきり引っ張る。その後は、タクトを右へ左へのクライバー・ダンス(これを10メートル先に見れた!)。これに合わせて舞台上のオックス(モル)もダンス。クライバーが右にふると左にステップ、左にふると右へって具合。この魔法の棒のもと、私、ウィーン国立歌劇場のオケ(ほぼウィーン・フィル)は随分聴く機会がありましたが、この時ほどすごいと思ったことはない。「ソミミー」は、実音は2点hで始まるEdurでかなりな高音、これをヴァイオリンがビリビリビブラートを付けて弾ききります(私流の表現、ビビビの音!)。天上の音楽とはこのことかと(天国へ行ったことはありませんが。「帰ってきた酔っ払い」はあるそうです。)。この様子は、この公演の半年前にウィーンでやった時のDVDで見ることができる。この部分、ずっとクライバーのアップ。ちなみに、Rシュトラウス自身がこの部分を指揮した映像があります。あと、うちにあるバラ騎士ソフトでレアー物といえば、ロッテ・レーマンとエリーザベト・シューマンが歌ってるレコード(CDではない)とか。あの~、今更ながら、オックスって鉄人28号に出てくるロボットではありませんから。それから、じじーでもないそうで、30代のカヴァレリア・ルスティカーナ(田舎騎士)だということです。