小笠原日記

夫婦で小笠原に移住予定です。どんな生活が待ち受けているか?とりあえず小笠原の生活を綴って見ようと思います。

もう一つの青灯

2009-05-16 08:10:18 | Weblog
以前にもこのブログで触れたことがあると思うが、小中学校の英会話の先生アランが島民向けに開いている英会話のクラス、今でもまじめに通っている。雨があまりにもひどい時などはパスしているが、90%位の出席率だ。

7時から8時の1時間のクラスと言う事で、特に帰り道はすっかり日の落ちた夜の町を抜けて帰って来る事になる。その通り道にある一軒のお店が、以前から気になっていた。7時からのクラスに向かう時はまだオープンしていないのだが、帰り道には入り口が開いていて、薄暗い店内の中に長いカウンターが有る様子が覗える。

毎日小学校への通勤の時にも通っているのだが、明るい時間帯に見ると今にも壊れそうな(失礼、一昨年の大型台風直撃にもちゃんと耐えた立派な建物)一見アパート風の二階建ての建物の一階にそのお店は有る。

英会話クラスの帰りに見るそのお店、控えめな電飾が飾られた数段の階段に続く入り口の奥の空間は僕の興味をそそった。特別な理由が有る訳ではないのだが、何となくピンと来るってやつかな。そのお店の名前は‘青灯台’名前にそそられたのかな?僕にとっては特別な響きのあるネーミングだ。

今週の水曜日、意を決して(それ程大袈裟な物でもないが)英会話クラスの帰りにそのお店に入ってみた。入り口から奥まで一目で見渡せる長方形のそのお店、右側にカウンター、左には座敷のようになったテーブル席。

カウンターに一人と、テーブル席にカップル一組、三人の先客、そしてカウンターの中にはシャキシャキと歯切れの良い明るいお姉さん。

「今晩は!」一言挨拶してカウンターに座り、ただでさえ老眼で細かい字は苦手な上に暗い店内、眼鏡を額にずらしカウンターに置いてあったメニューに目を通す。

「二階堂ボトル、水割りでネ」

このお店に入った時の直感で、又来るなと思い、BEERではなくボトルを頼む事にした。BGMで流れるジャズ、カウンターにいた先客との取り止めもない会話、カウンターの中のママ(御本人は名前で呼ばれる方が良いそうで、お店では名前で呼んでいる)とのやり取り、4杯の水割りを楽しみ良い時間を過ごした。

この島に来て一人で飲み屋さんに行ったのは、二軒目と言う事になる。特に最近は、朝早くしたがって就寝も早いと言う我家の生活パターンが確立してきて、夕食後外での一杯にはすっかり御無沙汰していた。まあ相変わらずの貧乏で、しょっちゅう外で飲む程のお金も無いしネ。

週に一回、アランの英会話の帰りに一杯くらいは丁度良いかな。たまには気に入った空間でのんびり飲むのも悪くない。

さて今日はオガマル入港日、これから荷役の仕事だが先ほどの島内放送、定刻50分遅れの12時20分、212名の乗船客を乗せ入港予定との事。天気予報ではそれ程の時化ではないと思うのだが、潮が悪かったのかな。長い一日になりそうだ。

写真は昨日妻が撮った物。中学校の入り口から見た、妻御自慢の中庭。

不発弾処理

2009-05-13 18:09:35 | Weblog
GW明け台風1号騒ぎの後、父島は何故か素晴らしいお天気が続いている。昨日出港のオガマル、「GWがこの便だったら良かったのにね」と妻の一言だが、そう思う人もさぞ多かった事だろう。GW着発便明けの先便は、父島滞在中本当にお天気に恵まれた。

さて本日も本当に最高の空模様。このところ小笠原地方の天気予報は、珍しく雲マーク無しのお日様だけ。しかしそんな予報でも必ず雲が現れるのがここのお天気。所が今日の昼休みは、本当に快晴、いつものようにスイム&ランチを楽しみに訪れた前浜の上空は、珍しく雲一つ無い青空。小笠原のこんな空、久し振りだ。

そして今日もオガ高の体育の授業、ウインドのセールがコバルトブルーの海を気持ち良さそうに走っている、と言いたい所だが、今日は1年生の初ウインド。波打ち際でウインドの第一歩、セールアップを繰り返す見慣れた顔がいっぱい。ついこの前まで、小学校に隣接する中学の3年生としてよく顔を合わせていた連中だ。しばらく見ぬうちに、ずいぶんと大人ぽくになったな、なんて感心させられてしまったのは、歳のせいだろうか。

顔見知りの子に「どう?ウインド」と声をかけると「チョ~難しいス、でも楽しい」と笑顔で元気な答え。一夏を越え。2学期を迎える頃にはきっと上達している事だろう。

所で、今日の前浜何時に無く家族連れの姿が多い。実は我家のある奥村地区の住民には、朝8時から夕方の4時半まで不発弾処理の為避難勧告が出されていたのだ。一応福祉センターが避難場所に指定されていて、そこを利用した人も沢山いたことだろうが、せっかくの好天、避難方々お昼は前浜でと言う家族が、真夏のような陽射しを楽しんでいた。

綺麗な海を泳ぎ、ウインドの色取り取りのセールを眺めのんびりしていると、不発弾処理なんてピンとこないが、忘れかけた戦争の傷跡がまだまだ身近にあるんだと、改めて感じさせられた。

写真は今日の前浜、ウインド初体験のルーキー達。

大きなプレゼントそのⅡ

2009-05-10 18:40:53 | Weblog
昨日ブログ投稿後のオガマルの荷役は、ビックリするほど積荷の量が少なく、12時から作業を始めなんと1時には終了。「新記録じゃない?」なんて声も出るほど、たまにはこう言う日もなくちゃネ。

せっかくフリーになった好天の土曜日の午後、どうしようか迷ったが「この大潮が今シーズンのラスト」と巷でささやかれているイカ釣りにトライ、最後のアガキだ。青灯の防波堤の上に立ち、夕方まで懸命にしゃくったが、当然の如くと言うか予想通り、全くダメ。どうもアオリには縁が無いようだ。

さて本日、昨日のネットの予報では天気も良く、風も微風、波高も久し振りに1.5メートルとの事。そんな訳で今日は久し振りにカヤック釣に挑戦と決め、昨日イカ釣り空振りの帰り、アミコマセとオキアミを予め購入しておいた。

実は例の冷蔵庫を頂いた小学校の先生が「橋本さん、カヤック良かったら使ってよ」と言う事で、当然の如くカヤックもありがたく頂いてしまったのだ。大きなプレゼントそのⅡと言う事だネ。

先生本当に有難うございました、この場をお借りして改めて御礼申し上げます。

いつものように妻との早朝ジョグを終え、シャワーに朝食、その後手早く準備を済ませ、カヤックを置かせていただいている海洋センター前の製氷海岸を出廷。湾内の釣りのポイント‘シロボシ’に浮かぶブイにカヤックを固定、釣り糸を垂れたのは8時前。

妻はコマセにサビキでムロ狙い、僕はオキアミの餌釣りで本命はシマアジ。先日内地に行った時に購入した船竿のデビュー戦、何とか釣果を上げたいものだ。しばらくして妻の竿がしなった、どうも手応えが軽そう「イヤー、何か変な魚だよ」と妻。変な魚とは失礼な‘オジサン’がゆらゆらと上がってきた。丁寧に外しこれはリリース、因みに釣れた魚を外すのは当然僕の役目。

僕の竿にも当りが、手応え充分、ドラグがジーと音を立てて出て行く。しかし残念ながらばらしてしまった。「下手くそなんだから」と妻、確かにそうだ、面目無い。

その後すぐ妻が綺麗なムロを釣り上げた。「やったね!」本日初釣果、クーラーボックスへ、一気にテンションが上がった。この時この1本が、本日最初で最後の釣果になろうとは、勿論妻も僕も知る由は無い。

その後妻はビックリするほど大きなササヨを上げ、そして丸々と太ったヨツバリを何枚も上げたが皆リリース。僕のほうは大物?と期待させるような竿のしなりの大きなブーちゃん(ブダイ)、そして矢張りササヨと外道ばかり。二度連続でガツンと強い手応えの後一気にドラグが出て、そして5号のハリスがプッツンと言うのがあったが、あれはいったい何だったんだろう?経験の浅い僕には見当も付かない。

と言う訳で、釣自体は楽しめたのだがクーラーの中はムロ1本と言う寂しい結果に。それでも気を取り直し、お昼はお気に入りの境浦へ上陸、ランチに日向ぼっこと充実した日曜日。

実は境浦での午後は、丁度大潮の下げ一杯、ガリガリに引いた岩の上に立ちもしやとイカバケをしゃくったが、これが本当の最後のあがきも空振三振。

写真は、妻が釣の手を休め撮った1枚。正面は二見湾の入り口。

台風一過

2009-05-09 08:14:17 | Weblog
台風1号クジラが、実際の所父島にどれだけの影響をもたらしたのか定かではない。したがって、台風一過と言う言葉が当てはまるのかどうかは、はなはだ疑問ではあるが、昨日昼休みの父島はまさに台風一過がピッタリと言えるような、暑~い一日。

朝小学校へ出勤の時間帯から、快晴と言って良いほどの好天。所が相変わらずの気まぐれな父島のお天気、次第に雲が出始め南よりの風も上がってきて、朝一の爽快な気分は段々と萎み始めてしまった。昼休みも曇り空だし風を避けて宮之浜でも行こうかと考えていたのだが、校舎の裏側ウェザーステーションの上空は青空が広がっている。これは晴れる、急遽予定変更で前浜スイム&ランチへ。

一昨日は、青空から突然の暗雲に驚かされたが、昨日は全くその逆。前浜に着く頃には夏の日差しがギラギラ。そしてこの時期からの前浜の風物詩、オガ高の体育の授業ウインドサーフィンが始まっていた。

「始まりましたね!」「ハイ、今年も宜しく~」顔見知りの高校の体育の先生と御挨拶。

ブローでは、高校生達のウインドが気持ち良さそうに走るほどの南風が吹いていたため、オンショアとなる前浜の海面はややバシャバシャ状態。それも泳ぎ出してしまえば気になるほどでもなく、泳ぎ終わった後は強い日差しの中、その南風が心地良かった。

ランチを終えのんびりしていると、早朝フリスビーの部長ジュンちゃんが陽気に誘われたのか、矢張りスイム&ランチにやって来た。

「久し振り!フリスビーしたいネ」と部長。

最後にやったのが何時だったか思い出せないほど、早朝フリスビーは御無沙汰している。考えてみれば、盛んだった頃のメンバーはほとんど内地に引き上げてしまい、今この島に残っているのは僕とジュンちゃんくらいかも知れない。まあ又何かの機会に是非やりたいものだが、部長に一肌脱いでもらうしか無いかな。

さて本日も父島は好天の模様。気になっていた台風2号‘チャンホン’もどうやら小笠原への影響はなさそう。と言う事で妻との早朝ジョグの後は、中学校の裏に避難していたウインドの道具一式を前浜のラックへ移動。今シーズンこそはミストラル、マリブを前浜の海で走らせてやらねば。

所で今日入港のオガマル、以外にも定刻30分遅れの12時、233名の乗船客を乗せ入港予定との事。オガマルもGW明けでややのんびりムードかな。

写真は今朝マリブを戻した前浜のラック。高校のサーファー艇が置かれ賑やかになった。

クジラには参った

2009-05-07 18:29:14 | Weblog
一昨日ブログ投稿後の荷役は、土砂降りと強風の中での作業に。しかし30分遅れでの入港だったが、何とか2時の出航に支障なく作業は終了。880名の乗船客と共にオガマルは竹芝に向け出航して行った。

これでお疲れ様と行けば良かったのだが、オガマル出港の後は台風1号(クジラと命名された)の接近に備え台風養生。まるですぐ傍まで台風が接近しているのではと勘違いするくらいの強風と雨の中だったが、やりだしてしまえばアッと言う間。もう何度も経験しているので、流石に皆手際が良い。

そして僕はもう一仕事。前浜のラックに置きっぱなしにしてあるウインドの道具一式を、いつものように中学校の裏まで運び、これで一安心。所でこの4月から赴任してきた小学校の校長先生は、若かりし頃バリバリのウインドサーファーだったそうで、道具もしっかり持参、早速前浜で父島の風を楽しんだ模様。今年こそは僕もウインドの機会増えそうだ。

連休最後の昨日、僕は本当に久し振りに青灯でのムロ釣。前日の強風と強い雨が嘘のような空模様。風は治まり、この連休中で一番風の弱い一日。そして雲間からは時々お日様も顔を出し、これで本当に台風来るの?といった風情だ。

青灯は、シーズンの終わりが近付いてきたイカ釣りを楽しむ島民で超賑わい。そんな中、僕はサビキにコマセで一人ムロ釣りに孤軍奮闘。浮きは程よい間隔でポツリポツリと沈み、本命のムロは5本だけだったが、シマムロ、ヨツバリ、オジサン、シマダイと外道のオンパレード。青灯での釣りを充分満喫した。

さて、久し振りに今日は小学校へ用務の仕事だ。予報ではお昼頃最接近と言う台風1号に備え、いつもより早めに出勤。しかし、風は弱いし雨も時折の小雨程度。「台風、どうなってるですかね?」皆なんだか拍子抜けと言った感じ。そして僕のお昼休み、11時半近くには青空が上空に広がり強い日差し。急遽予定変更と言うか、思っても見なかった前浜スイムを楽しむ事に。

GW中吹き荒れた強風に加え一昨日の大雨で、透明度は50㌫とと言った所だったが、暖かな日差しの中気持ち良く前浜スイムを楽しみ、シャワーを終えて、さーお待ちかねのランチ。所が南の空を見ると真っ黒なくもが押し寄せてくる。急に風も吹き始め、先ほどまでベタ凪だった海面は風波でざわつき出している。洲崎辺りは既に雨が降り出しているのがはっきり分かった。前浜ランチはお預けで、小学校へUターン、何とか雨は免れ寂しく事務室でのランチ。

結局強い風もほんの一瞬だけで、幸いと言うか台風1号の影響は全くと行って良いほど無かった。台風養生は大変だが、台風逸れてくれるに越した事はない。しかしクジラ君には全く翻弄されたここ数日だった。

写真は今日、前浜に着いたときに撮ったもの。この後一泳ぎしている間に風雲告げてきた、自然は恐ろしいネ!