「山笑う」とは春の俳句の季語で、その出典は中国宋代の頃の禅宗の画家郭熙の「春山淡冶にして笑ふが如く、夏山蒼翠として滴るが如く、秋山明浄にして粧ふが如く、冬山惨淡として眠るが如し」にある。
季語にも、夏は「山滴る」、秋は「山粧ふ」、冬は「山眠る」がある。
21世紀の森公園は今まさに「山笑う」状態にあって、眺めているだけで楽しくなる。21世紀の森にかかわらず、公園や林は春萌えの時期なのである。
冬の間は薄着も出来なかったが、盛春の今は陽が当たりさえすればTシャツ一枚で足りるという状況で開放感もある。生きている充実感さえ味わうことができる。
様々な種類の落葉樹は、それぞれに若葉の色が異なり、春山を様々なグラデーションで染めている。上の写真。
欅の若葉も春の色に染まっている。
山の上のほうは、強い風にあおられて若葉が裏返しとなって光ってる。
秋の楓は逆光の燃えるような赤が美しいが、春の楓は順光でかつ青空に萌えてこそ美しい。「燃え」と「萌え」の違いなのかも知れない。
楓、欅、橡程度までは色の違いでわかるが、それ以上は判らない。
一昨日の水元公園は花菖蒲の名所でもあるが、蕾さえなかったのに、同じ仲間の「黄あやめ」が咲いていた。まもなく「菖蒲湯」の5月の節句を迎える。