港区まち創り研究会(まち研)ブログ

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オバマ大統領の広島訪問

2016-05-26 08:07:54 | 個人
近々、オバマ大統領が広島を訪問すると報じられている。
テレビなどによると、日本ではこの訪問を90%以上の人が支持していると報じられている。
アメリカ在住のS氏(学生時代の友人)から、オバマさん訪問に関してのアメリカ国民の考え方を記すメールをもらったので、下記に掲載しました。彼はアメリカに30年以上住んでいて、アメリカから見た日本に関して、彼なりのコメントをたまに書いてくる。日本語の本も日本から取り寄せて多く読んでいるそうで、よく日本語を忘れないと感心する。参考意見の一つとして読んでください。
彼の文によると、アメリカ人はこの訪問について、あまりよい感情を持っていないことがわかる。オバマ氏のコメントいかんでは、バッシングの対象になるかもしれない。彼は、そんな危惧をしている。
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今月、オバマ大統領が広島原爆犠牲者慰霊式に参加することは君たちも知っていることと思う。彼がこの式で何を言ってもアメリカで批判されることは間違いない。だから歴代の大統領が広島も長崎にも行ったことはない。彼は単に批判されるどころかオバマ・バッシングにさらされるかも知れない。ではどうしてそんな危険を犯して彼は行く決意をしたのか。インターネットの読売新聞とヤフーニューズの記事を総合して考えるとケリー国務長官とケネディー大使による熱心なすすめによるものらしい。しかしこの件が日本の期待とケリーやケネディなどの良心的なアメリカ人の期待を裏切るような最悪の事態になりかねないことを僕は非常に心配している。それで今日は僕の懸念を説明し君たちの意見を聞きたいと思ってこの一文を書くことにした。
我々は真珠湾攻撃前に生まれた世代だ。安倍首相もオバマ大統領も我々の世代ようりひとまわり若い世代である。したがって我々以降の世代が我々の父や祖父のやったことに責任を持つべきであろうか。罪悪感を持つべきであろうか。もちろん安倍さんやオバマさんは国を代表する立場であるから国としての責任感・罪悪感を表現すべきであると両国民は考えるだろう。だが両国民にはいろいろ考えの違った人たちが何億人といる。だから彼が何を言っても批判・非難の対象になる。彼は余程慎重に言葉を選ばなければならない。彼は謝罪は一切しないと日本政府に伝えてある。米国民向けには謝罪は日米戦争に限り禁句である。謝罪を匂わす言葉もだめである。
オバマさんの広島訪問が伝えられて以来、テレビではまだ話題になっていないけれどネットではこの件に関しいろいろな意見やコメントが寄せられていて、それを全部読むことは不可能だけれども20ぐらい読んでみると90%が反日的で日本が始めた戦争だからとか日本人の残虐性を指摘したり、原爆なしでは本土上陸戦で原爆犠牲者の何倍もの犠牲者が両国に出ただろうといったものがほとんどだ。
広島知事が被爆者をオバマ大統領に会わせるつもりであるという。知事は何を考え大統領に何を期待しいるのだろうか。これは韓国の大統領が安倍首相に韓国での日本の残虐行為を展示したミュージアムを見せたあげく、元慰安婦に会わせるようなものじゃないか。我々だってこんな状況におかれたら、何を言うべきか困惑するだけじゃないか。 ましてオバマさんが見舞いめいたり、同情めいた言葉を言ったりしたら米国内で猛反発がおきることは明らかだ。

こんな米国内の状況のなかで、オバマさんが広島ですこしでも優しさ(弱みと解釈されることもある)を見せたりしたらどうなるか。アメリカ人の愛国心を刺激してそれに火がついたら感情的になり手がつけられなくなる。トランプ氏の選挙スローガンは「アメリカを再び強くしよう」である。そうすると穏健派の人たちもトランプ側に集まり、彼が大統領になりかねない。クリントン氏が負ける時はこんな時とか大統領選挙日前に過激イスラム教徒が米国内でテロを起こし多数の犠牲者が出た時しか考えられない。
オバマさんは大統領就任以前から核兵器の縮小、究極的には核兵器の廃絶を主張してきた。だから大統領に就任してからまもなくノーベル平和賞をもらったのだが、このことは米国内で物議をかもした。ノーベル賞選考委員会は彼が平和に貢献することを期待したのだろうと思う。すくなくとも彼の就任中は核戦争を起こさないだろう、混乱している中近東に平和をもたらしてほしいという期待があっただろうと推測される。しかしへたすると彼の広島訪問がトランプ氏を次期大統領にする原因になるかもしれない。トランプ大統領はアメリカだけでなく、日本にも、いや世界にも被害を及ぼす可能性が十分にある。米国の指導的新聞も、良識的なアメリカ人、英紙エコノミストも警告を発している。いまアメリカは非常に危険な状況にある。
コメント
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