南緯8度の熱帯にあるバリ島の面積は、愛媛県とほぼ同じ5633平方キロ、淡路島(592平方キロ)の10倍近い大きな島で、島の南側に突き出た半島とその付け根部分が主要なリゾートエリアとなっている。
バリ島の地図
人口320万人のバリ島には、古くから人が住んでいたようであるが、4世紀にヒンドゥー教に属する人々が来て発展し、9世紀以降はジャワ島政権の支配下にあったようである。
ホテルにあるヒンドゥー教の神像
現地のガイドに聞いた話では、バリ島にはヒンドゥー教のカースト制度が残っていて、バリ島人でもカーストの上と下では使う言葉まで全く違うという。
ホテルにあるヒンドゥー教の神様2
バリ島は、16世紀にジャワから独立し、江戸時代の日本と同じように300年間の平穏な時代が続いたが、19世紀に入るとオランダが全土を植民地としている。
半島西地区ジンバランの断崖とインド洋
1941年に始まった太平洋戦争時には、日本軍に全島を占領されているが、今村均中将指揮下の駐留日本軍は、住民への弾圧をしなかったため対日感情は今でも良いという。
ジンバラン地区のビーチ
日本軍の撤退後、バリ島を再び占領したオランダ軍との独立戦争で戦死したングラ・ライ中佐という英雄がバリ島にいたが、彼の名前はングラ・ライ国際空港として今も大切にされている。
半島東地区ヌサ・ドウアのビーチ
バリ島を訪れる外国人観光客で一番多いのが日本人、次がオーストラリア人で、最近は香港、韓国、中国からの観光客が急増しているようである。
ウブドにあるライステラス(棚田)と椰子畑
今でも人口の90%以上がヒンドゥー教というバリ島住民の性格は穏やかで、リッチな観光客の落とす金でバリ島は、インドネシアの中では恵まれた所得水準にあるらしい。
ウブドにあるホテルのラウンジ
さらにヒンドゥー教圏でもあることで、宗教と所得への妬みからイスラム過激派の標的とされて、2002年と2005年の2回も自爆テロ事件が発生している。
ジンバランにあるホテルの客室からの眺め
そのためにどのホテルでもセキュリティは厳重で、エントランスのかなり手前にセキュリティゲートがあり、数人のガードマンと爆弾探知犬を配置してホテルに入る車のボンネット、トランクの中、車体の下まで点検し、乗客の顔を確認している。
バリ島内の道路はバイクが主役
何故か、日本人の顔はすぐ判るようで、ガードマンは日本語で「こんにちは」と笑顔で歓迎してくれるが、気候が暑いせいか爆弾探知担当の犬は、どのホテルでもあまりやる気はないようであった。
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