生けるレジェンドと呼ばれている Tom Collins 氏は嘗てキャメルトロフィーでランドローバーを駆ってジャングルを駆けた男である。彼の経験とオフロードドライビングテクニックは消滅する事無く現在のLand Rover Experience の中に生きており、彼の指導の下に多くのオフロードエクスパート達が育っている。
ランドローバーを運転するために登録を済ませ待合所で待っていると Jayson という背の高い青年が僕の名前を呼んだ。挨拶を交わし駐車場に向かって歩く途中に、どのランドローバーを運転したいのか?と聞くので、ディフェンダーだと答えると、それはダメだと...ならば、The Empty Quater (Range Rover Sports) を指名した。
シートに座ってポジションを設定するとタッチパネルに写る情報の説明をしてくれた。レンジローバースポーツはハイテクな機能を満載している。車体はタイヤも含めて今回のオフロードコース様に仕様を変更している事は無くショールームにディスプレィされているノーマル仕様との事。ステアリングを握って " As slow as possible and as speed as necessary " と、マントラを唱えると、" As first as necessary " だろっ!と間違いを指摘されて互いに笑った。ディスプレイの使用に繭を潜めていると、『 これらの表示はあくまでもReference(参照)に過ぎない! 』と言うではないか、見なくてもいいという事だ。電子機能の威力を見せ付けられるのかと思ったら全然違った。ステアリングの握り方も地面からのキックバックに備えて親指を立ててハンドルをかぶせる様に握る事、ハンドルを廻す時は手をクロスさせないなどのオフロードドライブの基本を教授してくれた。指導員だけあって基本に忠実であるのが嬉しい。
キャンパーの効いたショートヒルではギアを2速に落そうと思って Jayson 君に聞いたら、ドライブで好いとの事。レンジローバーは路面の状況を読んで制御が働く機能を持っている。WRANGLER BRUTE が足回りをアップグレードする事によって得た機能をレンジローバーはコンピューター制御によってあらゆる路面に対応するのである。ショートヒルの正しい越え方も教えてくれた。本来ならばヒルの手前でクルマを停めて安全の為に歩いて先の状況を確認する事が大切。ヒルの頂点でスピードを落しクルマのフロントウィンドウに前方の道を含む視界が全て入った所で一度停まる事。一息置いて安全が確認された後にブレーキから足を離して下る。
ランドローバー社の素晴らしい所は車の機能もそうだが、それ以上にオフロードドライビングに対する取り組み姿勢であろう。インストラクター達は車の機能を自慢するセールスマンではなく、オフロードドライブを安全に行う為のアドバイザーである。彼らは丁寧に、そして熱心にアドバイスをくれた。今後の運転に反映さたい。
ランドローバーの売りは車だけではない。それは、EXPERIENCE (経験)もそうである。実際にこの経験が付加価値を生んでいる。実はこのレンジローバーオフロード走行体験はレンジローバーのクルマの紹介と共にエクスパート達と実際にランドローバーを駆ってオフロードを走る機会を提供する(有料)の紹介でもある。
ディフェンダーを駆ってのツアーも提供しています。ちなみに関係者の話では2020年にディフェンダーが復活する予定との事です。ランドローバーはレンジローバーとオフロードドライビングテクニックはセットであると示しています。オフロードドライバーを育成する事を重視しているランドローバーの姿勢には好感を感じた機会であった。今はニューヨークの街でレンジローバーを見かけると、勿体ないなあぁ!と感じる様になってしまった。
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