リタイア暮らしは風の吹くまま

古希を迎えて働く奥さんからリタイア。人生の新ステージで
目指すは悠々自適で遊びたくさんの極楽とんぼ的シニア暮らし

サイレントオークションで競り勝った!

2020年10月31日 | 日々の風の吹くまま
10月30日(金曜日)。☀☀☀。いい天気。朝ご飯を食べながらメールをチェックしたら、あらま、きのう入札値段を上げておいたオークション、また競り上げられてるじゃないの。コンピュータを立ち上げて、「品目23番」のページにアクセスしたら、へえ、また500円アップ。「入札履歴」を見たらまた同じ人じゃないの。んっとにもう。

ワタシは1500円とか2000円とか競り上げているのに、この人は最低単位の500円だけアップして来る。ちまちましてるのか、それとも何かゲーム感覚なのか。どっちにしても癪だから1500円アップして、どやと思ったら1時間もしないうちにまた500円。こら、けちけちすんなと今度は2000円アップしてやったら、その後は音沙汰なし。でも、もうひとつの品目「劇作家と1対1の対談」にワタシの入札値段より最低単位だけ高い値をつけた人がいて、別のもう1件の「劇作家との対談」にも入札しているので、もしかしたら劇作家の卵なのかな。ま、ワタシも劇作家の卵の卵なので、これも1500円アップしていただきっ。

午後いっぱいGメールに競り上げの連絡が来るか来ないかとちらちらとスマホを見ていたけど、晩ご飯が終わって、オークションの入札終了まで残り時間30分になっても競り上げて来る人がいなかったので、どうやら2つとも競り勝てた感じ。「本9冊」のページを開いて、終了時間までのカウントダウンを見ながらわくわく。後3分になったところで、ご祝儀のつもりで入札値段を切のいい2万円にアップして、秒読みがゼロになって、やったぁ~。とたんに横においてあったスマホがズズズ~と振動して、7時に来ると言っていたワルデマーがキャビネットチームを連れて到着。何とすごいタイミングの良さ。

ラップトップの図面と「予想図」を見ながら、実地に細かな部分を詰めて行って、その場で予想図を更新。その便利なアプリ、ドールハウスのようなミニチュアの設計にも使えるのかなあ。次は図面をメールで送ってもらって、さらに細かな変更がなければOKを出して、ワルデマーにキャビネット関係の見積もりの半分を払って、マンションの理事会/管理会社に改装許可の申請をするという流れ。キッチンのキャビネットの色とスタイルはダイニングの家具に合わせることにして、バスルームはキャビネットをしっとり落ち着いたオフホワイトにして、洗面台は思い切っておしゃれなシンク。楽しみだっ。


芸術は底なしに奥が深く、オークションは青天井

2020年10月30日 | 日々の風の吹くまま
10月29日(木曜日)。☁☂☁。朝起きて、おや五里霧中かと思ったら、霧じゃなくてやたらと低く垂れ込めた雨雲。でも、あまり暗い感じがしないから、そのうちカーテンみたいにすぅ~っと上がるのかな。それにしても、10月も早々と終わってしまうんだなあ。

おととい我が家の改装プロジェクトを監理するワルデマーから携帯に電話があって、メッセージを残したようなんだけど、ワタシの携帯は鳴らないし、ボイスメールのアクセスも設定していないから、いわば音信不通。でも、よそのプロジェクトが終わって手が空いたか、キャビネットの設計が出来上がって来たかだろうから、いつでも来てちょうだいとメール。ついでに折り返し「明日の午後行くからね」と言う返事。主語がWeになっているところを見ると、キャビネットのチームも来るのかな。どんなデザインになっているか楽しみ。

今日のランチはほかほかのアイリッシュシチュー。バリマロー風レシピから(バターを使う)ルーを省略して、刻んだラム肉と玉ねぎ、にんじん、じゃがいもを塩コショウとタイムで味付けしただけで1時間半ほどゆっくりと煮込んだあっさりスープ。出来上がりに刻みパセリを散らして、おなかも心もほっかほか。いい気分になったところで、Arts Clubの支援者サークルADCのアーカイブにある先週あったパネルディスカッション第2回のビデオを見ようと、メンバー専用サイトにログイン。テーマは「劇作家のストーリー」。演出を手がける4人が作者が脚本に書き込んだ「ト書き」の扱いについて、経験談を交えて喧々諤々の議論。セットの基本構成から小道具、はては衣装まで延々と細かく指示する作家がいる反面、ベケットのように「部屋、窓2つ」とそっけない例もあるという話で、すごく勉強になる。演出も演技も基本的には脚本を「解釈」して舞台で表現する通訳的な芸術であれば、劇作家の意図に疑問を持ったり、解釈が合わなかったりして、作家が制作現場にいれば衝突もするとか。自分の通訳の経験に重ねて考えるとまた違うアングルが開けて来て、いや、芸術は奥の深さは底なしだなあ。

カナダ劇作家組合が今ファンドレイジングの一環としてやっているサイレントオークションの運営サイトから「あなたより高い値が付きました」というお知らせメール。今回は2つに入札していて、誰かがそのひとつ(劇作家のサイン入りの刊行脚本9冊)を競り上げて来たということで、どうしても欲しいからオークションサイトにログインして競り上げ。まあ、500円刻みの競りだから気軽なもんだけど、3時間後にまた同じメールが来て、同じ人だったので悔しいからちょっと多めに競り上げ。オークションは明日の午後7時までなので、朝になってまた競り上げて来たら、こっちも負けないからね。どうしても欲しい1冊があるんだからっ。



ひとり芝居はストーリーテリングと見つけたり

2020年10月29日 | 日々の風の吹くまま
10月27日(火曜日)。☁☂☁。しょぼい天気だけど、朝のバルコニーの気温は6度でいたって普通。きのうの夕暮れ時にわっしわっしと迫ってきた寒冷前線の雲が「予告」だったのか、朝からどんよりして、今にも雨が降りそうな空模様。う~ん、今夜はArts Clubの超短縮シーズンのひとり芝居2作目を観に行くんだから、せめてしょぼしょぼ程度にしておいて欲しいな。

午後は何となくしょぼしょぼの雨模様。劇場は(コロナ感染防止の規則に従って)指定された入場時間が7時半なので、ゆっくり晩ご飯を食べて行くことにして、とりあえずオンラインで(これもコロナ感染防止の規則による)健康状態の申告。これは観客やスタッフの中から感染者が出たときに追跡できるように、観客全員の名前と連絡先を控えておく規則なので、ドアを入ったところに作った「受付」で申告したかどうか確認されて、していなければタブレットを持ったスタッフがその場で控えることになっている。聞かれるのは名前と住所と電話番号、そして本人やその家族友人などが「コロナの症状があるか」、「過去14日間に国外に出たか」を聞いて、どっちでも「イエス」の場合は「入場お断り」となる。受付が終わったら、ロビーでぶらぶらせずに(トイレに行く以外は)座席に直行するんだけど、450席の劇場に規則で認められている50席が分散しているので、このご時世ではしかたがないとわかっていても、前後左右を空席に囲まれていると何ともさびしい気持。

☆☆3週間半ぶりに劇場へ☆☆

10月28日(水曜日)。☁☁☁。今日もどんよりした天気だけど、朝のバルコニーの気温は9度。8時半に起きて、朝ご飯を食べて、1日の始まり。とりあえず手直し中のジャンバースカートを仕上げてしまおうと、臨時の「裁縫コーナー」になったプチアトリエに直行。裾を縫うのと違って、デニムの縁を縫って分厚くなったパッチポケットをひと針ずつ返し縫いで付けるのは何ともまだるっこしい。おまけに裏から針を通すときは針が見えないので指を刺してばかりで、内側には小さな血痕が点々。土曜日のハロウィンの衣装になってしまうじゃないの。

今日は何をしていてもゆうべの芝居が頭から離れなくて、プチアトリエで手を動かしている間も頭の中で繰り返し反芻。作品はアノシュ・イラニが書いた『Buffoon』で、演じたのは喜劇をやらせたらバンクーバーでは右に出る者がいない(と大ファンのワタシが思っている)アンドリュー・マクニー。タイトルのbuffoonというのは道化師とかおどけ者と言う意味で、サーカスで空中ブランコ乗り夫婦の望まれない子供として生まれて道化師になった男が刑務所の独房で生い立ちや人間関係を振り返るひとり芝居。舞台には殺風景な独房のセットに椅子が1脚あるだけで、そこで顔を白く塗った(稽古中に怪我をしたとかで右腕を吊った)アンドリューが熱演。

先週芸術監督のアシュリーに教わった、1人で何役も演じる場合のvoice masqueのテクニックをじっくり観察しようと思っていたのが、見ているうちにぐいぐいとストーリーに引き込まれて、「お話を聞かせてもらっている」子供みたいに身を乗り出してしまった。おかしみがあって同時にすごぉ~く切ない、深みのあるいい作品だったな。観客に話して聞かせるという設定のひとり芝居だからストーリーがずしぃ~んと響いて来るのかな。もしも登場人物を個別に配役したらどんな感じになったのかな。いや、ひとり芝居でなければストーリーが活きて来ない作品もあるんじゃないかな。そんなことをあれやこれやと考えているうちに、ずっと長いこと温めていてやっと書こうという意欲がわいて来た老犬Puddlesが主役の脚本をひとり芝居として構成した場合のイメージがおぼろげに見えて来た気がする。夫婦と成人した子供2人とティーンの子供1人の家族の悩みや愚痴を聞かされるPuddlesが人間語を話せたらどんな会話になるかをひとり芝居に仕立てる・・・と。

ワタシの頭の中でいつも渦巻いているいろんな思考やストーリーや想像は、言うなれば「ひとり芝居」がかかっているようなものかもしれない。よし、最後のジャンバースカートの手直しが終わったところで、痛い思いをしてばかりの裁縫から足を洗って、やっと意欲が戻って来た創作(とミニチュアと絵)にエネルギーを向けようっと。

   
   ポケットが3つに・・・


クリスマスはグルメ三昧になりそうな予感

2020年10月27日 | 日々の風の吹くまま
10月26日(月曜日)。☀☀☁。ちょっとプチ寒波が緩んだかな。朝のバルコニーの気温は3.8度。晴天が続くとコンクリートが熱を貯めるので、地上での気温よりは2、3度高いのが普通。10月も最後の週になったけど、まだ10月。今日からまたリタイアに戻って、しっかりと「遊びモード」。

とは言え、10月のプロジェクトは終わってしまったので、ふと思いついて、ひと月前の「縫い物」モードで手をつけなかった、胸にパッチワーク風のポケットがあるジャンパースカートの手直し。ポケットを付けるのが目的だったからそのままにしておいたんだけど、きのう着てみたら、やっぱり丈が長すぎて踝にまつわり付くし、胸の真ん中に貼り付けたポケットはティッシュを入れるのに使い難い。ということで、パッチワークの裾の部分に沿って鋏でじょきじょき。ついでに腰の位置にポケットを付けようと、切り落としたパッチワークのパネルから2枚選んでじょきじょき。裾の端を折って、洗濯ばさみで押さえてぐるっと待ち針。裾直しを3枚やった経験がものを言ってるようで、ランチの時間までに指を針刺しにせずに裾周りの半分をちくちく。

ランチはきのうの晩ご飯の松茸ご飯とスープの残りで「松茸のおかゆ」。スープに使って捨てずに取っておいた「茅乃舎」の出汁の袋を切って二番だし。しょうゆを少しと松茸の小さいのを3本スライスして加えて、ゆっくり煮ている間に冷凍保存する残りの松茸の処理。ググって調べておいた方法で、きれいにしたのを1個ずつキッチンペーパーに包んで、さらにアルミホイルで包んで、大きさによって2本か3本ずつフリーザーバッグに封印。きのうは椎茸をどっさり冷凍したから、フリーザーは上までびっしりの超満員。とろりと仕上がったおかゆに三つ葉の代わりにコリアンダーをちょっと入れて、熱々に刻みネギを載せて、ランチだよぉ~。二番だしでも松茸の味はたっぷり、歯ざわりはこりこり。消化が良すぎてすぐにおなかが空いてしまうのが唯一の悩みだけど、寒い日にはほっかほかのおかゆが何より。

カレシの英語レッスンの生徒のひとりで、英語圏の大学院留学を目指しているイラン人のファルザネが、おばあさんがサフランの農場を持っているので、仕上がったばかりのサフランを100グラム送りたいと言ってくれて、カレシは「そんなにたくさん、ひと財産じゃないか」と仰天。そう、本場ペルシャのサフランだもんね。我が家のスパイス棚に0.5グラム入りの封筒が入った瓶があるけど、すごく高かったから、100グラムだったら頭がくらくらするような値段だろうな。そんなにあってどうするの。結局は、それほどの量を海外に送るのにイラン側で何か規制があるらしく、「それでは10グラム」ということになったけど、何だかやたらと贅沢なグルメ三昧のクリスマスになりそうな予感が・・・。


夕焼けのベーカー山と寒冷前線の雲


ねじり鉢巻で仕事をしたら、晩ご飯はきのこ尽くしのご馳走風

2020年10月26日 | 日々の風の吹くまま
10月25日(日曜日)。☀☀。朝の気温2度。でも、我が家の辺りでは雪は降らなかったし、氷も張らなかったし、一番手前の山並みは雪が消えていたから、シーズン初のプチ寒波は冬の序奏ということで、あっさりとおしまいらしい。きのうの選挙も、投票所での即日開票が始まって1時間足らずで(50万票を超える郵便投票の集計を待たずに)ホーガン首相率いる新民主党の過半数獲得が決定的になって、あっさりとおしまいという感じ。まあ、今どきはめんどくさいことはとにかくあっさり終わってくれた方がうれしいよね。

10月のプロジェクトが終わったミニチュア工房を閉めたところで、翻訳ファイルの校正と編集の仕事。今年いっぱい続く予定だった大きなプロジェクトが延期になって、「遊びモード」に戻ったと思ったら、同じお客さんから「これ、お願いしまぁ~す」。引き受けてから、リタイアしたってことを忘れないでよねと社長に言ったけど、やれやれ。今日の午後11時が期限なので、とにかく朝からねじり鉢巻。ランチでひと休みして、またねじり鉢巻。寒い中をカレシとウォーキングに行って来て、買い物には行かずにまたねじり鉢巻。晩ご飯のしたくをする時間が近づいて来たところで最後の22ページ目にたどり着いて、後は見直しをしてアップロードするだけ。やれやれ。

朝からがんばったおかげで、余裕で晩ご飯のしたく。きのうマットが届けてくれた松茸でご馳走を作るつもりだったせいでねじり鉢巻の締まり具合が良かったのかな。もう45年も使っているサンヨー電気釜を持ち出して来て、めったに食べない日本の白米で松茸ご飯。日本の友だちからの差し入れの「茅乃舎」の出汁でシンプルに松茸の吸い物。新鮮だから香りは(昔一度食べたことがある)日本の松茸に劣らないだろうな。ふっくらした椎茸はたまたま冷蔵庫にあったカニカマとアスパラガスでシンプルな煮物にして、大きなシャンテレルは裂いてバターで炒めて減塩醤油をちょっと。エアライン式にトレイに載せたら、適当ではあるけど何となくちゃんとご馳走風。特に吸い物は我ながら感激するほどおいしかった。残ったご飯と吸い物のスープに松茸の小さいのを足したら、グルメおかゆができそう。いやぁ、ぜいたく。



おいしいものをゆっくり味わって食べて、ハッピーな気分でオフィスに戻って編集したファイルの見直し。それがちょうど終わったところで、「今日の午後3時が期限でぇ~す」というメール。はいはい、日本時間で午後3時ね。まだ3時間あるけど、今すぐ行くよぉとメールを飛ばして、ファイルをアップロードして、上げといたよぉとメール。1時間半後に翻訳担当者から「編集オッケー。少し手を入れて納品」と言う確認メールが来て、この仕事は完了。やれやれ、これでまた「遊びモード」に戻れるぞぉ。あのぉ、ワタシ、リタイアしたってこと、忘れないでよね、ほんとに。


山は初冠雪、松茸がどっさり届いた

2020年10月25日 | 日々の風の吹くまま
10月24日(土曜日)。☀☀☀。なぜか8時半までぐっすり寝てしまって、目が覚めたらリビングの窓から差し込む日の光が寝室の中まで差し込んでまぶしいくらい。でも、せっかくのすばらしい晴天なのに寒っ。風も強くて、体感温度は0度に近いくらい。でも、きのうは見えなかった山並みはずらりと初冠雪。やっぱり冬はすぐそこまでってことだね。



今日はBC州議会総選挙の投票日。だけど、とっくに郵便で投票しちゃったし、その郵便投票はすでに72万票を越えていて、最終結果が確定するのは2週間くらい先になるそうだし。どっちにしてもホーガン首相率いる少数政権の新民主党が過半数を獲得するのは確実のようだから、何だか拍子抜け。左派の新民主党はワタシの支持政党じゃないけど、今回は緑の党を含めて3つの政党の党首のうちでホーガン首相が一番信頼できそうで、実務的にも「できる」という印象なので政党じゃなくてホーガン首相その人に1票。コロナが収まったら、州経済の建て直しという大仕事が待っているんだから、ここはとにかく政権を安定させてホーガン首相に続投してもらうのが得策だと思う。

きのう夜遅くにきのこ屋のマットから「マツタケを採って来たよ」というテキストメッセージが来て、どっさり欲しいと返事をしたら、「今年はちょっと不作で、1ポンド3900円になってるけどいいの?」と返信。つまり450グラムで3900円か。でも、シャンテレル(あんず茸)は豊作のようでたくさん採って来たそうだし、栽培している椎茸も大きいのがあるというので、よっしゃぁ~と松茸とシャンテレルと椎茸を2ボンド(900グラム)ずつ注文して、合計金額を教えてねとメールしておいたら、けさ「全部で1万4千円。何軒が配達するところがあるから6時ごろになるけどいい?」とメール。午後にバンクーバーのファーマーズマーケットが終わった後でまとまった量を買うお得意さんやレストランに配達して回ってから、帰宅する途中に我が家に寄ってくれるので、もちろんオッケー。すぐにオンラインで銀行から代金を振り込み。


途中で事故の渋滞に引っかかったと6時半に到着したマットが持って来たのはきのこ3種が山盛りの大きな箱。ロビーで受け取ったら、うはぁ、マツタケの香りがふわぁ~ん。しばらく近況を語り合って、「欲しいものがあったらいつでも届けるからメールしてよ」というマットにお礼を言って、マツタケの香りを振り撒きながらエレベーターに。ああ、明日の晩ご飯はマツタケ尽くしのきのこ尽くしのご馳走だなあ。うれしいねえ。


ラニーニャの寒い冬が来るって

2020年10月24日 | 日々の風の吹くまま
10月23日(金曜日)。☂☂☁。午前8時のバルコニーの温度は4.9度で、正午には4度。高台ではみぞれか雪で、我が家から見えるバーナビーマウンテン(標高370メートル)の頂上にあるサイモンフレーザー大学キャンパスでは雪がちらついたという話だけど、ほんとかいな。夜には晴れて来て、明日の朝の最低気温は0度、あさってはマイナス2度まで下がるって、ほんとかいな。真冬の気温じゃないの、これ。ラニーニャの冬はえらく寒いってのはわかっているけど、最後の1週間とはいえまだ10月なんだから、いくら何でも早すぎるってば。

今日は10月のミニチュア工房の最終日で、きのう仮に接続してあった「ドナの憩いの家」の電気スタンドとシーリングライトのワイヤと電池ボックスのワイヤを固定すれば完成。電池ボックスははAAA(単4)電池2本を入れて、暖炉の壁の後ろに縦にはめ込む形になっているので、まずは外れて倒れて来ないようにベルクロで押さえのテープを作って貼り付け。電球のワイヤは陽極と陰極を色分けしてあるんだけど、シーリングライトを作ったときに使った電球の色分けが逆になっていることがわかったので、3本のワイヤをまとめて捻って、何度もテストして念入りに確認してから熱収縮チューブで固定。最後のテストでスイッチを入れたら、おお、2個とも明々と点いた。これで10月のプロジェクトは完了。おめでとさん。

午後になっても気温は4度のまま。夏の間オフィスで使っていたダイソンのタワーを掃除してビニールの大袋2枚で包んで隅っこに収納。代わりにポータブルヒーターを出して来て、冬ごもりの準備。(オフィスは壁2面が総ガラス張りなので、寒いときは対流で足元が冷えるのが悩みの種。)それにしても、この夏は何だか短かかったという感じで、扇風機はあまり使わなかった気がするな。市役所から来た電気料金の請求書(8月半ば~10月半ば)に2ヵ月ごとの電力使用量を2年間比較した棒グラフが印刷されていて、今年は去年の同じ期間よりも使用量が少なくて、1年で一番使用量が少ない2ヵ月で1万円ちょっと。でも、もう暖房が入る季節になっていて、我が家はベースボードヒーターによる電気暖房なので、次に来る請求書は一気に3倍近くに跳ね上がり、一番寒い1月から2月にかけては夏の6倍近くまで行くから、ラニーニャの冬はもしかしたらすごい金額になりそうだな。今から覚悟しとこ。



雨が止んだのを見計らって買い物。足の親指は今日はかなり痛みが減って、きのうは全体が真っ赤だったけど、今日は傷ついた方の半分だけになって、ちょっと触っても飛び上がるほどではなくなった。お気に入りのHunterのゴム長靴にうまく収まったので、歩くのも楽になって、どうやらこのまま治ってくれそうで、ああ、やれやれ。コロナが収まるまでは、ワタシは「負傷休場」するわけには行かないんだから。


結婚披露宴でクラスターなんてかっこ悪いでしょうが

2020年10月23日 | 日々の風の吹くまま
10月22日(木曜日)。☀☀☀。ずいぶん寒いなあと思ったら、あら、低温注意報が出ている。もしかしたらみぞれが降るようなことを言ってるけど、まだ10月だってのに、しぃ~らないっ。みぞれが降ったらどうしよう。長靴、履けるかな。3日前の朝に外反母趾と巻き爪がひどい右足の親指を家具の角にガッツンとぶつけて以来、ずっと痛くて靴を履いて歩くのがちょっと辛い。指全体が赤くなっていて、指先はちょっとさわっただけでも飛び上がりたいくらい痛いから、衝撃で爪が余計に指に食い込んで傷ができたのかもしれない。アルコールで消毒して抗生物質入りの軟膏を塗って軽く包帯で包んでいるんだけど、それだと履ける靴が限られて、あぁ~あ・・・。

コロナ第2波で、きのうは24時間の新規感染者数がこれまでの最高の274人。その多くは結婚披露宴や葬式といった大人数の集まりでの感染で、列席者がそれぞれの地方や職場に持ち帰ったウィルスを広げているという図式らしい。人の接触はsafe sex(安全なセックス)をもじってsafe six bubble(6人の安全バブル)に留めるように言われているんだけど、結婚式となればなかなかそうは行かないんだろうな。特に感染者の多いサレーは村中が総出で結婚を祝うような文化にルーツを持つ人たちが多いから、宴会場を閉鎖してもまだどこかで50人とか100人とか集まって、2日越しの披露宴をやっているのかもしれない。それに10日前は感謝祭の三連休だったから、家族の集まりや不特定多数が大勢集まるイベントがあっただろうし、感染者の数が増えるのは当たり前かな。

でも、大勢の集まりは危険だから避けるようにと口を酸っぱくして訴え続けて来たボニー先生もそろそろ堪忍袋の緒が切れそうな感じで、このまま勧告を無視しての盛大な披露宴や葬式の問題がなくならないなら、新たに結婚許可証に招待できる人数を制限する条件を付けたり、屋内での集まりを制限するなどの規制強化に乗り出すつもりでいるとのこと。集まれる人数に制限があるのはそれなりの理由があるのに、クラスターの発生には感染者1人で足りるのに、それを無視して大人数が三密で集まるイベントをやってはウィルスを広げるから、いつまで経っても感染が下火にならなくて、おかげで関係のない人たちも含めて社会のみんなが「普通の生活」に戻れないでいるわけで、何とも迷惑きわまりない人たちだこと。

それにしても、今は医者に見てもらうのも難しいときなのに、足、痛いなあ。化膿しているようではないけど、このまま治ってくれるといいなあ。できるだけ歩き回らないように、1日コンピュータの前やミニチュア工房で座っているけど、これでは運動不足になっちゃいそう。それでも、腰を落ち着けられるおかげで、15作目になる10月のプロジェクト「ドナの憩いの家」に照明が灯って、後は電池ボックスへの配線を固定するだけ。何だか秋の夜長っぽい雰囲気だなあ・・・。



おしゃれな電気スタンドと観葉植物ができた

2020年10月22日 | ミニチュア工房にて
今日は低くなった日差しがたっぷり入って来るミニチュア工房でほぼ1日。フェルトで創作してあった赤いスリッパの上に黄色いポッチの飾りをつけてから鉢ものにかかるつもりが、なぜかソファの横の丸テーブルに置くスタンドの方に寄り道。説明書を絵を見ると、紙の台にハトメとビーズを重ねた本体に、ワイヤを丸めたアームをつけて、そこに豆電球を括り付けて、印刷したシェードを被せるという何とも雑なデザインで、ああ、こりゃダメだ。宝の箱を引っかき回して、シェードには品のいい白い布切れ、本体には真ん中に穴の開いている平たいビーズ2種類3個とハトメ2個。紙のシェードをテンプレートにして布を切って作ったシェードの縁にピコットレースを貼ったら、けっこうエレガント。ビーズ3個を重ねて本体を作り、途中何度も電池ボックスを使って電球が点くことを確認しながら、ハトメ2個に電球のワイヤを通して固定して、ワイヤを本体に通して底から出し、黒いワイヤを曲げて作ったアームの足をハトメに差し込んで、シェードを取り付けたらでき上がり。接着剤が乾くのを待って、丸テーブルに固定して、ワイヤはテーブルの後ろの壁の下の穴から外へ。



ランチの後は酒屋へひとっ走りして、帰って来てトンボ返りでウォーキングに行って、今日の「活動」が終わったらまた工房入り。今度こそは鉢ものを作ろうというわけだけど、キットに付いて来たのはプラスチックの花と緑の枝で、いかにもおもちゃという感じ。そこで「温室」のキットの箱を開けて観葉植物の葉を印刷してある紙を出してコピー。小さな部屋だからと選んだのは横に広がらないサンスベリア。玄関脇の家具の上に置くのにちょうどいいサイズ。


花もあった方がいいなあと、紙で葉っぱと黄色い花を作って、花瓶に生けた形にしてサンスベリアの隣に。暖炉の上がちょっとさびしいので、垂れ下がる観葉植物を置いてみようかと、緑色の紙をたたんで小さい葉っぱをたくさん作って、緑色のワイヤにぺたぺた。端に置いたら、うん、いい感じ。どのキットにも観葉植物や花があって、観葉植物はほぼ同じだし、花もだいたい似たり寄ったりだし、これまでの説明書は全部取ってあるから、15作目ともなるともう慣れたもの。ついでにと、玄関の外に置くプランターも作ったけど、後はあした、あした・・・。



劇団の芸術監督とZOOMでおしゃべり

2020年10月21日 | 日々の風の吹くまま
10月20日(火曜日)。☁☀。今日は朝からわくわくの日。だって、Arts Clubのアシュリーとサシでおしゃべりできる日がいよいよ今日。Arts Clubを小さな芝居小屋から3つの劇場を持つカナダ最大の劇団に育て上げたカナダ演劇界の伝説的存在だったビルの後任として3年前に芸術監督に就任したアシュリーは、才気煥発で才色兼備で、ワタシにとっては尊敬してやまないアイドル的な存在。日ごろはレセプションやイベントで会って話をしているけど、がっちり1対1でおしゃべりするのはこれが初めて。

10時からなので、9時半にはラップトップをレクルームに持って行って、ミニチュア工房で使っているカートの上を片付けてセット。作業台が背景になるようにカートを動かして、ラップトップを立ち上げて、いつもはミュートにしてあるオーディオをオン。ミーティングの5分前に予めアシュリーから送られて来ていた招待メールからリンクをクリック。ZOOMの画面が開いて、後は10時になったらアシュリーがサインインするのを待つだけ。待っている間に「ドナの憩いの家」の玄関先に置く靴拭きマット作りにかかって、胸をどきどきさせながらラップトップの画面をちらちら。

10時をちょっと過ぎたところで「接続中」になって、あはっ、アシュリーが登場。おはよう。お元気ぃ?愛犬のメイベルにもおはよう。でも、メイベルは今朝アシュリーが住むマンションで防火設備の点検があったときに突然鳴ったサイレンに飛び上がったせいでまだご機嫌ななめ。アシュリーに抱き上げられて、横目で「何なの、この人?」みたいにちらり。目の表情の豊かさが好きなのよ、メイベル。さっそくのおしゃべりで、先月ひとり芝居の第1作を見てからずっと頭の中をぐるぐるしていた脚本案について、ひとりの役者が犬と人間を演じ分けるのはどうなんだろうと質問。元々映画脚本の講座で思いついたシナリオで、郊外に住む家族に子犬のときから飼われている犬のPuddlesをナレーター役にした家族ドラマなんだけど、映画と違って、生の舞台でどうやって犬を主役にしたストーリーを展開したらいいのか、ずっと思案投げ首。アシュリーの答は「できるわよ。それ、おもしろそうだから書きなさいよ」。

演出家でもあるアシュリーは1人の役者が複数の役を演じるときのvoice masqueというテクニックのことを教えてくれて、なぁるほどっと納得。うん、脚本ができたらメイベルにポスターのモデルになってもらおうと意見が一致。芝居を翻訳する話になって、ワタシが候補に挙げている2作品のひとつでアシュリーが演出した作品のことをいろいろと聞かせてもらって、やる気満々。ここでも翻訳するつもりで日本から持って帰って来たのに遅々として進まずにいた脚本の再構成のイメージが掴めて、もう天にも昇る気分。時間が来たときに、アシュリーが「もっとおしゃべりしていたいわねえ」と言ってくれて大感激。終わってからも1日中なんかうきうきして、踊り出したいような気分。うん、やる気を出させてもらったからには、がんばらなくちゃっ。



このコロナ感染の地域格差はどうして?

2020年10月20日 | 日々の風の吹くまま
10月19日(月曜日)。☁☁☀。ぱっとしない天気だけど、月曜日。今度の土曜日は州議会選挙の投票日なんだなあ。郵便投票を済ませてしまったし、ホーガン首相率いる新民主党が楽勝するという予想だし、何だか関心がわかなくなっちゃったな。アメリカでもうすぐカナダとの国境をオープンすると言っていたと思ったら、カナダ側は制限をさらに1ヵ月延長すると発表。カナダはアメリカが中西部を中心に拡大しているコロナ感染を制御できるまで国境は開かないと言っていて、国民は圧倒的多数が大賛成。まあ、生活必需品もアメリカの通販からの荷物も多少の遅れはあってもちゃんと入って来ている限りはずっと制限したままでもいいよというのがカナダ人の本音というところ。

でも、コロナ騒ぎがなかったら、今ごろはアメリカ東部ニューイングランド地方の沖をカナダのモントリオールに向かってクルーズしているところだと思うと、やっぱりがっかり感がこみ上げて来る。途中の目玉はボストンと『赤毛のアン』のプリンスエドワード島。そしてトロントの弟夫婦がケベックシティまで来て一緒に観光した後、姪夫婦と甥孫が住む終点のモントリオールでまた落ち合って家族交流という予定だったんだけどな。第1波でさんざんだったオンタリオとケベックは(人口が多いせいもあるだろうけど)第2波でも感染者数がダントツ。BC州も今日ボニー先生が「第2波が来ている」と宣言したけど、感染者の接触の追跡ができているので、みんなが第1波のときと同様に感染防止に努めれば危機的な状況になるのを防げるとのこと。つまり、「どのような状況になるかを決めるのは私たち」だから、改めてソーシャルディスタンスと手洗いとマスク着用を続けようというわけだね。

今日カナダ(人口3500万人)での感染者数累計が20万人を突破したそうで、そのうちBC州(人口500万人)は1万1000人、オンタリオ州(人口1450万人)は6万5000人、ケベック州(人口850万人)は9万4400人、アルバータ州(人口430万人)で2万2600人。検査数も全国で1千万人を超えたから、感染率は2%と言う勘定になるかな。それにしても、オンタリオもケベックも厳しいロックダウンや休業命令、マスク着用の義務化で対応したのに2州だけでカナダ全体の感染者の8割という結果なのに対して、濃厚接触のあるビジネスを休業させた以外は一般市民には自粛のお願いと感染防止策の推奨で通したBC州で危機的と言える状況に至らなかったという、この差はどこから来るんだろう。

それでも、世界各国での感染者数だけを単純に比べたら、カナダはまだずっと下の方。アメリカは850万人に迫る勢いで、それをインドが760万人、ブラジルが520万人で追い上げ、後はロシア、スペインで上位5ヵ国。でも、今日はキャンセルした来年1月のクルーズの終点だったアルゼンチンが100万人を突破して、スペインを抜いて5位になったそうだし、出発点だったペルーも87万人で9位、寄港地がいくつかあったチリは50万人に迫っていて14位。出発予定日まであと3ヵ月という現時点でこれじゃあ、キャンセルして正解だったとしか言いようがないな。残念至極なことには変わりはないけど、今日の郵便で来たSilverseaのカタログを見て、とりあえず夏か秋の地中海クルーズを計画して気を取り直そうか。


自分流のイメージをどんどんふくらませたら・・・

2020年10月19日 | ミニチュア工房にて
10月18日(日曜日)。☂☁☁。もう10月になったのかと思ったのがついきのうのように感じられるけど、いつの間にかあと2週間。ということは、時計の針を1時間戻す11月1日まであと2週間。このままで夏時間が1年を通しての「標準時」になるはずだったのに、今年は見送りということになってしまった。同じ太平洋時間帯のアメリカ側のワシントン州とオレゴン州はBC州と足並みを揃えて夏冬の時間変更の廃止を決めていたけど、カリフォルニア州がもたもたしているうちにコロナが広がるやら未曾有の規模の森林火災が起きるやらでそれどころじゃなくなって、おまけにアメリカの連邦議会も大統領選挙の年で優先度の低い議案など審議しているどころじゃなくなって、立ち往生のまま切り替えの日が来てしまったわけで、来年の3月にまた1時間進めたら、今度こそはそのまま廃止になると期待するしかないね。

ま、今年は時間の流れの感覚がまったくもって狂ってしまって、1時間戻ろうが進もうがどうでもいいような気がする感じがするから、寒々とした今日という日はミニチュア工房にこもって、小さな小さな魔法の世界で遊んでしまおう。調度品がほぼ揃って部屋のイメージが出来上がってからは、ぼちぼちと小物の類の製作。まずは暖炉の煙突に当たる白いレンガの壁に絵を飾ることから。キットでは印刷してある絵の上に額縁を貼るだけになっているけど、その絵が何ともダサいので、ペーパー類の箱からサイズの合う絵を選んで印刷の絵の上にペタン。額縁を乗せたら部屋の色調とも合う落ち着いた感じになったかな。


次は暖炉に薪。説明書を見たら、あら、暖炉が薪の置き場になっている感じ。暖炉は薪を燃やすところだから、後ろの壁は煤で黒くなっているはずだし、薪は暖炉の床に直接置かずに、andironという薪台に載せて燃やすの。ほんとにわかってないなあとぼやきながら、黒い針金で薪台を頭の中でデザインして自作。薪はちりめん風の「茶色の」紙を巻いて作ることになっているけど、キットに入っていた紙はどう見ても緑色。んっとにもうと、茶色と黄土色の絵の具をちょこっと混ぜて、さっと塗って薪らしい色に変更。半分に割った薪を薪台に載せて、残りは家の外に積んでみた。で、暖炉に薪を入れると薪を動かしたり灰を救い出したりする道具が必要になるから、これも頭の中でデザインして、火かき棒、トング、シャベルの3点セット。黒いビーズの穴に楊枝を挿して熱収縮チューブを被せ、針金で道具を提げるアームを3本差し込んで、ヒートガンでチューブを縮めて固定。なかなかいいアイデアだったと自画自賛しながら暖炉の脇に糊付け。



次はフルーツを盛ったボウルと布を被せたジャーと箱入りのクッキー。キットに入っていたパンダの顔のクッキーは少々子供っぽ過ぎるので、粘土で作って赤い粒々を散らしたクッキー。テーブルにクッキーの小皿とコーヒーの入ったマグとコーヒーポットを自作して、お茶の時間ですよぉ。通販のクラフトショップで買ったワインの瓶を置いてみたら、あら、グラスもいるよねぇ。と、「ドナの憩いの家」のイメージはオリジナルを無視してどんどん自分流になるばかり。何と言ってもそれが一番楽しいところ。さて、あしたは・・・?



コロナで幻の二重国籍が危ないらしい

2020年10月18日 | 日々の風の吹くまま
10月17日(土曜日)。☁☁☁。はぁ、また土曜日になっちゃった。掃除の日。いつもダスターをかけて、箒で隅の埃やごみを掃き集めて、掃除機をかけて、モップをかけて、カレシが集めたごみ箱のごみをひとつにまとめるという流れで、だいたい1時間半。

掃除が終わってしまえば、後はいつものようにのんびり。カナダがコロナ対策の入国制限を緩和して、カナダ国籍者や永住者の家族、学生ビザや就労許可を持つ外国人の入国を認めることにしたら、どうやら日本も外国人の入国制限を緩和することになったらしく、カナダからも然るべきビザを取れば日本に行けるようになるらしい。ビザが必要ということは、私たちのようなビザなしで入れた観光客はまだお呼びじゃないってことかな。まあ、たいていの国が水際対策としてビザ免除の制度を停止しているそうだし、バカンスの季節に人がどっと往来して大変なことになってしまったヨーロッパを見たら、しかたがないよね。

ところが、ローカルの日本人の間ではこれがちょっとした騒ぎになっているらしい。厳密に言うと、騒いでいるのはカナダの市民権(国籍)を取ったのにまだ日本に国籍喪失届を出していない「元」日本人で、もっと厳密に言うと、日本国籍がなくなったことを隠して日本のパスポートを更新し続けている人たち。重国籍を認めているカナダではまったく問題なしだけど、一般に重国籍を認めていない日本にしてみれば、日本国籍のない「外国人」が日本のパスポートを持つことになるわけで、もろに旅券法違反で、パスポートは当然無効。それでも、カナダのパスポートで日本行きの飛行機に乗って、法律違反を承知で取得した日本のパスポートで日本に入国する「元日本人」がかなりの数いて、そういう人たちがカナダ国籍者としてビザを申請する前に日本の国籍喪失届を出す必要があるという日本国総領事館からの「注意喚起」に慌てているらしい。

ワタシがカナダ国籍になったのは40年も前のこと。ネットも何もない「非情報時代」だったから日本の国籍法のことは知らないまま日本のパスポートを更新しに総領事館に行って、申請用紙の「他の国の国籍をお持ちですか」という質問に「はい」と答えたら、「日本国籍を喪失しているので旅券は出せません」と言われて、そうなんですかぁと引き下がっておしまい。国籍喪失届のことも長い間知らずにいて、知ってからも日本政府とはもう関係ないし、取り上げときながら失くしたと届けろなんて何なんだよぉとへそを曲げて、ワタシだけ残った実家の幽霊戸籍の抹消が必要になるまで20年以上放置していた。今でも「他の国の国籍をお持ちですか」という質問に「いいえ」と答えなければ日本国旅券は取得できないはずだから、日本国旅券を更新して日本人として日本に入国している「カナダ国籍の元日本人」はきっとすごい裏技で「幻の二重国籍」を維持して来たんだろうな。それがここへ来て日本政府がコロナ対策にかこつけて「幻の日本人」の摘発を思いついたということかもしれないな。


老後資金はどれだけあればいいのかと聞かれても

2020年10月17日 | 日々の風の吹くまま
10月16日(金曜日)。☂☂☁。降ってるなあ、雨。ときどき雨雲が下がって来て、窓の外は視界ゼロ。 五里霧中ならぬ五里雨中ってところかな。でも、地上から見たら灰色でどよぉ~んとしている雨雲も、中にすっぽり入ってしまうと何にも見えないだけで、けっこう明るいから不思議。

きのう小町横町をぶらついていたら、『子供のいない夫婦、どのくらい貯めていますか?』という、さすが貯金大好きの日本だなあというトピックがあって、相当な数の書き込み。我が家も子供のいない夫婦だしと興味半分で開いてみたら、これがけっこうおもしろくて、ゆうべは寝酒をやりながら「あの世に持って行けないならオレは行かないよ」を定番ジョークにしているカレシとひとしきりお金の話。結婚以来45年も奥さんに家計管理を丸投げしたままのカレシのお金に関する「自慢」はお金のことでの夫婦喧嘩だけはしたことがないこと。そう言うとたいていの人が「ほんとかよぉ」という顔をするけど、こればかりはほんとのほんと。まあ、任せっぱなしじゃあ喧嘩のしようもなかったのかもしれないけど。

夫氏の定年退職まであと1年で自分は(更年期が辛くてパートを辞めて)無職というトピックの主の質問は、「子供のいない夫婦」は老後のためにいくら貯めているのか、持ち家でローンなしの自分たちの「貯金総額1300万円、退職金見込み額1500万円、死亡保険800万円、株100万円」が多い方か。日本の今の生活水準がわからないからワタシには何とも言いようがないけど、少ないという回答が多いみたいで、子供がいない分子育てにかかる費用は貯金に回せるだろうとか、そういう費用がないからつい贅沢をして貯金が増えないとか、子供がいないから老後の介護などの費用が嵩むとか、いろいろと具体的な数字が飛び交っているからすごい。でも、一口に子なし夫婦といっても家庭の事情は夫婦それぞれだし、東京と地方では生活費もかなり違っているだろうし、親族との関係もまた千差万別だから、いくら「我が家では~」という数字を並べたって参考にならないと思う。ま、「隣は何をする人ぞ」的な発想なのかも。

でも、「老後資金2000万円問題」というのはあながち対岸の火事とは言えないな。先進国ではどこでも高齢化が進んでいるから、子供のあるなしに関わらず、公的な年金だけではそれなりの老後の生活を維持するのが難しくなって来ているもの。だから、カナダでも掛け金を所得控除できる個人年金制度〔RRSP〕や非課税の貯蓄制度(TFSA)を設けて、老後に備える自助の努力を促しているわけで、時が経つに従って世の中の事情も夫婦の事情も変わって行くものだとすれば「いくら貯めれば老後は安泰か」という問いに対するone-size-fits-allの答なんかありっこないと思うよ。


お金と言う生き物は・・・

2020年10月16日 | 日々の風の吹くまま
10月15日(木曜日)。☀☁☁。寒いなあ。日中でも12度くらい。10月ってこんなに寒かったのかなあ。今年は夏が短すぎた感じがするせいかな。この週末もどうやら天気は下り坂らしい。この冬はラニーニャのせいで平年よりも寒くて雪が多いという長期予報だけど、はて、どうなるかな。しっちゃかめっちゃかの2020年もあと2ヵ月半しか残ってない。何だかいつの間に?という感じだけど・・・。

飛び飛びにやっていた仕事でも、急にストップがかかってみると、やっぱりいつものようにだらぁ~ん。何でもひとつのことに一応の終止符を打つたびにしばらく落ち着かなくてうろうろする癖だけはまだ抜け切っていないらしい。現役時代にはそんなことはなかったような気がするけど、最盛期には息をつく暇もなく仕事がどさどさと入って来て、精神的な時間の区切りと言うものがなかったのかもしれないな。特に1990年代はまさに怒涛のごとく過ぎて、仕事以外には楽しい思い出が何にもないような気がする。子宮内膜症と卵巣膿腫で手術室に入るのを待っている間も病室のベッドの上で仕事していたくらいで、ほんとに一度きりの人生なのにいったい何をやってたんだろうと思ってしまうけど、あれはばりばり働き盛りの40代だったから、ま、若気の至りと言えないこともないかな。

暇だからと、近ごろはなぜか興味が沸かなくなっていた小町横町界隈をうろついてみたら、何だかお金の悩みや愚痴が増えたなあという印象。婚活にしても家庭生活にしても家族関係にしても交友関係にしても、お金が判断の基準になっている感じで、それだけ将来が不安な世の中になっているということかな。まあ、お金が余っていたバブルの時代に社会保障や年金の制度を整備しておけば良かったのにと思うけど、あの頃は世界中から日本はナンバーワンだと褒められて幸せだったから、そこまでは思いが及ばなかったんだろうな。でも、これはあくまでも外野席の意見。めったに見ないローカルの日本語掲示板をのぞいてみたら、ここでは給付金や手当てをもらう話ばかり。しかも何だか切羽詰った雰囲気が漂っていて、昔はどれほどリッチな暮らしをしているかを競っているという感じだったけど、あれは虚像だったのかと思ってしまった。

お金ってあるところにはあって、あるべきところにはあまりなくて、なくてもいいところにはたくさんあって、欲しい人のところには行きたがらなくて、必要ないからいらないと言う人のところに行ってしまいがちで、ほんとにおもしろい生き物だと思うけど、それもワタシがリタイアしてのんびり外野席に座っているからそう見えるだけで、今社会人としての人生の真っただ中にいる人たちはお金という厄介な生き物の扱い方を試行錯誤しているというところなんだと思う。