リタイア暮らしは風の吹くまま

古希を迎えて働く奥さんからリタイア。人生の新ステージで
目指すは悠々自適で遊びたくさんの極楽とんぼ的シニア暮らし

雲の流れは絶えずして、しかも元の雲にあらず

2023年01月30日 | 日々の風の吹くまま


1月29日(日曜日)。⛅☀。午前7時過ぎ、腹ぺこで目が覚めたら、ブラインドの隙間から日の出前の光。そっと起き出して、オフィスのデスクのカメラを取って、パチパチ。しばらく見ないうちに。日の出の位置がもうベーカー山の(ワタシから見たら)左側になっていて、春分の日の位置までそう遠くない。そのままベッドに戻ってうとうとして、起床は8時ちょっと過ぎ。バルコニーの気温は0度。ということは地表はマイナスだなあ。芽を出したばかりのレタスの苗床を取り込んでおいて良かったね。ルーフデッキでは、大きな丸いプランターのトレイに溜まっていた水が、拳骨で叩いてみてもびくともしないくらいに、こっちこち。季節外れに暖かったヨーロッパでも、あちこちで冷え込んでいて、スペインでは寒波が襲来して、地中海の有名な観光地バレアレス諸島のイビザ島で雪が降って、ビーチが真っ白。観光客は誰も防寒着なんか持っていないだろうからタイヘンだ。

今日は朝から床掃除。けっこう早くに始めたので、掃除機をかける段階になって、ハンドルを抜いて、先に付属のブラシを付けて、いつもはデスクの後ろだったりして手が届かないオフィスの窓際と、リビングのテレビを置いてある窓際の本箱の後ろを徹底掃除。ついでに寝室とダイニングと園芸ルームのパティオドアの敷居の溝もブラシで掃除。しっかりと掃除をすれば、気持も良くなるってもの。モップかけまで終わったら、室内着のTシャツの上にセーターを重ね着して、ウォーキング。晴れているので、歩いていると少しばかり暑くなって来るけど、空気が冷たいせいかピッチが上がって、16分58秒。

ランチの後は、しばし雲の写真。抜けるような青空だと思ったら、ちょっと目を離している間に白い雲がぷかぷか。初めは空一面のポップコーンだったのが、あっという間に縞々雲になり、その縞々が太古の化石の三葉虫みたいになり、いつの間にかアヒルか何かの行列みたいになり、今日のクロスワードパズルを仕上げて、コクィトラム山の方を見たら、うは、何ともSF的な雲。雲の動きは絶えずして、しかも元も雲にあらず、とか。











その後はあっという間に晴れてしまったので、やっとオフィスに腰を落ち着けて、脚本の翻訳。第2幕に入って、佳境に入って来たところなので、手を止めるのが惜しくて、晩ご飯の時間以外は、どっぷり・・・。


久しぶりの青空で戯れる雲と話ができたら

2023年01月29日 | 日々の風の吹くまま
1月28日(土曜日)。🌥⛅🌤☀。予告通りに寒くなって来た。頭の上を縁がはっきりしたぶ厚い雲の塊が北から南のアメリカの方へけっこう急ぎ足で流れていて、東の山並みの上は青空。寒くなると南の方へ飛んで行くのが渡り鳥なら、これは渡り雲かな。放っておくと雪でも降らせそうな厚さだから、帰って来なくてもいいからね。

相変わらずセミ断食をやっている土曜日は、カレシは4つもレッスンがあって大忙し。ワタシは洗濯とキッチンの掃除。カレシの最初のレッスンの間に洗濯を始めて、終わるのを待ってささっとウォーキング。土曜日の朝だからか、歩いている人がたくさんいて、狭い歩道をすれ違うのにちょっと苦労。でも、たいていの人は笑顔なので、挨拶しながらけっこううまく避け合っている感じ。アジア人はあまり挨拶しない傾向があるけど、知らない人間とやたらと関わらない文化なんだろうな。マンションのエレベーターでも、年寄りはにこやかに挨拶する人が多いけど、若い人たちは男女とも「話しかけんな」オーラを出してスマホを睨んでいるもの。ま、お国柄それぞれ、人間それぞれだし、もしかしたら言葉の問題もあるのかもしれないから、それはそれでいいんだけどね。帰って来たらもうランチの時間で、今日は分厚いベーコン2枚とマッシュルームと卵4個でスクランブル風オムレツ。晩ご飯を食べないから、夜になって寒気がしたり、あくび連発にならないように、ここでしっかり食べておかないとね。



洗濯物を乾燥機に移して、食器とガスレンジの五徳とレンジフードのフィルターを食洗機に入れて、シンクを磨いていたら、外で杭打ちをしているような音。バルコニーに出て見たら、パタロ橋の架け替え工事の現場から。クレーンのそばに立っている2本の柱が主塔で、開通は来年の予定。隣のオレンジ色のアーチが1937年(85年も前!)に開通した今のパタロ橋で、新しい橋の完成後に解体される運命にある。でも、橋の本体の工事が本格化したから、その進展を写真に収めるのが今から楽しみ。翻訳や何やら楽しいことにどっぷり浸かる前にTelusのメールをチェック。ずらりと並んだ広告(即行で削除)に交じって管理会社からのメールがあって、来月14日に去年の防火設備の年次点検で留守だった部屋の点検と煙探知器の修理をするというお知らせ。点検のときに、寿命で頓死した煙探知器の取替えをリクエストしたので、下の方の「修理対象ユニット」を見たら、あ、あった。修理は午後2時半からで、我が家がトップ。カレンダーにフラグをつけておかなくちゃ。

定期検査は、各戸にある煙探知器(我が家は2個)が作動することを確認するだけの、ほんの2、3分のことなんだけど、住人か(不在になる場合は)代理人が立ち会う必要があって、これがいつも管理会社の悩みの種。早くから予告を出して、フロアごとの時間割を知らせるのに、検査当日に不在の部屋が続出して「後日再訪」ということになる。もちろん請負会社は無料ではやらないから、追加費用はオーナーが持ち分に応じて払うことになるんだけど、留守だった部屋の多くが賃貸で、しかもオーナーが非居住者だったりするから厄介。管理会社からのお知らせメールの「要在室」の部屋番号がやたらと多いので、数えてみたら、うは、何と33戸(高層棟全体の20%)。防火設備の定期点検は消防法に基づく義務なので、たとえ空室のままにしていても「おかまいなく」は通用しない。まあ、賃貸になっている場合は、ほんの2、3分のために半日でも仕事を休むのはごめんだと、通知を無視するテナントが出て来るのは理解できるんだけど、でも、今回も不在だったら、オーナーに規約に基づいて最高2万円の罰金。はて、どうするんだろうな。青空で戯れる雲に聞いたら、きっと無責任はほどほどにっていうと思うよ。








冷え込みを予告するピンク色の夕景色・・・


コロナとマスクとワクチンの今

2023年01月29日 | 日々の風の吹くまま
1月27日(金曜日)。☁☁。寒波の注意報が出ているけど、まだ寒くない。天気予報は晴れで、週明けには寒気団が移動して、気温は上昇。メトロバンクーバーで雪が降るときに一番多いのが、気温が急上昇し始めた時に南から湿った空気が入って来て、べた雪がどかっと降るパターン。気温は上がり続けるから、すぐ雨になって、雪は次の日あたりには消えてしまうのが普通で、週間予報を見たら、まさにそういう展開になりそう。水曜日の鍵は、気温上昇が早まってくれるか、寒気団がぐずぐずと来週末まで居座ってくれるかにかかっているかだけど、はて、どっちに転ぶかな。

今日は世界保健機構(WHO)でコロナの緊急事態宣言を解除するかどうかの会議をするそうだけど、いわゆる専門家はさっそく時期尚早だとか何とか。ま、緊急事態を解除して、いずれ収束宣言を出したら、あっちこっちのメディアで引っ張りだこの専門家の出番がなくなっちゃうよね。(つまり、誰も「いいね」を押してくれなくなるようなものかな。)カナダの保健衛生のトップは、WHOの決定に関わらず現行の措置を継続すると言っているけど、もう医療施設などでマスク着用が義務になっている以外は制限がなくなっているから、別に変えるところはないような感じ。まあワクチン接種推奨を継続するってことか。それくらいコロナは話題にならなくなっていて、オミクロン株の最強と言われた最新の派生種も、「クラーケン」(伝説の海の怪物)とあだ名がついて「あ、そう」でおしまい。冬の初めにはインフルエンザの大流行の方が問題だったけど、それもすでに下火。

ニューヨークタイムズにコロナの最新情報のページがあって、人口10万人あたりの新規感染者数を色分けした世界地図を見ると、(中国は無視して)ニュージーランド、台湾、日本、韓国が一番色の濃いホットスポット(多発地域)になっているけど、2週間の増減のグラフでは、東アジア3ヵ国はいずれも下降線。中国から始まって中国で終わるというのは何とも皮肉だけど、3年地球を駆け回ったウィルスもそろそろ息切れして来ているんじゃないかな。(ヨーロッパでは、なぜかフィンランドでだけ爆発的に増えているのはどうしてかな。もしかしたら、地続きのロシアから来たのかな。)その日本でも、コロナを格下げして、マスク着用を個人の裁量に任せることにしたらしい。でも、個人の自由となると自分では決められなくなるのが日本人の習性のようで、「するのか、しないのか、ルールを作れ」という声もけっこうあるらしい。メトロバンクーバーでは屋内でもマスクをしない人が多数派になったけど、それでも感染者は特に増えなかったようだから、日本でも大丈夫だと思うけどね。ワタシもスーパーと電車ではまだマスクをするけど、し忘れることも多くなったな。

まあ、コロナ対策は世界的に「ワクチン接種」、つまりインフルエンザ並みの扱いにシフトしている感じで、国内では証明もまったく不要になっているけど、何ヵ国にも行くクルーズはまだ「ワクチン接種証明」がないと船に乗せてくれない。秋の地中海クルーズも事前に提出が必要なので、州政府のサイトで、カレシとワタシそれぞれの医療保険番号、生年月日、接種日(何回目のでもOK)を入力して、5回分の接種記録がある最新の証明書を(カナダ政府のQRコード付きの様式で)ダウンロード。印刷して、4部ずつコピーして、ついでに(4回までの証明を送ってあった)2ヵ月後のリバークルーズの分もアップデート。でも、来年の秋の東京へのクルーズの頃には、こんな証明書なんか不要になっているかもしれないな。そうだといいね。


一緒にのんびりできる時間があるようでないような

2023年01月28日 | 日々の風の吹くまま
1月26日(木曜日)。🌧☁。今日は雨が降ったり止んだり。明日の夜から寒波が来ると言ってるけど、気温がマイナスになるのは土曜日の夜からで、日曜日の朝には最低気温がマイナス4度という予報。晴れるから冷えるんだろうけど、問題は来週水曜日のArts Clubのオープニングナイト。気温が上がり始めて、午後から「べた雪」になって、夜には普通に「雪」という予報で、予想積雪量は4センチ。コロナの間にストリーミングで「公演」していたので、初演というわけではないからか、レセプションはないから、ラッシュが収まった頃に行けていいんだけど、本気で雪が降ったら帰りが大変そう。はて、最悪の場合、行けないかもしれないな。チケットを別の日に変えてもらう手もあるけど、2月は15日に別のオープニングがあるし、23日にファンドレイジングのディナーがあるし、ああ、どうしよ、どうしよ。

そのファンドレイジングのディナーは、チケットが送られて来て、出席が確定。実際は、会場で出席者リストと照合するだけで、チケットはスキャンしないから、印刷して持って行かなくてもいいんだけど、ま、領収書代わりというところ。トラベルエージェントのジェフからは、来年の秋のクルーズの予約金の支払いを確認するインボイスが来て、クルーズ3つが全部確定。今年秋の地中海/アドリア海クルーズの残金の支払い期限は6月末で、来年の秋のは来年の5月初め。資金を移動する算段を考えていたら、銀行のトニーから電話が来て「非課税貯蓄口座の今年分の払い込みをやってしまおうか」。そうだなあ、年末には個人年金の引き出しがあるから、そうでなくても忙しいときにいろんな手続きが重なるとめんどうだもんね。というわけで、ワタシの口座とカレシの口座にそれぞれ限度額を共同名義の投資口座から移してもらうことにして、ついでにクルーズ料金の払い込みの予定を知らせて、頃合いを見ての資金の移動をお願い。今年は秋ぐらいまで金融市場が芳しくないという予想だそうで、「今から預金口座に移して利子を稼いだ方がいいかも」。

ワタシのピアノの先生だったセロクに、『The Piano Teacher』の本が届いたからランチしようと声をかけていたら、「来週の火曜日か水曜日はどう」という返信メール。ちょうど中間のメトロタウンで会うことにして、学校が終わる午後からレッスンが立て込むし、久しぶりで話が弾むだろうからと、落ち合う時間は11時。メトロタウンは巨大なショッピングモールがあるので、レストランには事欠かないし、電車で行けるし、天気はまだ大丈夫そう。ワタシのワタシのピアノ歴は10年くらいだったかな。ロイヤル音楽学校のグレードでは下から2番目までしか進歩しなかったけど、年に1度の発表会では同じグレードの子供たちに交じって熱演?したりして、楽しかったな。練習の時間もろくになくて、結局諦めたのはもう16、7年も前。レッスンに通っていた頃に生まれた長女はドイツに留学中、泣き虫だった長男はジャズ・ドラマーを目指して大学で音楽を専攻中。ああ、何だかまたピアノを弾きたくなって来た。最近は折りたためるポータブル電子ピアノがあるしね。

午前中は何ともバタバタと忙しかったけど、午後はデスクに腰を落ち着けて、脚本の翻訳に没頭。第2幕に進むことにしたので、晩ご飯のしたくで中断した頃には全体の3分の2超まで快進撃。のっけから第1幕の終わりとは流れががらりと変わっていて、大きな壁に開けた大きな窓のそばで、登場人物2人がスクラブルというゲームに興じているシーン。物語の進展に拍車がかかって来るところなもので、よけいに力が入ってしまって、肩がコチコチ。スクラブルはずっと昔若かった頃にカレシとよくやったっけ。あの頃は2人の時間がたっぷりあったんだなあ。何種類かのボードゲームのセットがあるけど、スクラブルは入っていたかな。引っ張り出してみようか。でも、2人でのんびりゲームをするような時間はもうないかな。それとも、まだそういう時間には早いのかな。


お金を使った話ともらう話

2023年01月27日 | 日々の風の吹くまま
1月25日(水曜日)。☁。霧っぽいんだか、低い雲の中にいるんだか、何ともはっきりしないけど、外は一面の灰色。アジアでは旧正月で休みのところが多くて、カレシは今週けっこう暇なので、のんびり起きて朝ご飯。今日の午前中は、ウォーキングして来て、帰って来たら財布とスマホを掴んで、とんぼ返りで道路向かいのLondon Drugsへひとっ走りして、ついでにスーパーに回って明日の分がなくなった食パンを買って来て、帰って来たらランチにするチキンスープを作るという予定で、けっこう忙しいなあ。

行きつけのスーパーが、カレシが寝しなのココアと一緒に食べるお気に入りのクッキーを扱わなくなったもので、(商店街なんだから)どこかすぐ近くで売っていないかとチェックしていたら、何とすぐ目の前のLondon Drugsで売っていて、オンラインで注文して(すでに「マイストア」に登録してある)向かいの店で受け取れば送料は無料。さらに、サブスクリプションなるもので注文すれば、指定した量を指定した間隔で向かいの店に(そのときにセール価格になっていたらその値段で)配達して、メールで取りに来いと知らせてくれるということで、渡りに舟とばかりに30日ごとに5袋と設定して、これが第1回目。カロリー低め、砂糖少なめでいいんだけど、値段の割に中身が少ないので、次の配達までもつかどうかはカレシ次第。



オンライン注文のピックアップカウンターで大きな紙袋を渡されて、出て来る途中でふと思い立って銀行に入って、ATMから5千円ほど引き出し。あまりちょこちょこと少額の買い物をしない方なので、現金を持ち歩くことがほとんどなくて、コロナで「現金お断り」の店が増えてからはもっぱらクレジットカードだったから、お札を手にするのはほんっとに久しぶり。クリスマス前にウォルマートで大根を買ったときに、財布代わりのカードケースに1枚だけ残っていたお札を使ったけど、あれはいったい何年前に引き出したんだったか。あのお札が入っていたスロットにATMから出て来た4枚のお札を畳んで入れて、その足でウォルマートに行って、短い大根を1本だけ買って、お札1枚。そこから下のSave-On-Foodsに行って、食パンをひと袋だけ買って、お札1枚。たった2品で何と千円。帰って来て、お釣りの小銭を小銭入れ代わりのカップに放り込んで、残ったお札は3枚で3500円。お札を出してお釣りをもらって、「お金を使った」という実感がわいて来て、何だか不思議な気分だったな。

帰って来てのぞいた郵便箱に、きのう配達されたらしい封書とカタログが入っていて、封書はカレシの公務員年金のオフィスからのニュースレターと今年の支給額の通知と所得税の申告に必要な去年の受給額の書類。ニュースレターには「支給額6.5%引き上げ」の見出し。公的年金と同様に前年の物価指数の平均から計算して「物価調整」をする仕組みで、今年の支給額は月額で27万円。カレシがリタイアした2000年には月17万円だったから、毎年の物価調整のおかげで23年で10万円も増えた勘定。ここから公的な医療保険を補填する医療と歯科の2つの団体保険の保険料と所得税が天引きされて、手取りは23万円ということだけど、これ、最低賃金でフルタイム働いた場合の月収よりも多いんじゃないかな。まあ、現役のときにけっこうな掛け金を払って来た組合年金だから、一種の積立貯金みたいなもんだけど、それでも手厚いって感じだな。



今どきの何とかはと言うけれど

2023年01月25日 | 日々の風の吹くまま
1月24日(火曜日)。☁🌧☁🌫。天気はしょぼいけど、寒波が襲来するのは週末ということで、当面はわりと普通の1月の天気らしい。きのう、夕方のラッシュ時に、下の6番ストリートで、見える限り坂の下まで尾灯の列で、それがほとんど動かない。去年の11月の終わりだったか、急な大雪で大渋滞したときにそっくりだけど、雪も雨もなくてただの曇り空。もしかしてと、双眼鏡で下流のアレックスフレーザー橋を見たら、橋の真ん中で警察の赤と青の非常灯が点滅中で、あ、事故か。でも、よほどの大事故なのか、夜になっても橋の上では非常灯がチカチカ・・・。

けさになって、橋からの飛び降り自殺を防ごうとしている警官たちのそばを、クラクションを鳴らしたりヤジを飛ばしたりしながら走り抜ける車が邪魔になったために、南方面の車線を通行止めにせざるを得なかったと、管轄のデルタ市警察が発表。通行止めにしても、バリアを回り込もうとして中央分離帯に衝突したおバカが何人もいたり、強行突破を図って止められて酔っ払い運転がばれたおバカがいたり、わざわざ現場まで歩いて来て写真やビデオを撮ろうする野次馬がいたりで、警察は自殺志願者を説得しながら、同時にそっちの処理もしなければならなかったために、説得に成功したときには通行止めは何と8時間。どうりで6番ストリートが渋滞したはず。それにしても、今どきの何とかはとは言いたかないけど、ほんとに今どきは常識が通じない人間が増えているような感じがする。まあ、いつもそのときが「今どき」なんであって、遠い昔になった戦後昭和のベビーブーム世代も、事あるごとに今どきの若い人はと、やられていたもんだけど・・・。

メールをチェックしていたら、Arts Clubから来月のディナーのお知らせ。Signature Dinnerと言って、ちょっといいレストランで各シーズンに3回くらいやるファンドレイジングのイベントで、数十人の規模なので、チケットが売り切れるになることが多い。今回はArts Clubが依頼して初演した『The Piano Teacher』で総督文学賞(戯曲)を受賞した劇作家のドロシー・ディトリッチがスペシャルゲストとして出席すると書いてあるじゃないの。日本語訳を始めたワタシとしては、ドロシーに翻訳に同意してくれたことへのお礼を言いたいし、チャンスがあれば作品についていろいろと話をしたいから、うわっ、エキサイティング。これは何としてでも出席しないわけには行かない、ということで、即行で席を2つ確保してぇ~とアリシアにメール。もう今からわくわくして来ちゃった。今年はワタシの人生がさく裂している感じがするとカレシに言ったら、「そりゃあ良かった」。うん、人生が木っ端みじんになるような悲劇的な爆発なんかじゃなくて、打ち上げた花火が盛大に炸裂しているような、世界がパァ~ッと開けたような、エキサイティングな感覚なの。新しい眼鏡のせいかもしれないけど・・・。

翻訳の方は、ちょうど第1幕の終わりまで来たところで、ここで初めに戻って読み直し、訳し直しをしようか、それとも流れが変わる第2幕に進んで、最後まで行ってから全体の見直しをしようか、とあれこれ思案投げ首。英語だと、印刷した文字からは登場人物の関係性の変化を掴みにくいところがあるけど、日本語には「言葉遣い」というものがあって、関係のレベルによって敬語、ていねい語、ため口というように、それぞれ使う単語が違うので、字面から人間関係がわかる。だから、初対面は敬語で簡単だけど、その後のどこで少しくだけたていねい語になって、どの場面から対等な関係として砕けた言葉遣いになるのか、深く考えながら訳さなければならないわけで、まさに、登場人物を役として演じてながら、それを自分で演出しているような気分で、ついでに日本語の勉強もしている感じ。ビジネスの文書や論文の翻訳とは似ても似つかない、まったく違う世界に踏み込んだようで頭がくらくらするけど、すごく刺激的でもある。ああ、言葉は音楽、音楽は言葉、されど、されど・・・。


マンションでの騒音問題に関するお達しが来た

2023年01月25日 | 日々の風の吹くまま
1月23日(月曜日)。☁🌧☁。パッとしない天気だけど、また月曜日。といっても、単にきのうの次の日ということには変わりはないし、朝ご飯を食べて、朝の「事務処理」を済ませて、ウォーキングをしての日課は同じだから、カレンダーを見てメリハリをつけないと、ついついだらけてしまいがち。そこがリタイア暮らしの落とし穴というところかな。

朝のメールに、「騒音問題に関して」というマンションの管理会社からのお達し。はて、12月の初めからつい先々週までずっと毎日、トントン、ガンガン、ガリガリと言う衝撃音が聞こえていて、玄関前には水漏れなどの応急処置をする業者のトラックが止まっていたので、先月の大雪と大雨の被害の修理だと思っていたんだけど、全部が全部そうじゃなかったのかな。私たちもおととしの改装で3ヵ月も工事をしていた(許可を取っていたから騒音の苦情は来なかった)し、共有部分の修理点検のトンカチはよくあることだし、業者が入る工事は慣習的に午後3時には終わるので、さほど気にしなかったんだけど、7時を過ぎても聞こえていたことがあったから、もしかしたら苦情が殺到したのかな。お達しには、集合住宅ではある程度の生活音は日常の一部であり、コンピューターやZOOMを使ってのビジネスはまったく問題ないが、同じ在宅ビジネスでも、電動の工作機械を使う工芸品や家具などの製作やドラムスなどの楽器の練習は認められない、規約に基づく罰金の対象になると、やけに具体的なところを見ると、実際にそういうのが見つかったのかもしれない(何年か前にもあったことだし)。

お達しの最後には、一般的な騒音問題への対策が列記されていて、例えば、室内では底の硬い靴をスリッパやソックスに履き替えるとか、家具を動かすときは引きずらずに持ち上げるようにするとか、玩具や工作、エクササイズマシンなどで床に衝撃を与えないようにする(カーペットを敷く)とか、会話やテレビ、ゲームなどの音量を上げ過ぎないようにするといった、ごくごく常識的なことばかり。取ってつけたみたいな感じだけど、でも、その常識がなかなか通じないんだよなあ。特に、若い世代は仮想空間で生きているようなもんだし、コロナで社会的な行動が制限されていたしで、自分の周りにいるのは生身の人間だという認識がなくなってしまったのかもしれないという気もする。おいおいと言いたくなるけど、人間が変われば社会も変わるわけで・・・。

朝のウォーキングは、カレシの英語レッスンのスケジュールによって10時だったり、11時だったり。これは「毎日やる」のが鍵で、同じことを考える人がけっこういると見えて、よく散歩中のカップルとすれ違って、おはよう。朝から庭仕事をしている人たちとも、おはよう。近くに保育園があるので、ときどき3歳か4歳くらいの子供たち10人くらいが、前と後ろの先生が間に渡したロープにつかまって「お散歩」しているのに出会って、すれ違うと、先生の挨拶につられて、ハーロー。知らない人と道路ですれ違って挨拶を交わすと、互いに自然にスマイルになって気持がいい。今はリスの婚活シーズンなので、黒いリス、灰色のリスが、いたるところでが尻尾をピンと水平に伸ばしてぴょんぴょん走り回っている。ときには3匹くらいが追っかけっこをしていて、どうやら先頭を行くメスをめぐって2匹のオスが競争しているらしい。うん、カナダ西部最古の「市」であるニューウェストミンスターでは、一歩外に出ると、まだこんな古き良き時代の趣があるってことだね。


インフレーション、シュリンクフレーション

2023年01月24日 | 日々の風の吹くまま
1月22日(日曜日)。☁⛅☁。ぐっすり眠って、空腹感もゆうべの寒気もなく、ごく普通に目を覚まして起床。あんまりパッとしないけど、荒れそうでもない天気。今夜あたりから雪交じりの雨になると言ってるけど、来週からはまた猛烈な寒波が来るという予報。大雪は想定外らしいからいいけど、2月いっぱい続くかもしれないということで、もしかしたら、エルニーニョに取って代わられる前の、ラニーニャの最後の足掻きなのかな。それとも、今週日本列島に到来するという「最強寒波」がこっちまで来るということかな。どっちにしても、やぁ~だ。

カナダの消費者物価指数は12月に前年度比6.3%で、11月の6.8%からちょっぴり減速。去年は7月に8%を超えていたから、インフレが落ち着いて来たということかもしれないけど、食料雑貨はほぼ横ばいの11%だから、厳しいことには変わりはないな。特に、食料品だけなら、冬の間は温室栽培やメキシコや南米からの輸入に頼らざるを得ない生鮮野菜は13.6%アップだし、卵は16.7%、トマトなんか産地の干ばつの影響で22%という高騰ぶりで、今年はさらに5%~7%上がるらしい。もっとも、大手スーパーが必要以上に値上げしてボロもうけしているということで、有権者から突き上げられた連邦議会が連邦政府を突き上げて調査を始めさせたそうだから、叩いたら埃が出るのか、大山鳴動してネズミ一匹で終わるのか、はて、どっちかな。

スーパーの強欲インフレも困ったもんだけど、シュリンクフレーションという、価格は変えずに商品をダウンサイズするメーカーの手口も困ったもんだな。商品棚の値札は変わっていなくても、量が減っているんだけど、ちょっと見にすぐわかるほどには減らさないから始末が悪い。まさに目に見えないインフレというところだけど、これは世界的な現象らしい。そう言えば、先週買ったコーンチップスは、いざ開ける段になって妙な違和感があって、しげしげと袋を見つめていて、やっと、かなり小さくなっていることに気がついた。前にはトロリーのバッグに入れると中身がぐしゃぐしゃになるので、買う物が少ない時にしか買わなかったんだけど、350グラムの大きな袋が300グラムの(ワタシには)「手ごろな」袋になっていたわけ。でも、値段は変わっていなかった。まあ、ランチのスープに添える程度で、ぼりぼり食べるわけじゃないからいいけど。ヴィクターの店で買っているサーロは脂身が少な目。お父さん曰く、「カナダの豚はやせっぽちだからなあ」。はあ、これはシュリンクフレーションじゃなくてダイエット豚ね。



インフレのニュースを見ていて出くわしたのが、国民年金(CPP)の掛け金の率が上がるという話。掛け金の率が2019年からenhancement(改善)と称して毎年じりじり上がっていて、今年は5.95%。(それだけ手取りが減るから、一種のシュリンクフレーションかな。)基準報酬の上限も毎年ちょこちょこと上がって来ていたけど、個人事業主は雇用主と被雇用者の両方の分を払うので、掛け金は11.9%になる勘定。つまり、今まだ65歳だとして、CPPをもらいながら基準報酬に相当する年収を稼いで、掛け金も払い続けたら、たかだか月に1万円くらいのPRB(退職後給付)をもらうために年に75万円も払うわけで、CPP本体と同様にインフレ調整があるとしても、あんまり「コスパ」が良くない感じ。もちろん70歳になれば掛け金を払わなくてよくなるけど、リタイアするまでしっかり基準報酬の額を稼いでいたら、それまでに払う掛け金を考えると、よっぽど長生きしないと元が取れないんじゃないかという気がする。まあ、そういう理屈をこいて、65歳になったときにCPPをもらい始めて、同時に掛け金を払うのをやめたわけだけど、受給額は平均より30%くらい多いらしいから、ワタシはそれでよかったと思う。それにしてもワタシ、今思えば、ほんっとにバカ稼ぎしてたんだなあ。人生って、何がどこでどうなるかわからないもんだな。


たくさん家事をしてから断食を始めると

2023年01月22日 | 日々の風の吹くまま
1月21日(土曜日)。☁☂🌧☁。起床8時半。かなり寒くて、バルコニーの温度は3度。平地では雪は降らなかったようだけど、きのう今年は雪がないと書いたコクィットラム山には雪。あまり深そうではなさそうでも、雪は雪。山にたくさん雪が降ってくれないと、春に貯水池に水が溜まらなくて、夏には水不足になってしまう。特に、メトロバンクーバーの上水道は雪解け水が頼りだから、今の季節に山に雪がないのは困ったもんだ。

カレシは10時のレッスンがキャンセルになったと言って、「ウォーキングをしたら、掃除をやってしまおう」。それはいいけど、ワタシは洗濯とキッチンシンクの掃除もあるから、ちょいときつい感じ。でも、ミニ断食の日だし、日曜日の床掃除を今日に繰り上げて、午後の早いうちに全部やっつけてしまえば、晩ご飯がない分、夕方から先はぶっ通しでフリータイム。あしたは午後に買い物に行かなければならないから、午前中の時間が空くのは魅力だな。ということで、まずはウォーキング。外は雨がぽつぽつ。帰って来たら、真っ先にベッドのシーツ類を剥がして、洗濯の第1ラウンド。その間にいつもの手順で床掃除をして、洗濯の第2ラウンドを始めて、ランチの時間までにはおしまい。今日のランチは冷凍庫にあったワレニキ(ペロギ)を茹でて、残っていたウクライナ名物サーロを小さく切って混ぜて、サワークラウトを添えただけの思いつきレシピ。サーロは豚の脂身の塩漬けだから、カロリーはけっこう高いけど、脂身なのにコレステロールは少ないし、不飽和脂肪酸が多いし、ビタミンA、ビタミンD、ビタミンE、ナイアシンと言った栄養がたっぷり。それ以上に、ヴィクターの店で作っているのは病みつきになりそうな味わいと食感があって、おいしいの何のって。

ランチの後は、まずはあしたの朝ご飯に使うベーコンを細切れにして焼いてから、洗い上がった洗濯物第2ラウンドを乾燥機に入れて、食器と五徳をまとめて食洗機を回して、レンジとキッチンシンクの掃除。次に第1ラウンドで洗って乾いたシーツ類で即行のベッドメーキング。マットレスが重いから、汗をかいての重労働で、おなかが空いてしまいそうだけど、大丈夫かな。残る「家事」は乾燥した第2ラウンドの洗濯物を畳んでしまうことだけで、カレシが「そろそろ寝るか」と言い出す時間(断食の日はだいたい真夜中)まで、脚本の翻訳に没頭。コープランドののどかな『アパラチアの春』を聞きながら、一心不乱に集中していたら、翻訳の進み具合にびっくり。この『アパラチアの春』は、雪解け水の粒がひとつポツン、またひとつポツンみたいな超スローモーな出だしが、春の訪れを感じさせて、何ともたまらない。

一心不乱をときどき中断して、足腰を伸ばすついでに乾いた洗濯物を畳んだり、乾いた食器と五徳を食洗機から出して、元に戻したり。やっぱり、中断するものが何もないからと一心不乱になってしまうと、時間という感覚を忘れてしまって、3時間も4時間も同じ姿勢でキーをカチャカチャするから、足や腰がコチコチになって痛くなって来る。外が暗くなったあたりからは、大あくびの連発になって、それを無視してキーを叩いているうちに、今度は何となく肌がざわざわと寒くなって来る。外が寒いとよけいに寒く感じるのかもしれないけど、断食と関係があるらしい。意外と空腹感はなくても、朝昼だけで食事の量が少ない分、体内で燃やすものがないので、エネルギーが作られなくなって寒く感じるらしい。暖房が足りないのかなあというような感覚で、初めの肌寒さから、座っていると膝のあたりが冷たく感じられて来て、そのうち指先まで冷たくなって来る。寒いんだけど、まあ、今日は特に家事が多くて、いつもより体を動かしたから、午後までに持っていたエネルギーを使い果たしちゃったのかもしれないな。あは、あんまりあくびが出るもので、目から涙がぼろぼろ。今日はちょっと早寝してしまおうかなあ。


怖いと思うと謙虚になれるからうまく行くんだって

2023年01月21日 | 日々の風の吹くまま
1月20日(金曜日)。🌥🌤。今日はきのうほど寒くないな。カレシがきのう昼寝をし過ぎたと言って、なかなか起き出さないので、何となくごちゃごちゃとおしゃべりして、起きたのはほぼ9時。この辺りがリタイア暮らしのいいところ。カレシの10時のグループレッスンが終わるのを待って、ウォーキング。土曜日には雪がちらつくという予報だけど、空気はきのうほど冷たくないな。雪、ほんとに降るのかなあ。地面がちょっと白くなっただけで大混乱するけど、去年の今ごろは真っ白だった山に今年は雪がないので、このままだと夏に水不足になりかねないから、やっぱり降ってもらった方がいいかな。


2022年

2023年

きのう、Arts ClubのBMOセンターでのパネルセッションで、その前の夜に観た『Forgiveness』の著者マーク・サカモト、脚色者ヒロ・カナガワ、演出者スタフォード・アリマが集まって、回想録の出版が舞台劇に脚色する話になって、でき上った舞台劇が演出者にバトンタッチされて、最新のデジタル映像技術を駆使した大作として上演されるに至るまでの苦労話と裏話を披露。父方の祖母と母方の祖父それぞれから聞き出した第2次大戦中の体験を綴った個人的な回想録から、あれだけの時空間を自在に行き来する壮大な舞台劇に仕立て上げたヒロの才能はもう天才のレベルだと思う。(『The Piano Teacher』の翻訳がうまく行ったら、次はヒロの『The Patron Saint of Stanley Park』を、ぜひぜひ訳させてもらいたいなあ。)

オープニングナイトのレセプションで、前にワタシの劇作を個人指導してくれたキャシー(今は劇団の常務理事)と東京の先生と親しい名誉芸術監督のビルと、資金開拓部長のキャサリンに、ドロシーから日本語訳への同意をもらって、翻訳を始めていると報告したら、Arts Club中に話が広まったようで、みんなから背中をポンポンと激励の嵐。(Arts Clubがドロシーに依頼して、Arts Clubが初演した作品だからかな。)芸術監督のアシュリーもとっても喜んでくれて、うれしくてわくわくしているけどちょっぴりビビっているのと言ったら、「それはいいことよ。ちょっと怖いと思うくらいの方がいい仕事ができるものなの」。セッションでワタシの隣に座った演出家/俳優のディーン・ポール・ギブソンも、「それなら大丈夫だよ。僕も芝居を演出するときは、いつも怖いと感じて、謙虚な気持になるんだ。それ、大切なことだよ」。あぁ~あ、ここまでみんなに激励されたら、もう後には引けないという強迫観念みたいなもtのがむくむくと湧いて来て、ますます怖くなって来ちゃったなあ。でも、怖いと思うからこそ、ワタシが持っているものを絞り出して、すべてを投入して、やるっきゃないってことで、何となくサバイバルに通じるところがあるという感じがするな。

というわけで、朝からあの「踊り場の壁」を見上げていたワタシ。脚本の中では、若い建築業者のトムが登場して、踊り場の壁に窓を開ける相談をしているところ。象徴的だなあ。ワタシもずっと目の前に立ちふさがっていたのに初めて気づいた大きな壁を、今ここに来てぶち抜こうとしているってことだね。穴を開けたら向こうに何が見えるのか、やってみないことにはわからない。つまり、怖くても何でも、壁をぶち抜いてやるっ。劇作家ドロシーの名声とワタシのリタイア人生がかかっているんだから。ほら、形を変え続ける雲はいつも「今」なんだよね。根を詰め過ぎて疲れたら、空の雲を眺めようじゃないの。







来年の秋にクルーズ船でなつかしい故郷へ

2023年01月21日 | 日々の風の吹くまま
1月19日(木曜日)。🌥🌤。おお、上々の天気。ゆうべが帰りがちょっと遅くて疲れていたし、ワタシは今日また忙しくなるので、のんびりと9時近くに起床。朝ご飯を食べて、10時過ぎにウォーキング。風が少し冷たいけど、歩いていると、庭木のねこやなぎが指先で撫でて見たくなるような花芽を出していて、来週はまた寒くなるという予報だけど、いいのかな。まだ風は冷たくて、何かそんな歌があったなあ、何だっけなあと考えながら歩いて、最後の交差点が目の前というところまで来てやっと思い出した。タイトルは思い浮かばないし、メロディもあやふやだけd、「春は名のみの、風の寒さや」とか何とかいう出だしの歌。ほんとに、ちょうどそんな感じだけど、空の雲は元気いっぱい。





帰って来てすぐに電話が鳴って、トラベルエージェントのジェフ。きのうクリスマス前からのカリブ海クルーズから帰って来たばかりで、おかえりぃと言ったら、「いやぁ、ペーパーワークの山だよ」。そりゃあ、1ヵ月もバケーションに行ってたら、そうなるでしょ。あはは。でも、「とりあえずバンクーバー→東京のクルーズのキャビンの相談」。往復の飛行機がいらないから、ひとつ上のクラスのキャビンをリクエストしてあったけど、「いいキャビンは軒並みキャンセル待ち」。うはあ、来年の9月の話なのに。アラスカの最後の寄港地を出たら、釧路まで丸6日間太平洋の真っただ中なのに、高いキャビンから飛ぶように売れてるなんて信じられないと言ったら、「いやいや、何日も海の上というのが魅力なんだよ。のんびりできていいもんだよ」。なるほど、1人4百万円とか5百万円という広いキャビンに泊まるような人たちは、きっと大金持で、もうクルーズ船で世界中を見てしまっているだろうから、年を取った今は寄港地の観光なんか興味がなくて、プールサイドで潮風に吹かれながらワインを片手にゆったりしたいということなんだろうな。

Silverseaの船は、今年の夏に就航する新造船Silver Nova号でも乗客定員は728人で、3千人とか4千人、はては6千人以上も乗るロイヤルカリビアン(Silverseaの親会社)やカーニバルのような超大型船のように遊園地とか大きなカジノやショーシアターがなくて(Silverseaは「子供向けの設備やサービスはない」と明記)、その分落ち着いて静かなことも、高齢者に受けるんだろうな。リタイアしてやっと一緒に世界を旅行して回れるようになった私たちは、まだそこまでの境地に到達してないから、寄港地での観光も楽しみなんだけど、やっぱりSilverseaのオールインクルーシブの至れり尽くせりで、ゆったりと羽を伸ばせる小型船が一番魅力があって、日本的に言うなら「コスパ最高」。ジェフとの電話が行ったり来たりして、最終的にリクエストしたクラスのキャビンを確保。いつも利用していたクラスより30%くらい広くて、寝室がリビングとは別になっているのが「おうち感覚」でいい。

ジェフからインボイスが送られて来て、予約金約50万円の支払い期限は来週の木曜日で、残りは来年の5月中旬。コロナの前には、予約してから2週間くらいで(返金不可の)残り全額を払い込んだものだったけど、コロナで船を動かせなくなったおかげで、多額の返金処理で収支に大きな影響が出たことから、まだコロナがどうなるかわからないし、南アメリカは政情不安になっている状況で、あの経験を教訓にしてシステムを変えたんだろうと思う。それはともかく、生まれ故郷に船で行くなんて、まるで夢のよう。バンクーバーを出港するのは9月12日。いったん北上して、アラスカ湾沿いにケチカン、ジュノー、スカグウェイ、シトカ、コディアク島、ダッチハーバーに寄港して、ベーリング海から6日かけて太平洋を横断して、ふるさと釧路に入港するのは9月28日。翌日は宮古に寄って、終点の東京に着くのは10月1日。さっそく、みんなに来年の秋に行くよぉ~っとメールしなくちゃ。先の長い話ではあるけど。


共鳴するものがあるということは

2023年01月19日 | 日々の風の吹くまま
1月17日(火曜日)。🌧☁☂。何だかまだ夜なんじゃないかと思ってしまいそうな、暗い朝。公式には、日の出は7時59分なんだけど、地平線に厚い雲がかかっているから、朝日がいつ山の上から顔を出したのかわからない。何となくぐずぐずしていて、起き出したのは8時半。どういうわけか、2人揃って今日は水曜日だと思い込んでいたから、笑ってしまう。もしかして、ボケが入って来ているわけじゃないだろうな。これからまだやりたいこと、やることがたくさんあるんだから、ボケている暇なんかないのよ。

雨が小止みになった隙を突いて、10時にウォーキング。土曜日に珍しく17分を切ったけど、だいたいのところは17分台に落ち着いている感じ。距離は1マイル、つまり1.6キロで、ちょっと調べてみたら、歩いて20分以下なら平均的な速さ、18分以下なら速歩きということになるらしい。もちろん、年を取るにつれてスピードが落ちるそうだから、2人の年代で17分台なら、運動ウォークとして上出来だと言うことかな。帰って来て、ワタシはランチのチキンスープを作りにかかり、カレシはパロアルトのリリーと英語レッスン。アメリカに住んでいて、ボストンの大学院を出ているし、グリーンカードを申請している間、また大学院に戻って2つ目の修士号を目指して勉強中なので、今さら英語レッスンは必要なかろうと思うけど、これからまた論文を書くのに必要なレベルを維持したいということらしい。何年か前にサンフランシスコに遊びに行ったときに会ったけど、とってもいい子(と言っても、もう30半ばだけど)。最近の豪雨で、去年の秋に引っ越したばかりの新居の地下室が水浸しになってしまったそうで、これからの清掃と修復が大変そう。被害が大きくないといいけど。

☆☆今日も脚本の翻訳に熱中☆☆

1月18日(水曜日)。🌧☂☁🌥。また「こぶの日」。夜の間にかなりの雨風だったようで、起きた頃には灰色の雲が灰色の空をぶっ飛んでいたけど、1日が始まる頃には風が収まって、雨も小止み。午後には通り雨程度に収まるそうだから、ひと安心、良かった。今夜は、ワタシが個人スポンサー(の1人)になっているArts Clubの野心作『Forgiveness』(マーク・サカモト著、ヒロ・カナガワ脚色)のオープニングナイトなので、土砂降りの雨のせいで遅れたくないもんね。

この作品は、日系カナダ人の父と英国系カナダ人の母との間に生まれたマーク・サカモトが、第二次大戦中に「敵性外国人」として家族ごとロッキー山脈を越えてアルバータ州に送られ、農場での重労働と極貧生活を経験した父方の祖母と、兵士として志願して、香港陥落で日本軍の捕虜になり、日本の捕虜収容所での過酷な日々を生き延びた母方の祖父が、息子と娘の恋愛を通じて、いかにして家族としての強い絆を結んだかをまとめたもの。ベストセラーになって、それをArts Clubが札幌生まれのカナダの俳優/劇作家ヒロ・カナガワに
舞台劇としての脚色を依頼し、何年か前から上演が予定されていたんだけど、コロナのパンデミックで劇場が閉鎖されたために「順延」という形で棚上げになって、やっとコロナの規制が解けた今シーズンに舞台に乗ることになったという曰くつきの大作。

原作を読んでからずっと待ちかねていたオープニングナイトが今日。ワタシがカナダで暮らし始めて、勤めていた日系企業のオフィスに日系人がいて、ひとりはBC州内陸の収容所で生まれ、両親が強制送還に同意して日本に帰ったために日本で育ち、成人してから生まれた国に戻って来たナンシーで、もうひとりは、子供のときに日本で教育を受けるために東北地方の親類の許に送られ、戦争の勃発で帰ることができなくなり、そのまま大学を出て日本で就職した人で、プロ野球のピッチャーだったこともあるエディ。同時に、英国(その他)系のカレシと結婚したワタシは、義両親に息子の嫁と言うよりは養女のようにかわいがられて、「カナダ人」として育ててもらったという感慨があって、さらには過労で燃え尽きたときに、(たぶん)中年の危機でパニック状態だった(らしい)カレシがけしかけて来た(異文化にかぶれていない?)「純正日本人」を標榜するネット時代の若い女性たちの、今でいう「ネットいじめ」に遭って、それから10年も日本に行く気になれなかった時期があったから、この作品にはワタシなりのちょっと複雑な思い入れがあるわけ。

と書いていて、あはっと思い当たったのが、今夢中で翻訳している芝居がワタシの心に共鳴する理由。テーマは、喪失感を癒して前に一歩踏み出すことで、おもいやりや悲しみや喪失との付き合い、そしてそこから生まれて来る友情と愛によって新しい人生が開ける流れ(メロディ)を支えて持続させるのが音楽の「和音」。うん、ある意味、あれはワタシの精神的な喪失体験だったのかもしれない。芝居の中では、生徒であるピアニストの、亡き夫の「キミの手ではベートーベンは弾けない」という意味の発言や、(音楽家としてはライバルになり得る)妻のピアニストとしての成長を押しとどめようとするような態度が、「ずっと(精神的な)スペースが欲しかった」という台詞につながっている。で、きのう訳した最後の部分で、家の中の何かを変えてみたらどうかという先生の言葉に、「踊り場」を変えたいような台詞があって、なるほどっ。舞台ではL字型の階段があって、途中に広い踊り場と見上げるようなまっさらの壁があるんだけど、あれはピアニストが渇望する「スペース」の前に立ちはだかる無言の圧力を象徴していたわけか。舞台セットもストーリーを伝える「声」なんだってことだね。いやぁ、学ぶことが尽きなくて、芝居というもののとてつもない奥の深さがちょっと怖い気もするけど、とにかく勉強、勉強。ボケてなんかいられない。


クラシック音楽と懐かしく再会した気分

2023年01月17日 | 日々の風の吹くまま
1月15日(日曜日)。☁🌥☁🌧。ぐっすり眠れたせいで、何とか9時前に起床。今日は月曜日じゃなくて、まちがいなく日曜日。日曜日にやって来た床掃除をきのうのうちにやってしまったので、どうしても月曜日のような気がしてしまうな。まあ、何曜日でも関係ないからいいんだけど。カレシも夜までは手持ちぶさたで、10時にはウォーキング。このところけっこう気温が高かったせいか、クィーンズバークの家々の庭のあちこちにもうクロッカスの芽が出ているからびっくり。近場の山もクリスマス前に積もっていた雪がなくなってしまっているし、さっさと春になって、夏にはまた旱魃なんてことにならないといいけどなあ。

☆☆脚本の翻訳に熱中・・・☆☆

1月16日(月曜日)。☂☁。暗いなあ。目が覚めたら8時だったけど、まだ夜のままのような暗さで、もう少しで寝直してしまうところだった。そう言えば、北アメリカでは、第3月曜日の今日は「ブルーマンデイ」と言って、1年で1番憂鬱な日なんだそうな。けさのこの暗さを見たら、冬のさ中で昼間が短い上に、楽しく過ごしたクリスマスと新年のホリデイシーズンが終わって、また普通の日常に戻って、その落差が身に染みて来る頃だからという理由がもっとものように思えるけど、クリスマスシーズンの買い物(のし過ぎ)を反映したクレジットカードの請求がやって来るからだという説もある。猫も杓子もクレジットカートを何枚も持てて、ポイントだキャッシュバックだと「使わにゃ損」みたいに煽てられる今の時代、何かこっちの方が現実味がある感じだなあ。

きのうは、ランチの後で脚本の翻訳に取りかかって、午後いっぱい没頭。というよりは、最初の方の先生と生徒の初めての対話で、好きな作曲家としてコープランドとバルトークの話が出てきて、実際に聞いてみなければ、生徒が言っている音楽的な風景がわからないと思ったのが運の尽き。今どきはググればユーチューブに音楽演奏の動画が何本も出て来るから、まずはコープランドの『アパラチアの春』を検索。ピアノソロとオーケストラの演奏を1本ずつ選んで、ヘッドフォンで聞きながら、頭の中で台詞を繰り返しているうちに、風景を「聞く」という表現がじぃ~んと沁みて来て、それを言っている人物と少しだけながら心が通じた気分になれたのは大収穫。その勢いで次はバレエ『ロデオ』の中のダンス音楽を探して来て、じっくり鑑賞しているうちに晩ご飯のしたくの時間。

コープランドを脳内に取り込んだところで、晩ご飯の後はもっぱらバルトークの音楽のお勉強。場面の切り替えの合図として楽曲の一節が流れるんだけど、見直しを思い立って中断したところの後に来るのがバルトークの『ルーマニア民族舞曲』。クラシック音楽の長い歴史の中でも、ワタシにとっての定番はルネッサンスからバロック時代で、それにモーツァルトとかベートーベン(何と言っても『交響曲第7番』!)を足したあたりだったので、二十世紀初頭の国民楽派と呼ばれる動きが強まった時代の作品には特に強い関心を持っていなくて、ドヴォルザークやスメタナ、シベリウス、コープランドあたりくらいだったから、バルトークはまったくの馴染み薄。それが、聞いてみると、いいんだなあ。特に2番目に聞いた金子三勇士というピアニストの『ルーマニア民族舞曲』にはすっかり惚れ込んでしまった。いや、ピアニストのファンになってしまったと言った方かいいのかな。

四六時中クラシック音楽を聞きながら仕事をしていたのはもう20年以上も昔の話だけど、来る日も来る日もツーカーとは行かない2つの言語の間できりきり舞いをしていたワタシの脳みそを癒してくれたのが音楽だったんだと改めて実感して、不協和音とハーモニーの説明をしている先生の台詞に、なぁ~るほどっ。それにしても、どの動画でもピアニストがスタインウェイをいかにも軽やかに弾いているのが印象的だったな。ワタシが息抜きにピアノを習っていたときに先生の家で弾いていたヤマハは「さあ、好きなように弾いてちょうだい」と言わんばかりの取っつきやすさだったけど、生徒のリサイタルで弾く機会があったスタインウェイはキーが重くて、「こら、もっと気合を入れんかい」とけんか腰で挑発して来るような感じだった。タッチが軽いと言うのはプロが言うことなんだよな。あのリサイタルで弾いたのは、大好きだったフォーレの『シシリエンヌ』(組曲『ペレアスとメリザンド』の中の曲で低学年用に編曲)だった。あの時は40代後半になって始めて、元々ピアノを弾くような指じゃなかったから、10年やってもモノにならなかった(先生とは親友になった)けど、何だかまたピアノを弾いてみたいなあという気になって来ちゃったな。


半日で2日分の家事をやってしまった

2023年01月15日 | 日々の風の吹くまま
1月14日(土曜日)。⛅☀⛅☁。朝から何となく春が来そうな感じだけど、とっくに昇っているはずの朝日は相変わらず空を覆う灰色の厚い雲の後ろ。地平線の向こうのアメリカ側は晴れているのなか。それともアメリカ側も空の上はどんより雲なんだろうか。何かすっきりしないね。でも、よく見ると、雲と地平線の間も、雲の上の朝日に照らされた雲が金色に染まって入り乱れていて、何となくゴッホのひまわりのような感じでもあり、木星の縞模様のようでもあって、何とも幻想的。でも、後2週間もしたら、起きる頃には日が高く昇っているようになって、マザーネイチャーの朝焼け芸術も、早起きしなければ見られなってしまうなあ、







朝ご飯が終わる頃には晴れて来そうな気配。午前中のレッスンがキャンセルになったカレシは「時間ができたから」と、日曜日にやっていたバスルームの掃除を1日繰上げ。シャワーをしてから洗濯を始めるつもりでいたワタシは、カレシの掃除が終わるのを待とうかと思ったけど、先にウォーキングに行って来てからの方が効率的と判断して、ウォーキング、繰上げの掃除、シャワー、洗濯の順に変更。ま、そのあたりは弾力的にやらないとね。ウォーキングの間に青空が広がって来て、ちょっと汗ばむくらいになったせいか、所要時間は久々に17分を切って16分55秒。帰ってきてすぐに掃除に取りかかって、勢いに乗ってモップかけまで全部済ませてしまっても、まだ11時半。シャワーをしてから洗濯機を回し始めて、まだ「セミ断食」なので、今日最後の食事になるランチのしたく。調理に時間がかかるためにもっぱらランチのメニューになっているベーコンオムレツのハンバーガー風でしっかり腹ごしらえをしたら、食器と一緒にガスレンジの五徳とレンジフードのフィルターを食洗機に入れて、軽くレンジの周りの掃除。後は洗濯物の後始末以外は寝るまで自由時間。



メディアのニュースを読んで回っていたら、「下水道の詰りの原因はスウェットパンツ」という見出し。フレーザー川上流の郊外のミッションと言う町で、下水道が詰まってしまう事件があって、原因を調べていた作業チームが見つけたのが何とスウェットパンツ。誰かが水洗トイレに流したとしか考えられないそうで、キッチンやバスルームのシンクの排水口から流せるものじゃないのは確かだけど、いくらトイレの排水管が太いと言っても、スウェットパンツみたいな嵩張るものをどうやって流したんだろうな。水を流したぐらいではS字トラップをくぐり抜けられないと思うんだけどね。もしかたら、あの「ラバーカップ」でぐいぐいやって無理やり押し出したのかな。下水道に入るまでの距離を考えたら、戸建てのトイレかな。マンションや公共施設だったら、下水まで行かないうちに詰まって逆流騒ぎが起きるのは必至。トイレで汚してしまったのをそのままえいやっと「捨てた」のかもしれないけど、人間のやることって、ほんっとに、なぁにかんがえてたんだか。

新聞読みが終わったら、芝居の翻訳。ピアノを弾けなくなったピアニストが弾きたいのはコープランドとバルトークで、どちらも20世紀の作曲家。現役時代に、BGM代わりにシアトルのクラシック音楽専門のFMラジオを聞いていたので、コープランドの作品は、『ロデオ』とか『アパラチアの春』とかよく聞いたけど、バルトークはちょっとなじみが薄いな。あの頃愛読していた『The Enjoyment of Music』という本を本棚から探し出して来て、20世紀の音楽についてじっくり読み直して、ネットで探して何曲か聞いてみたら、このピアニストの心理を知る手がかりになると思う。バイオリニストで古典派を愛した亡夫は見向きもしなかったということで、そのあたりに心理の根底になる夫婦の形が見え隠れしているようで、ちょっと掘り下げて見る価値がありそう。芝居の翻訳はただせりふを訳せばいってもんじゃないから難しいんで、劇作家に演出家に役者と、一人何役の思考分析という苦行になりそうな予感がする。明日は雨の予報で、薄日がちになって来た夕暮れどきは束の間の夕映え・・・。



13日の金曜日はラッキーな日

2023年01月14日 | 日々の風の吹くまま
1月13日(金曜日)。☁☂☁☂。相変わらずどよぉ~んとした朝。でも、朝起きたとk(8時半)のバルコニーの気温は11度。外のプランターでせっかちなヤツが芽を出しちゃったりしてね。今日は13日の金曜日だけど、何かいいことがあるかなあ。ワタシって、13日の金曜日っていうと何かいいことがあるんだよね。どうしてなんだろう。まあ、いいことがなくたって、良くも悪くもない普通の日だからいいけどね。

のんびりと朝ご飯を食べて、まずはメールを書くべき先に書いて送ってから、芝居の翻訳。芝居は話し言葉だから、人物の性格や立場、年令、性別、さらには場面の状況にあった言葉遣いを考えないと、本を棒読みするような感じになったら芝居は台無し。これがけっこう難しいんだけど、そこは演劇ワークショップで学んだ登場人物の性格分析のテクニックを活用して言葉を選んで、訳した台詞を頭の中で自分が役を演じているつもりで読んでみて、もっといい言葉がないかなあと思案投げ首。今日の場面は生徒が初めてレッスンを受けに来たところなので、どちらも大人の先生と生徒の会話は、初めのうちは互いに改まった言葉遣いで、先生が先生として話かけ始めるあたりで口調を少し和らげて、会話が共通の話題になるあたりで生徒の口調も和らいで来るという、言葉遣いの微妙な変化で2人が打ち解けて行く流れを表現してみたら、けっこういい線を行っている感じ。後で読み直したら、また印象が違ってくるかもしれないけどね。

午後に雨がちょっと止んだ隙を狙って買い物。ついでに溜まりに溜まっていたお酒の空き瓶をトロリーに詰めて、ごみルームの隅にあるリターナブルの大きなコンテナに入れて、裏口からスーパーへ。リターナブルは買ったときにリサイクル料のデポジットを取られているので、買った店かリサイクルデポに持って行けばそのデポジットを返してもらえるんだけど、それがめんどうくさいという人のためにごみ収集会社がコンテナを設置して回収している。壊れていないものはリサイクル業者に渡してデポジットに相当する返却金をもらうんだろうな。買い物から帰って来て、ロビーの郵便箱をチェックしたら、あはっ、友だちからのクリスマスカード。おとといワタシが送ったカードが今になって着いたと知らせて来て、自分が送ったカードの住所が部屋番号だけで番地が抜けていた気がするけど、届くかどうか心配していたので、マンションの前の通りは1ブロックだけの短い道路なので、部屋番号と同じ番地がないこと、郵便番号はマンションだけのものなので、郵便配達の人が気の利く人なら「番地」は「部屋番号」だろうと見当をつけて配達してくれるかもしれないと返事をしたところだった。さっそくちゃんと着いたよとメール。実は住所に番地と部屋番号の両方が書いてあったの。ほら、ラッキーな13日の金曜日。

メールを送ったところで、クルーズ会社のSilverseaから会員向けのニュースレターが来ていて、新造船Silver Nova号の特集。最新の技術を駆使した環境にやさしい船だそうで、今年の8月に地中海で処女航海。秋にカリブ海、冬に南半球と移動して行って、来年の5月にはバンクーバーに来て夏中アラスカクルーズ。そして、ほんとにそして。何と9月12日の最後のアラスカクルーズがそのまま太平洋横断して東京に行くと書いてあるじゃないの。いいねえ、バンクーバーから東京。来年は日本に行きたいねと話していたところだから、カレシも「おお、いいねえ」。東京までの日程はアラスカを含めて18日で、何と、何と、釧路に寄港する予定になっているじゃないの。カレシと顔を見合わせて、クルーズ船で釧路に行けるなんて夢にも思わなかったね。行きの飛行機がない分、帰りの便は好きにできそうなので、東京で船を降りたら好きなだけ日本で遊べるね。これ、決まりだね。さっそく(カリブ海をクルーズ中の)エージェントのジェフに予約してぇとメールしたら、「任せておいて」。ばんざぁ~い、やったぁ。ほんとに、13日の金曜日はワタシにはすごくラッキーな日なの。