リタイア暮らしは風の吹くまま

古希を迎えて働く奥さんからリタイア。人生の新ステージで
目指すは悠々自適で遊びたくさんの極楽とんぼ的シニア暮らし

2人暮らしでムダが多いのは

2018年06月30日 | 日々の風の吹くまま
6月29日(金曜日)。雨のち曇り。6月の終わりにしてはちょっと涼しい。せっかくつぼみをつ
けたトマトがかわいそう。でも、バルコニーではプランターのイチゴが4個赤くなって、朝ご飯
のシリアルに2個ずつコロコロ。スーパーに出回り始めた地物のブルーベリーもコロコロ。ブ
ルーベリーはワタシの大好物で舌が青くなるくらい食べてもいいくらい。郊外のフレーザー
バレーが広大な農業地帯であるおかげで、スーパーやファーマーズマーケットでいろんなベ
リー類や新鮮な野菜が買えるのがうれしいね。きのうのマーケットではぱりぱりのクレソンと
大きなフリゼーレタスがあって、サラダがないとご飯が食べられないカレシはほくほく。

地物はラズベリーも出ているけど、あまり日持ちしないから、シリアルに入れる程度だと食
べ切る前に傷んでしまうことが多いからパス。嫌いなわけじゃないんだけどな。さくらんぼも
出ているけど、カレシが子供の頃におじいちゃんの農場で食べすぎたとかで今は「食べる気
がしない」そうだし、ワタシはめったに間食しないから、これもスーパーで売っている量では
食べ切れない。まあ、果物だけじゃなくて、野菜や肉類もスーパーで売っている量が2人世
帯には多すぎるのが悩ましいところ。独り身らしい客が目立つ向かいのBuy-Lowは同系
列のSave-Onより少なめだけど、それでも半端に余ったのをスープ用に冷凍することが多
い。(で、フリーザーの中にいくつも小袋がたまって、結局は正体不明になって廃棄処
分・・・。)

年を取って2人とも食べる量が減ったということはないと思うけど、どうしてもムダが増えた
ような気がする。結婚前にひとり暮らしをした経験がないので、料理の最低量はいつも2人
分。はて、2人暮らしでこうなんだから、1人になったらどうなることやら。カレシが州の税務
監査官だったときは毎年1ヵ月の長期出張があって、その間は「ひとり暮らし」だったんだけ
ど、仕事から帰って来てのひとりご飯のしたくはめんどうでしかなかったし、孤食はつまらな
いの一言に尽きたから、いったい何を食べていたんだか。カレシが入院していた2週間も、
料理をする気になれなくて、冷凍の既製品が中心のとんでもない食生活だったっけ。

一緒に食べる相手がいるからこそ料理をする気にもなるんだと思うけど、いつかひとり暮ら
しになっても困らないように、あまりムダを出さないような工夫が必要かもしれないね。うん、
ちょっと反省・・・。

今日は何じゃ、それ?

2018年06月29日 | 日々の風の吹くまま
6月28日(木曜日)。曇りのち晴れ。夜の間にちょっと雨。朝起きて水遣りしなくてもいい!
と喜ぶカレシ。きのうしてもらい損なったビタミンB12の注射、今日こそはと、3分で行けると
ころなのに9時10分前に出て行った。その間、ワタシはきのう固定資産税に付いて来る交
付金の申請をしていないから処理ができないとメッセージを残した市役所の担当者に電話。
立替払い更新の書類と一緒に申請用紙も送ったけどと言ったら、「あ、そうなんですか」。そ
うなんですかって、何じゃ、それ?

BC州で自宅を所有していると、固定資産税の一部として徴収される「学校税」を補助する
交付金の制度があって、65歳以上の場合は上乗せがあって年間8万円ちょっと。学校税
は11万円ちょっとで、これに公共交通税などの諸税が3万円くらいあるし、さらに州の査定
評価を基準にした市税が24万円加算されるので、最終的に固定資産税の納付額が22%
くらい減る破格の交付金は何ともありがたいんだけど、納税の際に市から送られて来る固
定資産税通知書の下にある「交付金申請書」を出さないと5%のペナルティを取られるとい
う不思議な制度。だから、カレシが生年月日を記入してサインしたのを送ったのに、もう。ま、
コピーがあるから、何なら徒歩10分先の市役所まで持ってってあげるけど?

今日はちゃんと注射してもらえたカレシ、「血圧は上が115で下が59だった」。わっ、ワタシ
の125/70よりも低いじゃないの。ま、降圧薬が効いてるってことだから、いわばドーピン
グだな。「顔色がすごくいいってさ」。そうそう、今では健康そのものって感じで、いかにも「病
み上がり」風だった半年前とは天と地の違い。きちんと運動しているから、猫背気味だった
姿勢もぐんと良くなったし、ほんとにいかにも若返ったという感じで、執刀医のシャヤン先生
が「10年保証」の太鼓判を押したのもわかるな。このまま軽く20年は行けるんじゃない?

さて、今日のワタシは冷蔵庫の野菜入れの大掃除。ワタシ用のとカレシ用の2つの引き出し
を外して、入れたまま忘れられて目も当てられない状態になったものを処分して、茶色の汚
れがついている引き出しの底をきれいに洗ってのひと仕事。明日はスモークサーモンがど
さっと届くから、次は冷凍庫の整理をしなくちゃ。ここにも忘れられた「使い残し」がけっこう
あるなあ。袋の中で冷凍焼けした正体不明のもの、何なんだ、これ?

テクノロジーはいつも一長一短

2018年06月28日 | 日々の風の吹くまま
6月27日(水曜日)。晴れ。目が覚めたら8時半。カレシがアポなしでビタミンB12の注射に
行くので超特急で朝ご飯のしたく。でも、クリニックが開く9時を目指して出かけて行ったけ
ど、もう患者待っていてねじ込んでもらえなかったと言って帰って来た。スラニナ先生が注射
1本だからアポなしで9時に来なさいと言ってくれていたんだけど、受付の人がダメの一点
張りだったらしい。やらないと命に関わるもんじゃないから、明日の朝に再トライでいいじゃ
ない。

このところ無料番号からかかって来る電話が多くて、その中で唯一発信者がわかる番号を
ググッてみたら、選挙制度に関する運動をやっているらしいアメリカの団体。でも、ここはカ
ナダなのに何で?とさらにググったら、カナダで選挙制度改革運動団体と提携しているらし
く、BC州ではこの秋に選挙制度改革の州民投票があるので、それと関連がありそう。意見
と寄付のどっちが欲しいのかは不明だけど、毎日かかって来てうるさいから着信拒否。ネッ
トがなかった昔はみんな紙の電話番号簿が頼りだったから、番号簿に載せない有料サービ
スがあって、それでセールス電話を水際阻止できたんだけど、スパムや詐欺のボットがネッ
ト空間を徘徊していろんなデータを勝手にかき集められる今の世の中ってめんどくさいね。

この3日間で発信者表示のない無料番号から5回かかって来たわけだけど、ボイスメール
を残したのが1本。何か見覚えのある番号だと思ってボイスメールを開けたら、FedExから
で、Amazonのアレクサみたいな声で「あて先に配達しました」というメッセージ。FedExで
送って来るのはGreat Coursesだから、さっそく取りに行って来たけど、受取代行オフィス
からの通知がなかったのはFedExが通知サービスを始めたからかな。これからこうやって
通知して来るんだったら、かかって来たときにFedExからだとわかるように電話機の「電話
帳」に番号を登録しておいた方がよさそう。でないと知らないうちに送り返されてしまいかね
ない。ああ、めんどくさ。

まあ、おもしろそうだからと買い込んだ大学講義のDVDがけっこうな数になったから、ここ
らで気合を入れて勉強するかな。あ、その前にニューヨークタイムズの今日のクロスワード
パズルをやっちゃおう。ネットの前の時代にはわざわざサンデーパズルをやるために1日遅
れで来る紙の日曜版を買いに走っていた。あ、こんなに便利になったこともあるってことで、
何ごとも進歩は一長一短というのは相変わらずか。

これぞ普通も普通の日

2018年06月27日 | 日々の風の吹くまま
6月26日(火曜日)。曇りのち晴れ。ぴったり平年並みの気温。今日からしばらくはほんとに
「普通」の毎日。まあ、5月、6月と忙しかったから、ここらでちょっとひと休み。普通の日常と
なれば、まずは洗濯。乾燥機の中を覗いたら、ああ、溜まってる。カレシのシャツを乾燥機
の下の洗濯機に放り込んでいたら、あら、ポケットから櫛。チェックしないでそのまま放り込
むから、もうっ。洗い終わったものを乾燥機に移していたら、あら、カレシのリップクリームが。
知らずに乾燥機に入れたら熱で蝋が溶けてエライこっちゃになるところ。何とかならないの
かなあ、カレシの「上の空」・・・。

洗濯と並行してダイニングテーブルの周りを掃き掃除。テーブルの下にあった白いものを拾
い上げたら、あら、カレシの薬。一番粒が小さいβ遮断薬ね。朝の薬は4種類あって、広げ
た手のひらに4錠まとめて載せて無造作に口に放り込むもんだから、勢い余って全部入ら
なかったのに気づかないことがたまにある。問題は前に床を掃除してから2、3日のいつ落
ちたのか分からないことで、しょうがないから「のみ忘れ」扱い。ま、スラニナ先生も「たまに
飲み忘れたからってどうってことはないよ」と言ってることだし・・・。

のんきに英語教室から戻って来たカレシ。7月と8月は夏休みということで、生徒さんたちが
持ち寄ったプレゼントを詰めた大きなバスケットをもらって来て、「アジア人にプレゼントはな
しだよ言ってもダメなんだ」と言いながら、プレゼントに添えてあったカードを読みながらまん
ざらでもない様子。台湾のパイナップルケーキや中国のお茶、手製らしい壁掛けなど盛りだ
くさん。まあ、週2回無料で、時間をかけてきちんとした教材を用意して教えてたんだもの、
生徒さんたちだって何かお礼をしたいって気持になったんじゃないのかな。アジア人でなく
たって成果があったと感じていたらそういう気持になると思うけどね。

乾いた洗濯物をたたんでいたら、洗濯室を覗いたカレシが「ここにいたのか」と言ってそのま
ま通り過ぎようとしたので、ちょっと待てぇっ。「何?」というカレシにたたんだ洗濯物をひと山
渡したら、「どうすんの、これ」。あのさぁ、どうすんのって、アナタのなんだから、アナタが適
当なところにしまいなさいよぉ~。まあ、自分のものやバスタオルを持って寝室に行ったら、
カレシのものは然るべきところに納まったようで、やれやれ・・・。

とうとう脚本を提出しちゃった

2018年06月26日 | 日々の風の吹くまま
6月25日(月曜日)。晴れたり曇ったり。ちょっと風があるみたいだけど、まあ普通の気温。
ネットショッピングで注文したものが次々と「発送済み」。受取り代行のオフィスに取りに行く
のが忙しくなりそう。カレシはいつも頭にかけているBoseのヘッドフォンのパッドを取り替え
ようと、朝から何か苦戦の感じ。やってあげる言うと「いや、自分でできる」と拒否するので、
必要だったら手を貸すよぉと言っておいて、後は知らん顔。そうなるとすぐに白旗を上げて
「やり方、わかる?」と来るから、説明が分かりにくいとぶつぶつ言っているそばで、破れた
パッドをえいやっと外して、新しいのをパチパチッと嵌めて、はいどうぞ。これ、文字で理解
する人と視覚的に理解する人の違い。

今日こそは脚本を提出するつもりで、添付するカバーレターとレジュメを書き始めたけど、何
しろ元から「学歴」がないもので、演劇や文学の学歴はないと前置きして、「○○年日本で
生まれる」、「○○年カナダ移住」、「○○年カナダ市民権取得」、「○○年カレッジ通訳/同
時通訳コース修了」、「○○年フリーランス翻訳業開始」、「○○年より○○年までカレッジ夜
間部文芸コース受講・修了(短編小説、長編小説、劇作、映画脚本、即興演劇)」と一応は
履歴書的なことを書き並べていたのが、最後は「2013年シニアの資格を取得し、演劇芸
術支援のため現役半引退」、「2015年転居により窓なしオフィスから脱出後、金魚鉢より
の眺めに触発されて創作の夢の追求に乗り出す」、「2018年劇作家志望中」とずっこけた
レジュメ。

それでも申込書に住所氏名メールアドレス電話番号を打ち込んで、カバーレターと一緒に
脚本のファイルをアップロード。さすがに「Submit」(提出)のボタンをクリックするときは胸が
ドッキンとしたけど、やったぁ~っ。書き始めてからその場その場で勉強しながらの1年半。
さっそく先生のキャシーに提出した正真正銘の最終稿を添付して報告。どんな評価が返っ
てくるかは予想がつかないけど、とにかう大きなマイルストーンを通過したってことで、ちょっ
とは肩が軽くなった感じ。

でもまあ、ひと息ついて頭を切り替えたら、スケッチの段階で待機していた次の脚本にかか
らなくちゃね。この年ではのんびりしてる暇はないの。何たって70代は「あと10年は創作エ
ネルギーが残っている」と踏んでの「ワタシの10年」なんだもの。よぉし、次、行こう!

暇になったからネットショッピング

2018年06月25日 | 日々の風の吹くまま
6月24日(日曜日)。晴れ。ちょっと夏。きのうのパーティでArts Clubの2017/18年シー
ズンのイベントが(ミュージカル2本は上演中だけど)全部終わったので、9月の新シーズン
キックオフ/第1作のオープニングまでは静かなもの。公式のイベントが終わったってことで、
これからいつもチケットの手配などで世話になっているDevelopment部門の人たちを招待
してのワタシ主催の「謝恩会ランチ」の算段。部長のキャシーにも来てくれるかな。全員が
女性なので「ガールズランチ」になりそう。仕事抜きのおしゃべり大会かな。ま、ADCでもい
つの間にか古参になったので、事務方の人たちはもうみんな友だちみたいなものだから。

今週はどこにも出かける予定がないから、久しぶりにのんびりと落ち着いた気分。カレシも
英語レッスンがないので、きのうさぼったごみ捨てをして、あとはそれぞれ好きなことに没頭。
ワタシは?というと、ネットショッピング。プリンタの黒のトナーはだいぶ前に入れ替えたので、
HPに2個パックを注文。次はGreat Coursesから「ギリシャ悲劇」と「名作短編小説」の講
義のDVD。興味のあることの勉強はいくつになっても楽しいもんね。後はL.L.Beanでサン
ダルを2足注文。おしゃれな方は秋まで出番はないかもしれないけどTEVAのサンダルは
履きやすいし、カジュアルな集まりに履いて行けるおしゃれ度なので、古いのは「ちょっとそ
こまで」用に格下げ。

ランチが済んだら、イーディスが指摘してくれた脚本の間違いを修正して、提出用にPDF
形式で保存してから、また印刷。表紙から数えて60ページあって、それを何度も印刷して
いたらトナーもどんどん減っちゃうよね。いくら裏表で印刷しても1回に30枚だから、ボツに
なってシュレッダにかけた紙も相当な枚数になるだろうな。三つ穴パンチでガシッと穴を開
けてDuo-tangのホルダーに収めたら体裁がいいし、歩きながら読むのにいいな。(芝居の
脚本は立って(できれば声を出して)読むと雰囲気をつかみやすい気がする。)自分のを読
みながら、ふと思い立って、カナダ劇作家ギルドのサイトでArts Clubで見たものを中心に
7本の作品の台本を注文。

ネットショッピングのついでってわけじゃないけど、PTCから来ていた「お願い」メールに応じ
て、中国語の芝居を翻訳するプロジェクトの費用の一部を寄付。ワタシも芝居の翻訳をやり
たいと思っているんだけど、そのときに指導を仰ぐことになる先輩たちに今できるお手伝い
と言ったら寄付することくらいだから。

いい加減ルールのクロッケー遊び

2018年06月24日 | 日々の風の吹くまま
6月23日(土曜日)。矢来の雨のち曇りのち晴れ。今日はArts Clubの後援者のサークル
ADCのシーズン打ち上げパーティ。お屋敷町の中のお屋敷の広い前庭で(『不思議な国の
アリス』風の)クロッケーに興じて、軽食を楽しむ恒例のパーティ。始まってから20年以上に
なるけどまだ一度も雨に降られたことがないという話。朝起きたらルーフデッキが濡れてい
て、もしかして今年こそは雨?と思ったけど、10時過ぎには青空と白い雲。

パーティは午後1時から。道路が混んでいなくて早めに着いたので、チームAに登録して、
お屋敷の女主人のロバータに挨拶して、まずはワイン。プレーの希望者が多いので、Arts
Clubルールによる1チーム4人、ウィケット(フープ)7個、一方通行のゲーム開始。ボール
はワタシは赤、カレシは黄色。ワイングラスを持ったままのワタシは片手でマレットを振るっ
て、最初から大きくリード。3つ通過したところで、後ろでボールがフープの傍にかたまって
三すくみになっている3人を尻目にワインをお代わりして来て、グラス片手のショットで残り
の4つを楽々通過。「上がり」のペグにコツンとボールを当てて、やったぁ~。片手なので両
脚の間の位置からマレットを振り出したのが良かったのかなあ。まあ、勝手なルールでやっ
ているお遊びゲームだから・・・。

でも、去年の倍の参加者があったわりには去年のようなウキウキした雰囲気がなかったの
は、ADCメンバーの名札よりも名前を印刷したネームラベルの方が圧倒的に多かったから
かな。それと、ADCの集まりにはいつもいたビルの姿がなくて、何かぽかっと大きな穴が開
いたような感じがあったせいもあるかな。それだけビルの存在大きくて、まさにArts Clubそ
のものだったことが改めて強調されたということかもしれないな。9月に始まる新シーズンか
らは若いアシュリーのArts Clubになるわけだけど、ビルは元々俳優になりたくて名門の演
劇学校に行ったけど独特の声が舞台に向かないといわれて制作に舵を切った人で、アシュ
リーは初めから制作と演出の道を目指した人。そのあたりの違いが劇団の将来に一番大き
く影響するんじゃないかという気がする。

ワタシはいつもの「天然」ぶりを発揮して、誰彼かまわず出会った人たちとおしゃべりをして、
大いに楽しんで来たけど、ADCの性格も多少変わるようだし、来年はどんな感じになるの
かな。ま、演劇に関しては職人気質で相当に気難し屋のビルのお眼鏡にかなって後釜に選
ばれた人だから・・・。

いろんな人たちに恵まれて幸せ

2018年06月24日 | 日々の風の吹くまま
6月22日(金曜日)。曇り。涼しいっ!暑くなったり涼しくなったりで、マザーネイチャーも忙し
いね。ゆうべはArts Clubを通して親しくなったイーディスとデイヴィッドにディナーにお呼ば
れ。物理学者と生物学者の博士夫婦の家はバンクーバーのちょっとした高級住宅地にあっ
て、ラッシュ時だけど1時間ほどで到着。

裏のサンルームからのダウンタウンの高層群の眺めがすばらしい。私たちの友だちはみん
なおしゃべり好きのようで、シンプルだけどおいしいディナーの後はイーディスが待ちかねて
いた「壁に止まったハエ」の体験談、そして演劇論や新芸術監督の下での劇団運営の論議。
食後のリキュールを嗜みながらひたすら賑やかにおしゃべりをして、帰って来たのはほぼ真
夜中。深夜で道路が混んでいないのをいいことに、黄色信号をいくつか強行突破したもの
で、所要時間は何と30分・・・。

仕上げた脚本をイーディスに観客の視点から読んでもらうために印刷して持って行ったん
だけど、朝一番に読んでくれたのか、こちらからディナーのお礼のメールを送る前に電話。
「気に入ったわぁ」と何か興奮した第一声で、続けて「せりふに弾みがあっていい。読んでい
て声が聞こえて来た」との評。そっか、最後の最後の手直しは成功だったか。うれしいねえ。
ワタシも興奮して、2人してカレシが呆れるくらいの大きな声でわいわい。極めつけは第1場
の「はと小屋」のスペルミス。「coop」が「coup」になってる!どっちも正規の単語だからスペ
ルチェックには引っかからないよね。もうひとつの極めつけミスは「それと第17場がないん
だけど」。ほんと、第16場の次は最後の第18場になってる。あんまり何度も構成を変えた
からこんがらがってしまったんだ。

こうやって(今のところは素人の)ワタシが書いたものをちゃんと読んで感想や批評をくれる
友だちがいるのはうれしいし、ほんとに励みになる。いろいろな人たちにアドバイスしてもら
えて、普通は部外者を入れない稽古場で見学勉強させてもらえて、(夢見る人の)劇作への
抱負やアイデアをプロの人たちにまじめに聞いてもらえて、あちこちでみんなに激励しても
らえて・・・こうしていろんな人たちに背中を押してもらえるワタシってほんっとに恵まれてい
るよね。あとひと踏ん張りもふた踏ん張りもして何としてでもモノにならなかったら、ほんとに
みんなに申し訳ない気がして、それがまた次のステップへの駆動力になって・・・。

好きじゃなければやってられないよね

2018年06月22日 | 日々の風の吹くまま
6月21日(木曜日)。曇り。今日は夏至。夏の始まりなんだけど、きのうまでの30度近かっ
た猛暑から一転して10度くらい下がった「平年並み」。猛暑の前は季節はずれの寒さだっ
たから、ほんとに乱高下もいいところ。どうなってるんだろうね。長期予報によると、今年は
暑くて、乾燥して、長い夏になるそうだけど、はてさて。

ゆうべは楽しかったね。ほぼ1ヵ月、形ができるのを見続けてきた『ONCE』がいよいよ本番
のオープニングナイト。先週のドレスリハーサルの後は、7回の試演でどれだけ変化するか
を見たくてリハーサルの見学をごぶさたしていたので、興味津々。セットの制作がすべて終
わった工作センターでのレセプションでは音響担当のエースや音楽監督のスティーブ、振付
師のスコットとゆっくり話す機会があって、演劇勉強のちょっとしたおさらい。学んだことを反
映させて手直しした脚本の「最終稿」を先生役だったキャシーにプレゼントして、キャストの
サイン入りポスターをもらって劇場に行ったら、チケットの窓口は長い行列。おお、幸先がい
いねえ。お客で込み合う舞台で、キャストと再会。Break a leg!

芝居の試演は1週間で昼の部を含めて7回。観客の反応を見ながら日中のリハーサルで
手直しをするので、「初演」までにかなり細かな変更が加わることが多い。舞台から客を下
ろして、そのまま始まって、ん?やっぱり何だか違うなあ。演技や歌のペースに微妙に違っ
ているのは当然としても、何よりも舞台上でのエネルギーのレベルがぜぇ~んぜん違って
いる。試演では入れないメディアの批評家が来ている初演だからだとしても、キャストのひと
りひとりから総仕上げのドレスリハーサルの何倍ものエネルギーが感じられて、稽古場の
隅で見守って来た「壁に止まったハエ」はひたすら感動。

華やかなハリウッド映画界のことはいざ知らず、舞台演劇は毎日ライブで同じことを続ける
いたって地味な仕事。それでなくても一種の「肉体労働」なのに、ミュージカルとなれば歌と
踊りが加わるし、悲劇のようなドラマなら精神的な負担も大きそうで、上演期間中は体調の
管理も大変そう。それでいて高収入が得られるわけでもなく、常に仕事があるわけでもない
から、ほんとに演劇が好きでないとやってられない職業だと思うな。で、みんな好きで選ん
だ職業だから、役が付けば全力投球で、稽古場には熱いエネルギーが溢れていたけど、ゆ
うべはそれが全開。よし、がんばれぇ!
   


天然なのかなあ

2018年06月21日 | 日々の風の吹くまま
6月20日(水曜日)。曇りがち。というか、空がすんで、湿度もだいぶ上がって来たけど、ま
だまだ暑い。寝るときに朝日が入るリビング、ダイニング、オフィスのブラインドを全部下ろし
ておくんだけど、カレシ曰く「閉所恐怖症のような感じがする」。金魚鉢みたいな我が家では、
夜にブラインドを下ろすのは寝室だけで、後は巻き上げっぱなしで、下げるのは猛暑のとき
くらい。だって外に人目がないんだから、せっかく遠くまで開けた眺望を遮蔽する必要がな
いじゃない。それにしても旧居では何が何でも窓もブラインドを閉めておきたがったカレシが
「閉所恐怖症」って、何なの?

今日はいよいよ『Once』のオープニングナイト。向かいの雑貨屋にトマトの苗を買いに行っ
たときにエレベーターで乗り合わせた同じフロアのエリザベスに頼まれて買って来た分を届
けに行って、「7時前に劇場に入ると舞台に上がってビールを飲みながら前座ショーを楽し
めるよ」と入れ知恵。トマトの苗の代金については「トマトが生り過ぎたら食べきれないのを
ちょうだいね」。だって、元気のいい苗が2本で400円なんだもん、もらっちゃってよ。まあ、
そうやってあっさり人に物をあげたり、シェアしたりするから、日本で言う「天然」みたいに思
われるんだろうけど、ワタシがそれでいいんだからいいの。

どうもワタシってそういう「天然」なところがあるみたいで、英語で言うと「What you see is
what you get」、つまりWYSIWYGかな。ま、「来るものは拒まず、去るものは追わず」を人
付き合いのポリシーとしているから、誰に対してもヘンに猫を被る必要性をまったく感じなく
て、ありのまま、そのまま。あ、やっぱりそういうのは「天然」ということになるのかな。どこか
のサイトにあった「天然ボケな人に共通する10の特徴」というのを見たら、一番最後の1つ
以外は当たってる、当たってる。もっとも、「WYSIWYG」なら掛け値なしの裏表なしでありの
ままってことになるけど、日本で人の性格や言動を評して言う「天然」必ずしも褒め言葉じゃ
なくて、貶されている場合もあるらしい。

でも、「天然」の反対語は「人工」ってことで、何となくデジタルで無機質な感じがするけど、
あんがいそういう人の方が御しやすくて楽ってことなのかな。このあたりに狩猟民族っぽい
「WYSIWYG」と農耕民族っぽい「天然」の対人観の違いが見える感じでおもしろいね。まあ、
ワタシとしては今の自分でいいと思っているから、これからもそのまま、ありのまま。

タバコの煙よりマリファナの方が臭い

2018年06月20日 | 日々の風の吹くまま
6月19日(火曜日)。晴れ。きのうより少しましだけど、まだ暑い。少し風があるので、あっち
の窓、こっちのドアと開けて回って天然エアコン。一応は街中だから、当然のように「街の音」
が入って来る。車やバスの音。緊急車両のサイレン。ごみ収集車がバックするときの警告
音。先日は管理組合理事長のゴードンがマンション前の道路にあるパークレット(ミニ公園)
の撤去を求める請願書を持って来た。市民の憩いの場にと、市が車道の一角をコンクリー
トのバリアーで囲って、椅子やテーブルやプランターを置いたもので、けっこう賑わっている
けど、問題も多いから道路を挟んで向かい合っている2つのマンションの住人が撤去を求
める署名運動を始めたということらしい。

毎日買い物に行くときにそばを通るワタシとしては迷惑と感じたことはないけど、、たしかに
「禁煙」なのにタバコもくもく、吸殻ごろごろだし、1日の時間帯によっては昔は暴走族だった
みたいなビール腹のおじさんたちがバイクやビンテージカーで集まってきたり、深夜にパブ
から出て来た人たちが騒いだりという問題はあるかな。我が家はルーフデッキの手すりから
乗り出さないと見えない位置にあるので、騒音も家路に着くバイクの轟音以外はほとんど聞
こえないけど、直接パークレットに面している側の人たちには迷惑かもしれない。喫煙と吸
殻のポイ捨ての苦情が多いようで、マリファナが合法化されたら問題が大きくなるかもしれ
ない。あれ、スカンクの屁みたいにくっさいから・・・。

我が家のマンションでも、窓を開ける季節になってタバコの煙の苦情が増えるので、管理会
社が先手を売ってエレベーターの中に「全館禁煙」の規約のコピーを掲示。(おそらく建てた
ときの)市との協定で、共有部分だけじゃなく自分の居室やバルコニーも含めて全面禁煙で、
住人も訪問者も対象になっているんだけど、賃貸の部屋に多い若い人たちの仲間が集まる
とお酒が入った勢いで一服ってことになって、灰皿がなければ吸殻はバルコニーからポイ。
乾燥しているときは中庭の植栽が燃え出したりするから危ない。賃貸に出ている小さい部
屋は下の方に多いので、タバコの煙や臭いは我が家の窓まで上がって来ないけど、ときど
きはスカンクっぽい悪臭が漂って来る。

市がパークレットが撤去するかどうかは疑問だけど、きのう議会を通過したマリファナ合法
化法案と合わせて、はてどういう展開になるか・・・。

出羽の守は何を見ているのかな

2018年06月19日 | 日々の風の吹くまま
6月18日(月曜日)。晴れ。朝からあっつぅ~。正午には30度。さっそく真夏用の露出度の
高いミニドレスに衣替え。窓やドアの開ければ家の中はわりと凌ぎやすいので、30度もあ
るという感じはないんだけど、湿度30%で、道路に出るとまるでサハラ砂漠の熱い風がも
わぁ~っ。散歩の帰りに買って来たトマトの苗を植えるカレシの後についてルーフデッキに
出たら、あっちっちっ。裸足なのを忘れていたもので、しばらく足の裏がやけどみたいにひり
ひり。ま、週末には平年並み(20度前後)に落ち着くそうだから、この猛暑もあと3、4日の
辛抱かな。

今日の分の仕事をちゃちゃっと片付けて納品した後はのんびりと「遊びモード」で、すっかり
元の日常のリズムに戻った感じがする。新聞サイトを巡ったり、小町横町を散策したり。大
阪の地震と桜島の爆発的噴火、硫黄島の急速な隆起やハワイのキラウエアの大噴火、グ
アテマラの火山噴火などはRing of Fire (環太平洋火山帯)が本格的に活動期に入ったこ
とを意味しているのかな。ハワイで道路の亀裂から溶岩が噴出している映像は終末論者に
はたまらないだろうな。ところで、謎の惑星が衝突して地球は滅亡するという話は「その日」
が何度も延期になっていたけど、その後どうなったんだろう。

BLOGOSをぶらついていたら、アメリカ在住の日本人女性が書いた『ニッポン、大丈夫?
在米日本人が見たアメリカではありえない光景』という記事に遭遇。若い人らしいけど、そ
の何ともすごい「出羽の守」ぶりに、おいおい炎上しちゃうよぉ~なんて思ってしまった。イン
ターネット上にホームページを開設するのが流行っていた昔、国際結婚で海外在住になっ
た日本人妻たちの「海外の情報を発信しています」なんてうたい文句のサイトが雨後のたけ
のこの如く出現したけど、あれも「国際結婚したアタシのおしゃれですてきな外国暮らしを見
てちょうだい」的な情報発信がほとんどだったから、「出羽の守サイト」と言えるのかな。

だいたい、日本に「アメリカではありえない光景」があるのは、アメリカに「日本ではありえな
い光景」があるのと同じ。つまり、日本では日本人が日本的な暮らしをしていて、アメリカで
はアメリカ人がアメリカ的な暮らしをしているってだけのことで、どっちも「日常風景」。まあ、
在住国に根を下ろしてその国の人になれば、「ありえない光景」なんてのは単なる「社会文
化の違い」にしか見えなくなるもんだけどねえ。

外は暑いけどやる気も熱い

2018年06月18日 | 日々の風の吹くまま
6月17日(日曜日)。晴れ。あっついぃ~。今日の予想最高気温はニューウェストで28度。
ランチタイムにはもう24度。でも、スペアの寝室が(東)南向きだけど直射日光が入らない
せいで夏はいつも涼しいので、パティオドアを開け放って風を通せば問題なしだし、金魚鉢
から「ゆで蛸壷」になるオフィスは扇風機で何とかなるけど、こんなに急に暑くなるとちょっと
調子が狂っちゃうなあ。まあ、「夏到来」と言うことで、フランネルのシーツ類を剥がして、肌
触りが涼しいパーケールのシーツに取替え。真夏になったらセリアント繊維のマットレスカ
バーも普通のに取り替えなくちゃね。

今日はまず、週末のおきみやげ仕事。何だか劇場通いが終わるのを待ちかまえていたみ
たいに飛び込んで来たけど、もしかして東京のオフィスに千里眼がいるのかと思うようなタ
イミングの良さ。今日の分は小さい仕事だから、ちょこちょこっとやっつけて、ささっと納品し
て、明日の分は明日。まだ「15%現役」なんだから、やっぱりたまには仕事をしないとね。
特に将来はカナダと日本の現代劇の翻訳もやってみたいと思っているから、翻訳脳が萎び
てしまわないように、まじめに仕事、仕事。

午後はきのう見直しを始めた脚本の更なる見直し。印刷してあった前回の最終稿を時間を
計りながら読んでみたら、うはっ、長すぎっ。『Angels in America』のような壮大なドラマじゃ
ないんだから、こんなに長かったら観客は大あくびをしちゃいそう。ということで、会話にリズ
ムを持たせるためにせりふをできる限り短くして、ムダな物言いは切り捨てて、しまいには
場をひとつそっくり削除。本来「振り付け」を意味する「choreography」という語にはいくつも
のコンポーネントの機能を編成して全体が円滑に流れるようにするという意味合いもあって、
ミュージカルの振り付けを見ているうちに、歌や踊りのないドラマではせりふとアクションに
振り付けするんだと合点。

要するに、紙に印刷された台本のせりふもある意味で「節回し」のようなリズムを持たせら
れたら、生身の役者が舞台でせりふを声に出したときに音声的な「身振り手振り」として現
れるんじゃないかと思ったわけ。今のところは「言うが易し」なんだけど、芝居の本は立って
動き回りながら読むことにしているワタシのこと、そうやって体でリズムを感じ取れたら、こ
れでほんとに最後の手直しにするつもりの「最終稿はもっともっといいものになる・・・かな?

だから女の深情けは怖いのよ

2018年06月17日 | 日々の風の吹くまま
6月16日(土曜日)。晴れ。ゆうべまでは朝夕にヒーターが入るくらい寒かったのに、来週は
この夏の「酷暑」第一波が来るんだって。もっとも、木曜日の夏至に暦の上の「夏」が始まる
ことになっているから暑くてもいいんだけど、いきなり30度近くというのはちょっと急すぎや
しない?

久しぶりに普通の土曜日。木曜日にシーラが来てバスルームを徹底掃除してくれたし、ワタ
シも念入りに床掃除をしたので、今日のまじめ掃除はサボり。カレシは教材の準備に忙しく
て、ワタシは「壁に止まったハエ」になって学んだことを土台にして「最終稿」だったはずの脚
本の手直しに熱中。一生に一度の勉強させてもらったから、少しでもモノになるようにがん
ばらないと。ドレスリハーサルに来ていた専務理事のピーターやキャスティングディレクター
のステファニーに「ビルに追い出されなかったのはすごい」と褒められた?けど、「邪魔だ、
出て行け」というのは本当の話らしい。

カナダの新進クラリネット奏者がキャリアを邪魔しようとした元カノを訴えた裁判で、教育の
機会と適切な所得を奪ったと、3500万円だかの損害賠償を命じる判決が出て、メディアを
にぎわしている。モントリオールの音楽院在学中に、有名なコルバーン音楽院で最高の教
授に師事する奨学生に選ばれたのに、信用してラップトップを共有していた同棲中の元カノ
(同じ大学のフルート学生)が教授からの受け入れのメールに勝手に辞退の返事をした上
で削除して、(問い合わせでばれないように)教授の名前で箸にも棒にもかからない偽の奨
学金のオファーをメールしたという怖い話。件の奨学金(ローンじゃない)は2年間学費から
生活費までを一切賄ってくれるというもので、毎年2人しか選ばれない、まさに一生に一度
の夢のような機会。

夢が潰れて落胆はしたものの、大学を卒業後にコルバーンで件の教授の指導を受ける機
会があって、そのときの会話から元カノの「細工」が発覚したわけだけど、それもこれも恋人
が自分をおいて遠くに行ってしまうのを止めるためだったというから、ほんとに女は怖いね。
元カノとは発覚する前に別の理由で別れて絶縁状態だそうだから、賠償金は取れそうにな
いだろうけど、で今はトロント交響楽団の次席クラリネット奏者になって、新しい彼女もで
きて、まあ、めでたし、めでたし。でも、このドラマ、今頃はどこかで誰かがテレビ映画の脚
本を書いていそうだな。

激励するのに足を折ってね

2018年06月15日 | 日々の風の吹くまま
6月13日(水曜日)。雨。片道1時間以上かけての劇場への「通勤」はきのうで終わり。数え
たら20日のうち18日通ったわけで、我ながらがんばってすごい勉強をした感じ。特にテク
ニカルリハーサルは、照明や音響のオペレーターとのテクニカル「会議」が延々と続くので、
舞台で指示を待つ役者には退屈でうんざりする段階なんだけど、ワタシには「制作」の真髄
を垣間見ることができた貴重な3日間だった。今日はいよいよ総仕上げのドレスリハーサル。
カレシを連れて来ていいと言われたので観客2人。明日から1週間のプレビュー(試演)で
は正午からリハーサル、夜に上演、終わった後でミーティングという強行軍・・・。

☆☆遊びに夢中で☆☆☆

6月14日(木曜日)。雨のち曇りのち晴れ間。何とも落ち着かない空模様だけど、週末から
は真夏の気温に急展開するらしい。その前兆なのか、きのうは空模様がくるくると変わって、
雨になったり、曇ったり、晴れたり、いきなり猛烈などしゃ降りになったり、雷が鳴ったり、頭
の上には青空なのに、地平線の方は雨が垂直の縞模様になって見えたり。ルーフデッキの
キンギョソウは大粒のどしゃ降りに花がぽろぽろと落ちてしまった。でも、出かける頃には青
空に白い雲・・・。

ドレスリハーサルではキャストが本番で舞台に上がった客を整理する案内係の練習台とし
て友だちや家族を連れて来ていてにぎやか。セットのパブのカウンターで劇場専属のバー
テンから缶ビールを1本。登場したアンサンブルが「前座」で盛大に盛り上げたところで、案
内係が「お席へどうぞ」。チケットを買ってある席はビデオ撮影のために座れないので、右側
の最前列の席に着いたら、あら、何年か前に座席を新調したときに寄付して2人のネーム
プレートが付いた席で、何だか指定席みたい。客が全員舞台を降りて、最後の歌が終わっ
たところで、そのまま『Once』の始まり・・・。

で、いよいよ今日はチケットを買ったお客が入ってのプレビュー(試演)第1回。3週間半の
間毎日「壁に止まっていたハエ」と仲良くしてくれたキャストのみんなに、「Break a leg」(足
を折ってね)のメッセージを送った。普通なら「がんばって」の意味で「グッドラック」と言うとこ
ろだけど、舞台に出て行く役者やミュージシャンに「グッドラック」と言うのは逆に縁起が悪い
んだそうで、「足を折って」なんて何とも逆説的な激励の言葉が習慣になっている。由来は
諸説あって、(英語圏以外ではどうなのかは知らないけど)演劇界は迷信が相当に根深い
ところであるらしい。今回はセットデザイナーのテッドがほんとに足を折っちゃったけど、こう
いう場合はどうなんだろうな。幸運が倍になるとか・・・?

演劇の基礎勉強の特訓コースも終了して、今日からいつもの普通の「日常」。シーラが来て
手を抜きっぱなしだった掃除を手伝ってくれて、家中がきれいさっぱりとしたら、紅茶とクッ
キーでおしゃべり。カレシが英語教室を終えて戻って来たら、作りたてのツナサンドイッチで
一緒にランチ。うん、カレシもずぅ~っと毎日おひとり様ランチでがんばってくれたよね。あり
がとう。やっぱりこうしてまた三食一緒はいいもんだね。