リタイア暮らしは風の吹くまま

古希を迎えて働く奥さんからリタイア。人生の新ステージで
目指すは悠々自適で遊びたくさんの極楽とんぼ的シニア暮らし

ミニチュアの新作プロジェクトは『バルコニーBBQ』

2022年08月28日 | ミニチュア工房にて
8月27日(土曜日)。🌤☁⛅。涼しい週末。週の半ばにはちょっと猛暑が来るけど、またすぐに涼しくなると言う予報。何でも、アジアの台風がジェット気流をかき回して大きく蛇行させるので、アルバータ州とサスカチュワン州は猛暑、太平洋岸と五大湖地方は秋深しになるんだそうだけど、上空に気流を遮るものがないのでささっと通り過ぎて、何とか心と秋の空みたいな変わりようになるらしい。来週の真ん中はバンクーバーのホテルのレストランでArts Clubのディナーパーティがあって、パティオでやるそうだから、ちょっと暑いくらいがいいかな。

土曜日は断食の日なので時間がたっぷり。ウォーキングが済んだら、洗濯機を回し始めて、ミニチュア工房に陣取って、プロジェクト第20号にあたる「バルコニーBBQ」の制作開始。メーカーは最新のレーザー技術を駆使する中国蘇州の若い輸出企業で、デザインのテーマからして主にヨーロッパや北米の市場を念頭に置いていると思われるけど、中国人の「西洋」のコンセプトには思わずえぇ~っと唸ってしまう。最初の頃のシリーズはは違和感はまだあまりなかったけど、最近は急速にアジア的な「カワイイ志向」への傾倒が目立って来て、ご愛敬と言えばそういうもんなんだろうけど、そのままのデザインではやる気がわいて来ない。でも、ミニチュア作りを止める気もないから、今ではデザインのテーマは無視してパーツやアクセサリーの「材料」を買っているつもりになって、自分流のイメージが浮かぶまま。まあ、料理も素直にレシピ通りにはやらないワタシなので、その方がやる気がもりもりで、ずっと楽しい。


まずは壁。キットにはいつも当たり障りのない白い絵の具が付いて来るんだけど、それじゃあつまらないから、白のゲッソに黄土色をほんのちょっと混ぜて、絵筆をグルグル回しながら10回くらい重ね塗り。こうすると何となく漆喰壁のような印象になるので、屋外シーンの壁にはもってこい。オリジナルのサンルームの壁は水色とも緑色ともつかない壁紙が入っていたけど、オープンにしてバルコニーと一体化するので、これもゲッソで漆喰風。

床はサンルームがバルコニーより一段高くなっていて「タイル張り」。オリジナルはパティオドアがあって、バルコニーに下りると床は「フローリング」。オリジナルの完成図ではピンクの椅子があったりして、どう見ても室内風だからフローリングなんだろうけど、バーベキューをやるんだから、ウッドデッキ風にするか、コンクリートにするか。宝の箱をあれこれかき回していて見つけたのはタイカレーのペーストが入っていたしわしわの紙袋。しろうとがDIYでセメントを流したみたいな見た目が何ともいえないな。

次は室内に通じるドア。板紙にレーザーでカットを入れたパーツがいくつかあって、それぞれ番号が付いているので、原寸大のイラストのシートで番号を照合して、必要ならパーツをイラストに当てて確認できるようになっている。(広州のおもちゃメーカーのキットにはこんな親切なものは付いて来ないな。)使うパーツがどれかわかったら、ぽちっとつながっている部分をナイフの先で切って、シートから押し出せばいい。ドアは、厚紙2枚のドアのパーツの間に透明なシートを貼って、ワイヤとヒートシュリンクチューブと小さい金色のビーズで作った取っ手を付けて、反対側の縁には金色のワイヤを短く切ってオリジナルにはない蝶番の管の部分を糊付け。オリジナルにないものを思いつくとは、けっこう芸が細かいなあと自画自賛。

出来上がったドアは横に置いておいて、元サンルームの部分の枠組み。オリジナルは黒の枠に白い枠の押し出し窓があったけど、ここでは我が家のバルコニーのガラスの手すりを参考に、裾の部分にだけ透明シートを貼って、後はオープン。ドアから出て来たところで通る部分はパティオドアは付けずにオープン。糊付けをするときは洗濯ばさみが活躍する。

ドアはきちんと収まるかなあ・・・。

ドアを少し開いているように取り付けて、バルコニーの手すりは接続部分に(宝の箱から探し出した)ハトメを被せて接着。糊付けのスペースが極端に限られているので、糊が乾くまで指で押さえていたり、すぐに外れるのを何回も糊付けしたりして、指先は乾いた糊が厚い膜になって剥がすのにひと苦労。元サンルームの上には透明シートを貼った「屋根」を取り付けて、壁枠を固定。これで外枠は完成で、後はぼちぼちとアクセサリーを作って入れて行けばいい。

と思っていたら、写真を整理していて見つけた「大問題」。手すりの外側の壁枠には「ガラス」が入っていないので、まるきりオープンで危険極まりない。建築基準法違反は間違いなしで、検査が入ったら一発でアウトじゃないの。うっかりしちゃった。ふと背の高い観葉植物でも置けばブロックできると考えたけど、うっかりぶつかって鉢ごとバルコニーから落ちたらタイヘン。ミニチュア工房に戻って、バルコニーからの転落事故が起きかねない細い壁の途中に桟を入れるのに、ちっちゃな木切れをしまってある宝の箱から適当な切れっ端を探し出して、絵の具で黒く塗って、乾くのを待っている間に下半分に取り付ける透明シートの寸法を計って切って、まず下の端を糊付けしておいて、桟が乾いたらちょうどいい高さのところに貼って、対策は完了。これでもう誰も落ちる心配はないね。

ほんとに自分でも感心するくらい細かな木切れのコレクション。大雑把に大中小と分けてビニール袋に入れて会って、他にはいろんなサイズの額縁もたくさんある。普段のワタシはカレシのようにあれこれ何でもため込む「捨てられない人」じゃないんだけど、ミニチュア工作の材料は別次元の話。とにかく小さな切れっ端でも捨てずにとっておけば、いつどこでどんなプロジェクトで役立つかわからないものね。

断食の日は時間がありあまっているおかげで、今日はすいすいと進んで、やった感がいっぱい。さてこれから先は調度品とか鉢植えとか細々した小物を思いつくままに、ストーリーが浮かぶままに作って行くだけ。目玉は創作するバーベキューグリル。ごちそう山盛りのお皿もいるし、食器もいるし、ワインもいるし・・・。


ミニチュア工房の整理整頓に半日がかり

2022年08月24日 | ミニチュア工房にて
8月23日(火曜日)。☀☀🌤。まだまだいい天気。明日あたりは少しばかり暑くなるらしいけど、猛暑だった時に比べると、日の出が遅く、日の入りが早くなったので、暑い時間が短くなったし、太陽の角度も低くなって来て、カンカン照りの感じがなくなって大助かり。あした、あさってには内陸の山林火事の煙が流れて来そうだと言っているけど、暑くなるのが遅かったせいで、今年は発生数も規模も去年よりぐっと減っているから、メトロバンクーバー全体が2年連続で何日も濃い煙に閉じ込められて、オレンジ色のポチンとした太陽を肉眼で見られた、数年前のようなことにはならないんじゃないかと思うのは希望的観測かな。煙が濃くて地表近くまで下りて来たら、暑くてもあまり窓を開けられないからタイヘン。地下のロッカーにしまったダイソンのタワーを出して来ないければならないかもね。北極圏では雪がちらつくかもなんて予報が出ているのに。

今日は朝から2人とも何となくダレがちで、ウォーキングから帰って来てから園芸用の土を買いに行くと言っていたカレシは「明日にしようや」。うん、保険の証書を入れ替えるのは明日だから、出かけるときに持って行けばいいタイミング。でかけないとなったら、よぉし、今日こそはミニチュア工房の整理整頓。米粒より小さいビーズから解体した作品から取り出したパーツまで、プラスチックのカップや通販の空き箱にごっちゃごちゃ。おまけにクッキーの袋から外したリボンや紐、何かに使えそうだと思った包み紙なんかがあちこちに無造作に置いてあって、それを分別して、然るべき箱の中にさらに大きさや用途によって分別してあるものはそれぞれの袋に入れて、そのついでにどの「宝の箱」にどんなものがあるかをざっとチェックして、いざというときにはあれはあそこと探し場所を絞れるように脳内のインベントリをアップデート。

紙や布地、木切れの類は手で扱えるから楽だけど、ビーズなどのような小さいものはピンセットが必要で、摘まんだときに手加減が狂って弾け飛んでしまうと床中を目を皿のようにして探さなければならないし、ビーズなどを入れてある箱は、うっかりひっくり返しでもしたらそれこそ悲劇そのものだから、慎重に慎重を重ねての作業。何しろ宝の箱をかき回しているもので、忘れていたものが底にあるのを見つけては、何に使えるかなあ、何を作れるかなあなんて、つい夢想に耽ったりしてしまって、てきぱきと進まないのが難点。宝の箱をサイドカートの下に積み上げて、新作に取りかかる準備を済ませるのに、結局は午後いっぱいかかってしまった。でもまあ、ミニチュア工房が片付いてすっきりすれば、作業効率が上がるし、やる気も倍増すると言うもの。ついでだから、宝物のインベントリを記録して参照しやすいようにしておこうか。


宝の箱の山




木切れの箱



紙の箱



布地の箱

その他大勢は大きな箱に移動



ピンセット必須・・・
棚の引き出しの中の宝物もちょっと整理して

新作の制作準備が完了


ミニチュアキッチンが完成

2022年08月18日 | ミニチュア工房にて
8月17日(水曜日)。☀☀。暑いなあ。今日の予想最高気温は32度だって。でも、明日も暑いけど、金曜日にはだいたい普通の気温に戻って行くそうだし、何よりも湿度が低いからうだらないで済んで助かるな。左目のドライアイがまたちょっと悪くなったので、芝居を観に行く今日はぎりぎりまでコンタクトレンズなし。ぼやけた視界に慣れてしまうと、何をするにもそれほどの不自由を感じないから、我ながら感心する。長いこと良く見えないなりにものを見極める力を付けて来たのかもしれないけど。ま、バクラ先生の眼科にドライアイの治療が専門の先生が入ったそうだから、そのうち診てもらった方がいいかもしれいないね。

実際のところ、ミニチュアの工作をやるにはかえってコンタクトなしの方が楽なので、今日はチャリティストアに寄付するキッチンの仕上げに専念。コンタクトをしているとほぼ正常眼に矯正された形になって、細かい手作業をするためには老眼鏡が必要になるんだけど、裸眼の視力0.08のままなら、目から10センチ以内の距離にあれば微細なところまではっきり見えるから、ピンセットや爪楊枝を使ってのパーツの糊付けなんか楽勝。だからと言って、普通はわざわざコンタクトレンズを外したりしないけど、それはともかく、きのうアメリカのミニチュアパーツの専門店から注文してあったアクセサリーが届いたので、最後の仕上げはキッチンに人間味と言うか、人が日常生活を営んでいると言う雰囲気を持たせる、ミニチュア作りの工程で一番楽しい部分。キットのデザインにわりと忠実に組み立てていても、あ、あれがあった方がいいとか、あ、ここはこうしてみようとか、オリジナルの完成図にはないものがどんどん増える傾向にあるんだけど、オリジナルデザインを無視したときは、気の向くまま、思い浮かぶイメージやストーリーがぶっ飛ぶままで、どこかで「はい、そこまで」とスイッチをオフにしないと収拾がつかなくなってしまう。

このキッチンもまさにそんな感じになって来たので、今日こそが「はい、そこまで」。調達したパーツは鍋の類や調理道具のセット、コーヒーマグ4個にキッチンペーパーのホルダー。まずはそのまま使えるキッチンペーパーのホルダーを壁に糊付けして、しゃもじやへらのセットをレンジのそばにセット。鍋は4個セットのうちの大きい両手鍋を後ろの方のレンジにセットして、ふたをほんの少しずらして「料理中」を演出。次に片手鍋を前のレンジにセットするのに、ふと思いついて「雑品」の箱からかき集めた小さいビーズや切れっ端を入れて、その上を透明シートで覆ってシチューか何かを作っている感じ。寿司屋のキットに入っていたどんぶりに木のしゃもじを入れたのを近くのカウンターに置けば、料理をしていた人がちょっと場を離れたと言う場面。コーヒーマグは、1個にスプーンを入れたらついさっきまでコーヒーを飲んでいたと言う感じになって、それならコーヒーポットがなけりゃと言うことで、即興で割と昔風のポットを創作。壁の戸棚には水彩画用の厚いシートを丸く切って縁を丸めたお皿を重ねて入れ、レンジの後ろの壁の棚には小さい鍋とガラス瓶2本。瓶にはひとつにキッチンのスパイス棚にあったケシのみ、もうひとつにミントの葉を入れて栓。

しまいには2年前に作ったいかにも郊外の分譲地の家にありそうなキッチン(ミニチュア作品13号)を持って来て、花瓶は棚に、これはと思う小物をいくつかカウンターに置いて、果てはフルーツを切っていたまな板から包丁はそのままで、フルーツを外して他のキットで使い残したカステラか何かのように見えるピースに置き換えてシンクのそばに。冷蔵庫のドアにぶら下がっていたペンとメモを剥がして移して、キッチンのあるセットには定番のように付いて来るレモンやオレンジのスライスを冷蔵庫に貼り付けてマグネット。これで1インチスケールのキッチンは完成。郊外住宅のキッチンは、あまりいろんなものを外したのでとうとう解体してしまった。まあ、広東のおもちゃメーカーのもので、パーツのサイズが合わなくて壁と戸棚の間に隙間ができたりして、どうしても気に入らなかったし、写真の記録は残してあるので、惜しくはないけどね。飛び入りのプロジェクトが完成したところで、さて、ご飯のしたくをしようっと。







ミニチュア工作がだんだん大がかりになって来そう

2022年08月06日 | ミニチュア工房にて
8月5日(金曜日)。☀🌤☀。きのうの予報ほどにはならないようだけど、また暑くなって来ちゃった。カレシが起き抜けに「1週間で2キロも増えてしまった」とひと騒ぎ。ワタシはけさはちょっと減っていて、1週間にまったく増えていない勘定なんだけどな。ウォーキング以外はコンピュータの前に座っているかソファでごろごろしていることが多いカレシに比べたら、ワタシはかなり動き回っているからね。でも、ワタシもうんと暑いときには体重が増えて足首がむくむことがあるから、カレシのもむくみで体重が増えたんじゃないかな(と、一応言っておいたけど)。いくら口を酸っぱくして水を飲みなさいと言っても、そのときには飲むけど、後はけろっと忘れてしまうから困る。ワタシは1日中カレシに水、水と言ってる暇はないのよ。まあ、朝ご飯の後で「また足が攣るようになったから、キミの言う通り、水分が足りないのかもしれない」と言って来たので、自分の体のことは自分で気を付けてないとダメよと注意しておいたけど、んっとにもう手のかかる人だこと。

きのうはドールハウスのキッチンの制作が進んだので、その勢いで今日は朝から涼しいミニチュア工房で続きの作業。まずはレンジのコンロから。黒い針金で縁取りをして、次に工作用の柔らかい針金を渦巻にして貼り付けて、コンロができ上り。さらに、オーブンの中に入れる棚を作るのに、ちょうどいい大きさに切った段ボールを枠にして、ワイヤを5本通して糊付け。ワイヤが柔らかすぎてなかなかまっすぐになってくれないんだけど、何とかオーブンの中に固定。後ろが開いたままでは前から覗いたときに格好がつかないので、銀色のシートで後ろを塞いで、どうやらオーブンらしい仕上り。キットについて来た完成写真はもろに壁紙が見えていて、いかにもちゃちなおもちゃと言う感じがするけど、写真の下には「想像力を発揮してください」だって。はいはい。後はレンジとオーブンのスイッチを付けるだけかな。



次はカウンターの仕上げで、まずはきのう付けた水栓の両側にビーズを取り付けて、その上に平たいビーズを載せて、お湯と水の蛇口ハンドル。そう言えばオリジナルの完成写真のシンクには水栓が付いていないけど、家具のパーツを押して外せるようにした粗削りな薄い合板2枚だけのキットだから、元から金具の類は付いていない。(それで推奨小売価格は1000円以上。)これも「想像力」を使えということかな。写真のキッチンのカウンターや戸棚には製造販売元のGreenleafが扱っていない鍋や食器などの小道具があるんだけどね。まあ、サイトを見ると、写真には壁紙や家具で完成したものを載せているけど、下の方に「絵具、家具その他のアクセサリーは含まれていない」と明記しているから、ドールハウス本体だけのキットがメインビジネスということか。それにしては値段が高いなあと思うけど、1インチスケールだからかな。



さて、家具の制作が完成品のイメージに近づいてきたところで、残る一番大きな課題はフレームをどうするか。床と壁に付ける戸棚があるから後ろの壁は必須なんだけど、大きいスケールだから、ワタシのストックにはそれに合う板がない。パーツを外した後の穴だらけの板に段ボールか何かを貼って、色を塗るか包装紙でも貼って間に合わせようか。ということでレクルームの隅に放置してあった通販の段ボール箱を漁っていたら、あったぁ、アマゾンで買ったマティニグラスが入って来た箱。横幅がぴったりな上に、普通の段ボール箱より2倍は厚くて、板のように頑丈なヤツ。さっそく床と後ろの壁にする2枚を切り取って、ペーパー類のストックの箱をかき回して、壁紙と床のフローリングを調達。家具を並べてみて、うん、窓があった方がいいなあということで、窓の部分をくり抜いて、今度は窓枠やしきいの他にすてきなカーテンもいるなあ。おやおや、何だか大がかりな仕事になって来そうな予感・・・。





森の中のログキャビンで野鳥観察はいかが?

2021年07月24日 | ミニチュア工房にて
7月23日(金曜日)。☁☀。何だか東の方の空がかすんでいるけど、もしかして内陸の山林火災の煙がこっちの方へ流れ始めたとか。でも、大気の質(AQHI)はまだ最低の低リスクの「1」だから、そうでもないのかな。来週の終わりにはまたちょっとした猛暑が来るという話だけど・・・。

6月の半ば頃に、前月に「海」をテーマにしたバスルーム2のインテリアとして「ビーチハウス」を作ったので、寝室内のバスルーム1のインテリアは「森」をテーマにしようと決めたのが始まりで、急遽6月のプロジェクトになったのがミニチュア18作目に当たる「ログキャビン」。すべてが揃っているキットの組立てから始めて、3作目あたりから少しずつ自分流を加えるようになり、5作目から自分流の割合が高まって、16作目からはオリジナルキットのテーマとはまったく違うものを作るようになり、18作目にしてとうとう自分流100%の創作。まず「森の中のログキャビンのポーチ」をイメージして、脳内の製図板にざっとスケッチ。目玉は鳥の声を聞きながらワインをたしなむための「白いぶらんこベンチ」。

具体的な完成図も組立て説明書も何もないから、フレームもアクセサリーも使える材料を過去の作品の使い残しを貯めてある「宝の箱」や買い貯めたビーズなどの箱をかき回して見つけたり、使えるものはないかと家中を目を皿にして物色したりで、知恵を絞りに絞っての苦闘。おまけにふとした思いつきが思いつきを呼んで、作るアクセサリーが増え、しまいには当初のイメージとはかなり違った「バードウォッチャーのログキャビン」に発展して、7月も下旬になってやっと完成。初めての創作で思い通りに仕上がらなかったり、材料をとっかえ引返して工夫したり、よく見ると何となく不具合だったりして、けっこう苦労したけど、はじめから終わりまで自分流でやるのは、やっぱり楽しいの一言に尽きるな。無事完成を祝ってと言うわけじゃないけど、ここで記念すべき作品の制作過程をまとめてから、8月のプロジェクト(棚上げしてあった「バルコニー」のバリエーション)の準備にかかろうっと。

基本的なフレーム。窓は裏に室内の写真とレースを貼って壁に取り付けただけ。丸太になるのはバーベキュー用の長い竹串。

丸太を貼り終わったところ。床は錐の先で床板の模様をつけてポリウレタン塗料を塗ってベースに貼り付け。
ポーチの屋根と丸太の柱。
玄関灯とアイデアのきっかけになったぶらんこベンチ。窓の下にはプランター
ポーチの手すりはキッチンの竹串も活躍。これでフレームが完成
アクセサリーを試しに並べてみた。プランターには花。軒先に下がっているのはハンギングバスケットと小鳥のえさ箱
アクセサリー:野鳥観察の本と双眼鏡
アクセサリー:思いつきで作った郵便箱。森の中でもちゃんと郵便が来る
アクセサリー:ペットショップから買って来た鳥の餌の袋(中身はパントリーにあったケシの実)

アクセサリー:なぜか突然思いついた箒
アクセサリー:テーブルの上のランタンとワイングラス
アクセサリー:もうひとつのテーブルにはアイスバケットで冷やしている白ワイン(と後ろにグラス)。氷はキッチンにあったセロファンの空き袋の綴じ代を刻んだもの
アクセサリー:ぶらんこベンチにはすてきなクッションと野鳥観察の手引き(初心者向けのfor Dummiesシリーズの本)。壁や柱にはつる草を絡ませて・・・
アクセサリー:なぜか屋根の上に小鳥の巣。粘土で作って固めてから着色。くちばしは爪楊枝の先端。野鳥が野鳥を観察する人間を観察?
アクセサリーを接着剤で固定
遠くの緑を背景にくつろぎタイム。ワインが冷えてます


ミニチュアビーチハウスの組み立て

2021年05月05日 | ミニチュア工房にて
5月4日(火曜日)。☁☀☀。きのうはちょっとばかり「非日常」が混じっていたような気がするけど、日常の部分ではミニチュア工房に陣取って「ビーチハウス」の仕上げ。利き手なのに言うことを聞かなくなりつつある左手の親指をなだめながら、息をこらして神経を集中していると、だんだんに肩の力が抜けて、気持がゆったりして来るから不思議。まあ、それが趣味の趣味たるところなんだろうけど。

まずは緑や黄色の紙と緑色の針金を使ってプランター2つに入れる(植える?)花を作る作業。材料を切り貼りして作る小物はこれが最後。同じメーカーのキットだから、色や形の違いはあっても作り方は基本的に同じで、デッキに置くプランターには花びらの長い紫の花、壁のプランター用には黄色とオレンジの丸い花にして、中心に小さいビーズ。これでパーツが全部揃って、いよいよビーチハウスの組み立て。

ミニチュアつくりの最中は、スーパーで袋入りで売っているプラスチックのショットグラスに手芸工作用のタッキーグルーかエルマーのクラフト用の接着剤を多めに搾り出しておいて、爪楊枝や綿棒ですくって使い、何時間も使わないときは底がカップにぴったりはまる小さいシリコーンのマフィン型をはめ込んで置く。ゴリラグルーのような瞬間接着剤以外であれば、こうしてひと晩おいても翌日はまだ普通に使えるから無駄が少なくていい。(うっかり固まらせてしまったり、不要になったときはカップごとゴミ箱にポイ。)ということで、新しいカップに新しいタッキーグルーを絞り出して、いよいよ組み立て開始。


準備万端整って・・・


つたを這わせて・・・


壁のプランターに花を植えて・・・


窓の下にプランターと観葉植物、隅にテーブル(下には暖炉用の薪と貝殻の入った箱)・・・


テーブルの上に飲み物の材料を入れたお盆、ラジオ、ランタン、窓の下に(残り物の箱にあった)じょうろ・・・


アディロンダックチェア(ひとつはヘッドフォンと本、もうひとつは本)、ドリンクと貝殻を置いた丸テーブル、(ビーチで拾った)かわいい貝殻を入れたバスケット、前面左右の隅にそれぞれ植木鉢、ついでに貝殻ひとつ・・・


高みの見物のかもめの目線・・・

バスルーム2にキャビネットが入って、壁に沿って出て来る引き出しが占領するスペースがわかったので、今日は朝からインテリア装飾。ぶっちがいの棚をきっちり二段重ねに取り付けるのに手間がかかったけど、2個の飾り棚と合わせて「海」をテーマにしたインテリアが完成。何だかホテルのスパみたいな感じ・・・。




久しぶりにミニチュア工作に没頭した

2021年04月29日 | ミニチュア工房にて
4月28日(水曜日)。☁☁☂。週の真ん中のいわゆる「こぶの日」。まだ半分なのに、ああ、またもう週末かぁという気分になるのは、何となく時間の感覚がおかしくなっているせいなのかな。今日はボッシュから据え付けたときから故障したままのオーブンの修理のテクニシャンが来る日。時間は「午前8時から午後5時の間」と、何とも大雑把だけど、その日の順序はテクニシャンが決めるんだろうし、どこの修理にどのくらい時間がかかるかは予想できないから、まあ、しょうがないか。と思っていたら、9時過ぎにボッシュから電話で「テクニシャンが病気で今日は行けません。修理は来週火曜日になります」。コロナとかじゃないだろうな。大型家電の修理の仕事は毎日いろんな家を回るだろうから、感染の危険もそれだけ大きいと思う。うん、おだいじに。

ということで、いつ来るかわからないテクニシャンを待つ必要がなくなって、何か1日にぽっかり穴が開いたような気分。それならばと、今日はミニチュア工房に陣取って、今年のプロジェクト第1号(通算17個目)の制作に没頭。最後のが去年の12月に作ったクリスマス飾りの「くるみ割り人形スィート」だったから、実に4ヵ月ぶりの作品。先週工房を再開してから、オリジナルのキットの壁2面と床を使って、壁は位置を入れ替えて、ゲッソにグレーの絵の具を少し混ぜて外壁らしく。床はウッドデッキに変換して、アディロンダックチェア2脚とみなし児のパーツを貯めてある箱から見つけた丸テーブルという設え。









フェンスと隅においた緑色のテーブル、テーブルの上のランタンはオリジナルキットのものを使い、ドアの窓が透明で、外から見ている設定では飾り棚という壁に密着してしまうので、野菜入れだった網袋をカーテンにして目隠し。アディロンダックチェアは派手過ぎる青だった方に何度も絵の具を塗り重ねて白い方にマッチ。やっているうちに、真っ白な棚に飾るにはやたらと白が多過ぎる感じがして来て、丸テーブルを塗り替え、ドアの上がのっぺりしているので、オリジナルでは床だった紙を転用して庇を追加。









次は窓の向こうの白い「壁」が気になって来て、ググッて見つけた田舎のコッテージのダイニングルームの画像を後ろに1センチほど離して入れてみたら、漠然と窓の向こうに「室内」があると言う雰囲気になったので、よし。クッションを作って、イメージが膨らむままに、本を作って、ドアの横にライトを付けて、しまいにはくつろぐためのドリンクが欲しくなって、ひと工夫。思いつくたびに、使い残しの切れ端を仕分けしてある「宝の箱」をかき回しては使えるものがないかなあ。だんだんに海辺のコッテージらしくなって来た感じ。次は植木鉢と、あとはどんな小物を作ろうかなあ。


真夜中のパリがクリスマス風景に変身

2020年12月14日 | ミニチュア工房にて
12月13日(日曜日)。☂☁☂。またよく眠ったぁ。寒いけど静かな、静かな日曜日。子供たちはじじばばのおうちに行けないし、敬虔な人たちは教会での礼拝に行けないし、エネルギー溢れる人たちはジムにもヨガ教室にも行けないし、雨がじゃぼじゃぼ降ってクリスマスショッピングも湿っぽいし、テイクアウトも飽きちゃったし、あぁ~あ、もう・・・と、大きなため息が聞こえて来そうな日曜日。(ファイザーのワクチンを載せたトラックの列が今夜カナダに到着するんだって。)

さて、11月から始めた「くるみ割り人形スィート」が最終的に完成して、女の子が夢見るようなパリのおしゃれっぽい寝室がみごとに家庭的なクリスマスの風景に変身。そぉ~っと起きてきたクララが階段の上から広間を見て、「あっ、くるみ割り人形だわっ」と思わず歓声を上げる場面かな。5週間かけて、想像をフルに働かせて次々と思いつく小物を作っている間に、いったいどれくらいたくさんのストーリーがワタシの頭の中を駆け抜けて行ったことか。つまるところ、ワタシにとってはミニチュア作りは一種のストーリーテリングの舞台作りのようなもので、そのときそのときに思い浮かぶ話に合わせて、あれが要るなあ、これを作らなきゃ、あれを置いたらどうかなあ、これがあるといいなあという具合に、物語の小道具がどんどん増えて行くことが多い。

   

ストーリーを思いつくと、舞台装置や小道具の方もあれこれ具体的なアイデアが浮かんで来るので、現物はどんな感じなのか画像をググッて回って、頭の中のスケッチブックにだいたいのデザインを描くわけだけど、簡単で楽しいのはそこまで。オリジナルのキットにはないものだから、当然のごとく組み立てるだけの部品や材料がないし、手順の説明書もない。あるのは頭の中のスケッチから想像した「完成予想図」だけだから、頭の中でそれを分解して必要な部品をイメージして、だいたいの手順を考えて、ぴったりの材料を探しにかかる。すでにオリジナルのキットで作ったことのあるものは、使い残しの材料や説明書を取ってあるので簡単だけど、そうは行かないのがワタシの脳内にしかないオリジナルの小道具。でも、趣味に関しては「いつか何かに役立ちそう」なものを取っておく習癖があるのが勿怪の幸いで、使い残した紙、布、木、不用にした部品、その他を数個の箱に仕分けしてあるし、これはと思って買い集めたビーズのコレクションもあるので、何かしら使えそうなものが見つかる。

そういうわけで、「くるみ割り人形スィート」の暖炉の両脇は菓子楊枝。薪は拾って来た小枝。暖炉の道具はビーズと針金と銀色に塗った熱収縮チューブ、マントル時計は紙とリングと木切れ、ストッキングはフェルトと綿。サンタのおやつのクッキーは粘土で、ミルクはビニールのチューブに白い綿。暖炉の上のろうそく立てはビーズと金属チューブとキャンディ用のスティック。テーブルは使い残しの部品。クリスマスツリーは厚紙と緑の紙と刻んだ乾燥苔で、リースも同じ要領。くるみ割り人形の頭と胴と帽子はビーズ、腕は爪楊枝、足は竹串で、アクセントは金色の紙。ポインセチアは針金、紙、フォームの粒々に使い残しの植木鉢で、出入り口に下げたヤドリギも同じ要領。窓のカーテンはマスクに化けたハンカチから切り取ったレースで、カーテンロッドは竹串。自分流の思いつきに挑戦するのは楽しいね。ペットのワンちゃんがいたら、床からの目線だとこんな感じかな。



どこまでも自分流のミニチュアのクリスマス風景

2020年11月30日 | ミニチュア工房にて


11月29日(日曜日)。☀☁☂☁。朝ご飯のテーブルに着くころ、ベーカー山の右側からため息が出そうなほど見事な日の出。そっか、あと3週間で冬至なんだ。その後は春に向かってどんどん日が伸びて行くわけで、何となく象徴的でもあるような。カナダではファイザーとモデルナのワクチンをクリスマス前にも承認するらしいから、年明けにはワクチンの配布が始まるのかな。私たちは2人とも優先順位のトップグループに該当するので、あんがい早く受けられるかもしれないな。来年7月の地中海クルーズの払い込みとキャンセル保険(たっかぁ~い)の件が一段落したので、気分的にもひと休み。

パリのおしゃれな寝室をほんわりしたクリスマス風景に大改造しようと、キットを前にアイデアを練り始めてからもう3週間が過ぎてしまった。あれもこれもと自分流にしたもので、のっけからチャンレジ続き。頭の中で勝手に描いたイメージと漠然とした「組立て説明書」を頼りに、壁紙を変え、階段の位置を変え、壁を加え、大邸宅の大広間の入口みたいなギリシャ風のアーチのサイズを変え、キットにはなかった暖炉を作り、ウォーキングで拾ってきた小枝を乾かして暖炉に入れる薪を作って「大枠」。キットに入っていたアンティーク風の家具2点を金色の縁取り抜きで作って、いよいよクリスマスツリーを作る番。

家の中に飾るツリーのようなわけには行かないので、まずは厚紙で円錐形のベースを作って、緑色の紙を貼ってみたけど、サイズが小さい感じだったのでやり直し。次に、内側に電球を入れてクリスマスライトを演出するために錐で穴をぼつぼつ。色電球にするために透明なカラードットを貼ろうとして、はて、ドットがうまくくっついてくれない。どうしたものか思案の挙句、いったん糊付けしたツリーをそろそろと開いて、ドットを貼ってまた糊付け。電球を固定するために「底」を作ってワイヤを通す穴を開け、‘他のキットで作ったけど使わなかった「鉢」を半分の高さに切って底に貼って、電球を固定し、ワイヤを仮に電池ボックスにつないで点灯試験。さて、もみのきらしくするにはどうしたらいいか。何かに使えるかと思って買ってあったコケを乾燥したものを、はさみで粉に近くなるほど細かくして、ツリーにのりを塗ってころころ。ライトの明かりが通るように、穴にかかったコケを爪楊枝で取り除けて、また点灯試験をして、てっぺんに星。








いよいよツリーの飾りつけで、細く切った紙でガーランドを作り、アマゾンで買ったクリスマス用のメタリックな紙吹雪をあちこちに貼り付けて、どうやらクリスマスツリーが完成。ツリーを作るだけで1週間以上かかったけど、ほぼイメージ通りにでき上がって、ライトを点けるなかなかいい感じ。ツリーを置くコーナーの2つの大きな窓が何だか寒々として見えるので、黒く塗った竹串をカーテンロッドにして、マスクになったハンカチから切り取ったレースで作ったカーテンをかけたら、あら、けっこう家庭的な雰囲気じゃないの。窓の外からのぞいてみたら、ちょっとお邪魔したくなるような感じ。




  

じゃあ、次はいよいよアクセサリーを作る番・・・。


嵐の日はミニチュア工房に巣ごもり

2020年11月15日 | ミニチュア工房にて
11月14日(土曜日)。☁☂☁☂。なぁ~んか荒れ模様の週末。次の嵐が接近中だそうで、まだ注意報は出ていないけど、日曜日はちょっとした大風が吹くらしい。電力会社が常日頃から大停電に備えておくべきだと言っているという広報記事が出たら、何を勘違いしたのか買いだめに走った人たちがいたらしく、激安スーパーなどではトイレットペーパーの棚が空っぽになったという話で、電力会社は慌てて「トイレットペーパーやハンドサニタイザーは停電の対策にはなりません」と訂正?の広報。はて、冬の停電の備えは電池、懐中電灯、防寒衣類、飲料水、そのまま食べられる食品あたりじゃないのかな。でも、都心部ならよっぽどの大嵐かどか雪でもなければ停電が何日も続くことはまずないと思うけど、それにしても、長引く自粛生活で気持だけじゃなくて理性にも知性にも余裕がなくなっているのかな。

土曜日の掃除が終わったら、またミニチュア工房にこもって階段や壁の仕上げ。上り階段を取り付ける壁にはその線に沿って別の壁紙を貼ってみたら見栄えがよくなったし、一枚板に目打ちで筋を入れて板張り風にした腰壁の上にチェアレールを載せたら、けっこう風格が出た感じ。階段は、オリジナルでは踊り場の下の部分の外側(コロネード側)にだけ凝った唐草模様の手すりがついていて、部屋の中の側は開けっぴろげ。手すりがないと建築法違反だろうがっと(頭の中の)設計士に文句を言いながら、部屋の側にだけ手すりを付ければいいように、壁紙を上下でマッチさせた新しい壁を作ってみた。そのために後ろの壁までの幅だったオリジナルのコロネードを2本の柱をつなぐ梁を真ん中で切って、左右の幅を等分ずつ縮めて糊付け。今日はまずペンキ屋になって、狭くなったコロネードと自作の暖炉を白く塗る作業。

階段の上半分は天井までの手すりを長さを縮めながら作るのはひと仕事なので、上半分のさらに上半分に壁をつけてみたら、奥行き感が出て、落ち着いた雰囲気になった感じ。寝ていたはずのクララが2階から何段か降りて来て、壁が切れるところで手すりから身を乗り出して広間のクリスマスツリー(あるいはプレゼントの山)を見ている・・・なぁ~んてシーンを想像してみるのも楽しい。ミニチュアを組み立てていると、いろんなストーリーが頭に浮かんで来て、それを脳内スタジオで演出家よろしくリハーサルしながら、自分流で作ることになる具体的なパーツをこれまた脳内で視覚化して、それを「見ながら」作って行くというプロセスも趣味としてのミニチュア作りの醍醐味だろうな。写生が苦手なのと同じで、デザイン画も脳内のスケッチブックには描けても、実際に目の前に紙に広げて描くのはなぜか苦手なので、「脳内」のイメージを見ながら組み立てるのが、ワタシには一番手っ取り早い。(小学校の写生遠足はみんなのように見える通りにスケッチできなかったから大嫌いだったな。)


階段のあたりが開放的過ぎて・・・

竜巻が通った後みたい・・・

細かいところに手を入れて、何とか落ち着きが・・・


祝日なのをすっかり忘れていた

2020年11月12日 | ミニチュア工房にて
11月11日(水曜日)。☁☁☁。やけに静かだなあと思ったら、今日はリメンブランスデイ(戦没者追悼記念日)で休みの日だった。元は第1次世界大戦の休戦協定が11月11日午前11時に発効したのを記念するものだったけど、今は第一次大戦から今までの戦争での戦死者を追悼する日。赤いケシの花はカナダの詩人で第1次大戦に軍医として従軍したジョン・マクレーが戦死者を仮埋葬した野原の十字架の間に咲き乱れるヒナゲシを見て書いた詩『In Flanders Fields』(「フランダースの野に」)が由来で、リメンブランスデイの象徴になっている。午前11時、それまでロックを流していたラジオから「Lest we forget」(忘れません)の言葉に続いて、物悲しく厳かな葬送ラッパが響いて、ワタシも(似ていると言われながら)相見まえることがなかった叔父の霊に黙祷。

今日は朝からミニチュア工房で創作パーツの制作。手始めは暖炉で、階段と家具の位置から幅を2インチと決めて、「木材(S)」の箱を開けて使えそうな材料を物色。宝物の箱にはとにかく雑多な木の切れっ端が入っていて、あれはこれはと頭の中の設計図に照らして見ながら探すこと自体が楽しい。これはと思うものが揃ったら、それぞれの部分の寸法に切って、糊付け。頭の中にかなりはっきりしたイメージができていれば、組み立てそのものはいたって簡単。こんなときに大活躍してくれるのは、もう30年以上も前にドールハウスを作るために買ってから後生大事にして来たミニチュア工作用のマイターボックスと鋸。薄い板や細いスティックなら定規を当ててナイフで切ることができるけど、1センチ以上の角材や5ミリ以上の厚い板を正確に切るには鋸が一番。







両側の付け柱の飾りにした「楊枝」はマントルから浮いて見える部分をやすりで削る必要があるけど、全体としてはなかなか良くできたと自画自賛。大きな窓の隣に置いてみると、けっこう風格があるような感じ。見に来たカレシが「マントルには何を置くの?」と聞くので、う~ん、花とか花瓶とか。クラシックなマントル用の時計もいいかも。思い付いたら吉日で時計のデザインをググっていてぱっと閃いたのがgrandfather clockを作ること。だって「くるみ割り人形スィート」がテーマなんだから、マントル時計よりも大広間でコッチコッチと時を刻むあの背の高い大時計の方がずっといい。時計が真夜中を知らせると、くるみ割り人形が王子様になって出てきて、ねずみ王国軍を打ち負かしてくれるんだから。やれやれ、また想像がぶっ飛んで、一から作るものが増えちゃった。でも、何となく「コロナ退散祈願」みたいな感じがしないでもないかなあ・・・。

暖炉が出来上がって、次のパーツに取りかかる準備をしていたら、カレシが「おい、今日のウォーキングはちょっと目先を変えてみないか。車も運動が必要だしさ」。どこがいいかなあと2人で考えて、隣のバーナビ-市にある川沿いのFraser Foreshore Parkに決まり。フレーザー川の北支流のいわゆる前汀にあたるところで、ウォーターフロント開発には向かないので遊歩道やピクニックエリアを作って公園にしてある。行って見たらちょうど満潮時だったのか、水位は土手の上すれすれ。水鳥の声が聞こえてくる中、家族連れや年配の夫婦連れがちらほらと林の間の遊歩道をそぞろ歩き。空気は冷たかったけど、久しぶりに「お出かけ」した気分で2人とも存分に楽しんで、またどこかへ「遠出ウォーキング」に行こうね。


ミニチュアキットを自分流に大改装しよう

2020年11月10日 | ミニチュア工房にて
11月9日(月曜日)。☁☂/❄。寒い。初雪、降るかなあと何度も外を見ていたら、来たっ。午前11時過ぎ、ルーフデッキが濡れ出して、何となく白っぽい「固形物」がちらちら。でも、雪交じりの雨なんだか、雨交じりの雪なんだか、中途半端だなあ。

さて、何だか知らないけど気分的に落ち着かなかった週末が過ぎたので、今日から腰を落ち着けて、プロジェクト第16作に取り組むことにしよう。ミニチュア作りを始めてから1年半ちょっとかな。それで16作目だから、旅行に出かけていた間を除けばだいたい月に1個のペースを守って来たということか。でも、第16作は始めてから最大のチャレンジになりそうだし、キッチンとバスルームの改装工事も始まりそうなので、11月/12月の長期プロジェクトということにして、知恵を絞りつつ、想像力をかき立てつつ、クリスマスまでの完成を目指して、ぼちぼちと。

まあ、4作目(すし屋)で初めて広州の玩具メーカーのキットを組み立ててみて、何かと子供っぽい雰囲気とパーツがフィットしない粗雑さに呆れたのがそもそもの「自分流」の始まりで、次の5作目(グランヴィルアイランド劇場のバー)は劇場の2階ロビーの改装記念のプレゼントとして、野暮ったいスポーツバーのキットを劇場のおしゃれなワインバーに作り変えて、自分流の楽しさにすっかりはまった感じ。第16作目は特に気に入っているRolife(元Robotime)という蘇州のパズルメーカーの新しいDGFシリーズのキットなんだけど、いかにも女の子が憧れそうな「おしゃれな」寝室で、これまで8個組み立てたDGシリーズ、DGMシリーズに比べると、アジア的な「かわいぃ~」を前面に押し出している感じがする。

この何とも大時代がかったキットを、自分流でバレエの『くるみ割り人形』を思わせるクリスマス風景に大改装しようというわけで、まずは階段と階段横の大仰な柱を反対側に移動して、窓のあるサイトの壁と入れ替えて、床はフローリングの模様を変え、壁は壁紙を変えて、腰板も模様を変えることにして、さて、この先はどうしよう。自分流を楽しむには説明書の順に逆らって最初にフレームを作ってから中に置くパーツを作って行くのが一番だと発見したので、今回もまずは壁を窓をはめ込み、ベースになる床に取り付けてできた「魔法の空間」を眺めながら、空想の趣くままにその空間を埋めるパーツを作るという手順。階段のデザインを変えるとか、クリスマスツリーと暖炉を自分でデザインして作るとか、豆粒みたいなくるみ割り人形を作るとか、すごく野心的な気がしないでもないけど、何にしてもやってみないことにはできるかどうかわからない。それに、難しそうなことにチャレンジしてみるってのは、いくつになってもワクワクするしね。




おしゃれな電気スタンドと観葉植物ができた

2020年10月22日 | ミニチュア工房にて
今日は低くなった日差しがたっぷり入って来るミニチュア工房でほぼ1日。フェルトで創作してあった赤いスリッパの上に黄色いポッチの飾りをつけてから鉢ものにかかるつもりが、なぜかソファの横の丸テーブルに置くスタンドの方に寄り道。説明書を絵を見ると、紙の台にハトメとビーズを重ねた本体に、ワイヤを丸めたアームをつけて、そこに豆電球を括り付けて、印刷したシェードを被せるという何とも雑なデザインで、ああ、こりゃダメだ。宝の箱を引っかき回して、シェードには品のいい白い布切れ、本体には真ん中に穴の開いている平たいビーズ2種類3個とハトメ2個。紙のシェードをテンプレートにして布を切って作ったシェードの縁にピコットレースを貼ったら、けっこうエレガント。ビーズ3個を重ねて本体を作り、途中何度も電池ボックスを使って電球が点くことを確認しながら、ハトメ2個に電球のワイヤを通して固定して、ワイヤを本体に通して底から出し、黒いワイヤを曲げて作ったアームの足をハトメに差し込んで、シェードを取り付けたらでき上がり。接着剤が乾くのを待って、丸テーブルに固定して、ワイヤはテーブルの後ろの壁の下の穴から外へ。



ランチの後は酒屋へひとっ走りして、帰って来てトンボ返りでウォーキングに行って、今日の「活動」が終わったらまた工房入り。今度こそは鉢ものを作ろうというわけだけど、キットに付いて来たのはプラスチックの花と緑の枝で、いかにもおもちゃという感じ。そこで「温室」のキットの箱を開けて観葉植物の葉を印刷してある紙を出してコピー。小さな部屋だからと選んだのは横に広がらないサンスベリア。玄関脇の家具の上に置くのにちょうどいいサイズ。


花もあった方がいいなあと、紙で葉っぱと黄色い花を作って、花瓶に生けた形にしてサンスベリアの隣に。暖炉の上がちょっとさびしいので、垂れ下がる観葉植物を置いてみようかと、緑色の紙をたたんで小さい葉っぱをたくさん作って、緑色のワイヤにぺたぺた。端に置いたら、うん、いい感じ。どのキットにも観葉植物や花があって、観葉植物はほぼ同じだし、花もだいたい似たり寄ったりだし、これまでの説明書は全部取ってあるから、15作目ともなるともう慣れたもの。ついでにと、玄関の外に置くプランターも作ったけど、後はあした、あした・・・。



自分流のイメージをどんどんふくらませたら・・・

2020年10月19日 | ミニチュア工房にて
10月18日(日曜日)。☂☁☁。もう10月になったのかと思ったのがついきのうのように感じられるけど、いつの間にかあと2週間。ということは、時計の針を1時間戻す11月1日まであと2週間。このままで夏時間が1年を通しての「標準時」になるはずだったのに、今年は見送りということになってしまった。同じ太平洋時間帯のアメリカ側のワシントン州とオレゴン州はBC州と足並みを揃えて夏冬の時間変更の廃止を決めていたけど、カリフォルニア州がもたもたしているうちにコロナが広がるやら未曾有の規模の森林火災が起きるやらでそれどころじゃなくなって、おまけにアメリカの連邦議会も大統領選挙の年で優先度の低い議案など審議しているどころじゃなくなって、立ち往生のまま切り替えの日が来てしまったわけで、来年の3月にまた1時間進めたら、今度こそはそのまま廃止になると期待するしかないね。

ま、今年は時間の流れの感覚がまったくもって狂ってしまって、1時間戻ろうが進もうがどうでもいいような気がする感じがするから、寒々とした今日という日はミニチュア工房にこもって、小さな小さな魔法の世界で遊んでしまおう。調度品がほぼ揃って部屋のイメージが出来上がってからは、ぼちぼちと小物の類の製作。まずは暖炉の煙突に当たる白いレンガの壁に絵を飾ることから。キットでは印刷してある絵の上に額縁を貼るだけになっているけど、その絵が何ともダサいので、ペーパー類の箱からサイズの合う絵を選んで印刷の絵の上にペタン。額縁を乗せたら部屋の色調とも合う落ち着いた感じになったかな。


次は暖炉に薪。説明書を見たら、あら、暖炉が薪の置き場になっている感じ。暖炉は薪を燃やすところだから、後ろの壁は煤で黒くなっているはずだし、薪は暖炉の床に直接置かずに、andironという薪台に載せて燃やすの。ほんとにわかってないなあとぼやきながら、黒い針金で薪台を頭の中でデザインして自作。薪はちりめん風の「茶色の」紙を巻いて作ることになっているけど、キットに入っていた紙はどう見ても緑色。んっとにもうと、茶色と黄土色の絵の具をちょこっと混ぜて、さっと塗って薪らしい色に変更。半分に割った薪を薪台に載せて、残りは家の外に積んでみた。で、暖炉に薪を入れると薪を動かしたり灰を救い出したりする道具が必要になるから、これも頭の中でデザインして、火かき棒、トング、シャベルの3点セット。黒いビーズの穴に楊枝を挿して熱収縮チューブを被せ、針金で道具を提げるアームを3本差し込んで、ヒートガンでチューブを縮めて固定。なかなかいいアイデアだったと自画自賛しながら暖炉の脇に糊付け。



次はフルーツを盛ったボウルと布を被せたジャーと箱入りのクッキー。キットに入っていたパンダの顔のクッキーは少々子供っぽ過ぎるので、粘土で作って赤い粒々を散らしたクッキー。テーブルにクッキーの小皿とコーヒーの入ったマグとコーヒーポットを自作して、お茶の時間ですよぉ。通販のクラフトショップで買ったワインの瓶を置いてみたら、あら、グラスもいるよねぇ。と、「ドナの憩いの家」のイメージはオリジナルを無視してどんどん自分流になるばかり。何と言ってもそれが一番楽しいところ。さて、あしたは・・・?



フルタイムで遊びモードに戻ったので

2020年10月13日 | ミニチュア工房にて
10月12日(月曜日)。☀☁☀。感謝祭。今年は私たちも家族も友だちも誰ひとり今のところコロナに罹らず、私たちはリタイア生活に困ることもなく、たいていの好きなことができて、おいしいものを食べて暮らせている毎日に感謝しよう。地平線の真っ黒な雲の上で燦々と輝く朝日がうれしいね。朝一番のメールは翻訳プロジェクトが来年まで中断というお知らせ。終わっている分については払ってもらえるそうなので、それじゃあ「後日通知」があるまで、心おきなくフルタイムで「遊びモード」に戻ることにしよっと。

ということで、さっそくミニチュア工房入り。ほぼ1週間前に仕事と並行でスタートした「ドナの憩いの家」は、最初に壁と床、暖炉を組み立てた後は、仕事がない日や仕事のある日の午前中1、2時間の作業。まずは位置を変えにくい大きな家具を作って所定の場所に置いて全体をイメージするわけだけど、パーツを糊付けするだけの家具でも金具を変えたり、厚紙のパーツを木の板に作り変えたり。Rolife製なら板をレーザーでカットするパーツが広州のメーカーのは厚紙を切り抜いて折るようになっていたりするから、見た目も安っぽいのでつい自分流になる。輸出用の安い玩具を作る企業だからさもありなんというところだけど、使い残しの紙切れ、木切れ、布切れ、ビーズやハトメ、簡単に手に入らないパーツの類を「宝の箱」に集めておくのはこのため。これで何ができるかなあと想像を膨らませるのも楽しいから一石二鳥かな。



白い暖炉は一見おしゃれだけど、マントルピースの下に少女趣味的な飾りをぶら下げるようになっていて、それが何とも幼稚なので、紙類が詰まっている宝の箱から見つけた装飾タイルのような紙を貼ってみたら、ほら、ヨーロッパのおうちの雰囲気になったじゃないの。白いレンガの煙突に初めから印刷してあって上に額縁を貼るだけの絵は後で変えよっと。サイドボード(引き手だけ変更)、テーブル、スツールは簡単だったけど、サイドテーブルは正面が紙切れに引き出しを印刷したものだったので、板を寸法に合わせて切って、錐の先で引き出しのラインを付けて、白い絵の具をさっと塗って、細いスティックを切って引き手にしたら、ほら、ちゃんとまともに見えるじゃないの。一番の頭痛の種だったのはソファ。元のキットのは真っ白で見たところおしゃれなんだけど、思い描いたイメージにそぐわない。そこでおとなしいベージュの生地に変えてみたんだけど、肘掛の気取った曲線が生地を被せるのに邪魔だし、接着剤が浸み出すしで、きのうとうとう一応できあがっていたのをばらして一からやり直し。ソファの背もたれと座面には扱いにくい合繊の綿の代わりに2枚重ねの厚いフェルトを入れて、肘掛はシンプルに、生地は糊付けしやすいベージュのフェルト。足を付けるかどうかは後で考えることにして、所要時間は1時間足らず。思いつきで背もたれにレースをかけて、クッションを2個おいたら、ドナにぴったりの気楽にくつろげそうな雰囲気になった。



さて、次は窓のカーテン、その後は想像まかせの自分流を楽しめる小物や飾りの類、そして仕上げは照明(電気スタンドとシーリングファンライト)の順か・・・。