goo blog サービス終了のお知らせ 

京男雑記帳

洛中で生まれ育った京男が地元視点で見た日常風景や話を雑記的に掲載

首振地蔵?

2020年04月04日 04時40分41秒 | 社寺


今回、清水寺境内を歩いていて、このお地蔵さんが一番綺麗に感じられた。
清水寺境内にお地蔵さんが多いのにお気づきですか?
これらのお地蔵さんたちは、明治3年1月3日(1870年2月3日)に出された詔書「大教宣布」などの政策を拡大解釈し暴走した民衆をきっかけに引き起こされた、仏教施設の破壊、いわゆる廃仏毀釈の時、京都市内にあったお地蔵さんが壊された。
その時、大西良慶和尚が集められるだけのお地蔵さんを清水寺で保護?したものらしい。そうでないお地蔵さんは、市電の敷石になったりしたらしい。


↑清水寺善光寺堂

廃仏毀釈って明治だけでなく、安土桃山時代では、小西行長などキリシタン大名が支配した地域で、神社・仏閣などが焼き払われたりした。
また、江戸時代後期にも起こったらしい。
時代の変化がそんな形で現れたのでしょうね。



さて、清水寺善光寺堂が、清水寺仁王門の左前にあります。
ここの本尊は、如意輪観音。そういえば昨年の春、4月17日大阪府河内長野市にある観心寺に行きましたね。今年も17日と18日だ。



清水寺善光寺堂の向かって右にあるのが首振地蔵。
こんな話があります。
江戸時代の中ごろ、祇園の街に花を添える芸妓たち。
芸妓さんには、一緒にお座敷に上がる「太鼓持ち」という男の人がいます。
芸妓さんを盛り上げてコミカルな芝居などをしてくれる人の事。
その太鼓持ちの一人に鳥羽八という人がいました。
この太鼓持ち、芸妓さんにお客となるだんな方をとっても親身になって世話してくれていました。
とてもお人よしで、誰かが「お金がない」と言えば、お金を貸してあげる人。
結果、鳥羽八さん自身が借金で首が回らなり、悲しいことに自殺なさったのです。
鳥羽八さんをしのんで供養のために善光寺堂に奉納。
それで、首が360度回るのです。
首を回しながら願掛けをすると願いが叶うというのです。
江戸時代から人がたくさんきたらしい。
最後は、首がすり減ってしまった。
そのオリジナルは、奥に安置してある。
現在のものは二代目なんだそうです。


↑清水寺門前のお土産屋さんがある参道





実は、このお地蔵さん、お地蔵さんでないのです。頭の上に丁髷がある。
「首の回る太鼓持ちの像」となっているのだそうです。
前掛けを脱がすとわかるらしい。
ということは、借金でも首が回るということか。(笑)
面白い話ですね。


↑三年坂

写真は、清水寺門前の土産物屋さんの通り。
すごいでしょ。昼前なのにこの人通り。
風通しがよく、新型コロナの心配はなさそうです。
市民や旅行客のみなさん、安心してお参りしてください。


↑2020年4月4日午前8時。ベランダ桜。かなり若葉が出て来ている。でもまだこれだけ咲いています。



和菓子
クリエーター情報なし
河出書房新社

↑京男の和菓子本が新装版になりました。初版を出版した2013年1月26日時の記事新装版が出版した2018年1月19日の記事をご覧ください。
(色のかわっている部分をクリックすると表示されます)000(色のかわっている部分をクリックすると表示されます)

Twitter→@kyo_otoko
コメント (4)    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« 人が少ない清水寺 | トップ | 普茶料理・・・1 »

4 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
廃物利用 (常盤万作)
2020-04-04 07:35:28
京男様おはようございます。

大和路の石垣もすざましかった。地蔵を始め古墳の石棺まで利用して、城の石垣が作られていました。
古寺の礎石は大商人の庭石になっていました。
パソコンは、何になるのかしら??
返信する
>常盤万作さん、おはうございます (京男)
2020-04-04 07:46:50
パソコン・・・希少金属を取り出すぐらいかな?
パンツの代わりに履く?
返信する
おはようございます (すー)
2020-04-04 08:09:55
確かに清水さんにはお地蔵さんたくさんありますよね。
しかし、見事な人通りですね。これなら安心ですが、お店の方は大変でしょうね。
返信する
>すーさん、おはようございます (京男)
2020-04-04 08:47:51
人が多かった状態でも売上は大した数字でなかったかも。兆候は数年前から出ていた。それに目をつむっていたというものある。
そろそろ安っぽいお土産を換えたらいいかも。

返信する

コメントを投稿

社寺」カテゴリの最新記事