京男雑記帳

洛中で生まれ育った京男が地元視点で見た日常風景や話を雑記的に掲載

山川草木悉皆成仏

2007年05月31日 04時52分20秒 | その他


山川草木悉皆成仏(さんせんそうもくしっかいじょうぶつ)。
大乗仏教の真理。仏性は人間だけにあるのではなく、
すべての生きとし生けるものばかりか、山や川すら仏になれるとする考え方」。



↑若冲「老松白鳳図」の一部。羽のところにある赤がハートに見えるのが不思議。

これはすべてのものが自然の一員であって魂を持っている。
個々には永久的ではないけれども滅したのち次のものに生まれ変わる生命循環という流れの中で永久的であり、お互いに助け合い共生し自然のバランスを保っているという考え方。



先日の若冲展を観に行き、まさしく「山川草木悉皆成仏(さんせんそうもくしっかいじょうぶつ)」を体感してきた。
動植物がすごい密度で描きこまれ、命というものを表現していた。
その個々の命が大きな命に繋がっていく。
だから自分や周りの命も大切にしていかなければならない。
いま、人類に欠けているものは、こういう考え方かも。
具体的な環境対策も必要だけど、もっと精神的な考え方が必要。
三十三幅の絵を通じて若冲さんは言っているように思う。
釈迦三尊の三幅と残りの三十幅の絵が120年ぶりに「いま」いっしょになり展示されたことは、
現在の日本にとり、とても大切なことのように思いました。
願わくば、恒久的に展示して、子供たちにも見せてあげたい。
そして「命の尊さ」を感じてほしいな。
絵としても結構面白いしね。



↑若冲「老松白鶏図」。若冲さんは鶏がお好きだったのかな。この絵とは違うけど「群鶏図」というやつは鶏インフルエンザで処理された鶏さんたちが怒っているように見えました。

なんで若冲さんが相国寺に寄進しやはった絵が120年ぶりに合体したのかというと、120年前、廃仏毀釈の影響で相国寺が没落の危機に陥り、宮内省(当時は省でした)に献上、下賜金として一万円だったそうです。
それで相国寺が救われた。すごい話ですね。
どのぐらいの価値だったのかな・・・。



それにしてもすごい人気でしたよ。
6月3日までです。
「若冲展」
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わ~!九条ねぎ畑や~!

2007年05月30日 05時30分23秒 | 


これがおうどんやと思わはらへんでしょ。
中学ぐらいまでの京男ならこれを見ると倒れています。
ねぎが食べられへんかった。タマネギも。
このようなものを食べるようになったんだ!



ここは、「祗をん萬屋(よろずや)」。
小さなおうどん屋さんです。



お店の中は席数は14席ぐらいやからかなり小さい。
表の戸を開けて混んでたらアウトやね。
この日は、女房とふたりだったけど、うまく座れました。
舞妓さんや芸妓さんが来るようですね。
まさか、ねぎうどんを食べてお座敷はでやはらへんと思いますが。
さて、ねぎうどんを注文。
同じものを注文するのもいややし、もうひとつは木の葉丼にしました。
私は木の葉丼が好きかも。



わかってはいるんですが、びっくりしますよ。
上におろししょうががのっています。
京都はおろししょうがが好きかもね。



このねぎはもちろん九条ねぎ。
ざく切りにして、水やお湯でさらしていないそうなんです。
冬やったらいいのかな。これは。
「えびなうどん」というのがあり、このねぎうどんにお揚げさんの刻みが入っているそうです。
私はそっちがいいかな。



さて木の葉丼がきました。
すごいトロトロ。いいですね。



美味しいな~。
女房は、「梅干しおぼろうどん」が気になっていたようです。
祗をん萬屋地図
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「床紅葉」もいいけど「床緑」もいいですよ

2007年05月29日 04時21分17秒 | 社寺


今日の記事は、先日の貴船神社の続きです。
貴船からこの岩倉まで、車で近い。
ここは京都の北、岩倉にある実相院。
実相院は昔から、岩倉門跡とか、岩倉御殿と呼ばれています。
門跡寺院とはその寺院の住職を天皇家の血を引く方々が努められているからなんです。
代々皇室から大きな支援を受けて栄えていました。



この日は天気がよくて、緑が輝いていました。
紅葉の時と違ってお座敷を貸し切り状態。



のんびりお庭を眺めておりました。



さて、これは、「床緑」。
残念ながら写真を撮れなかったので、写真を購入しました。
「床紅葉」もすごくきれいだけど、緑の紅葉もきれい。
磨かれた板の間に映るカエデの緑がとてもすばらしい。



この実相院は、建物をこういう風に支え棒がついています。
地震の時は大丈夫なんやろか。
この実相院は、檀家もなく、お墓もない。重要文化財の指定も受けていないようです。
だから維持が大変そうですね。
石庭から見る緑もきれい。



ここでもしばらくくつろいでいました。
比叡山を借景した石庭はいい気持ちでした。
岩倉実相院門跡地図
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懐かしの刻みきつね

2007年05月28日 06時12分39秒 | 


ここは、祇園にある「権兵衛」。
味にうるさい人々が行くお店。
このお店の北山のお店には、結構昔行ったな。
女房がおうどんが好きで結婚前はよくいきました。



当時から、お値段が庶民的でなかったので頻度は少なかったのですが。
今回、祇園の方のお店に久しぶりに行った。
注文はいたってシンプルなものを注文。



きつねうどんの刻みバージョン。
甘く煮たきつねうどんもあります。
私は両方好きなんですが、この日は、甘く煮てないお揚げさんの方にしました。
トッピングにおろし生姜がのっています。
京都はこのおろし生姜をよく使うように思います。
美味しいですよね。おろし生姜。



当然ネギは九条ネギ。
シャキッとした感じが美味しい。
出汁もさすがです。



丼は、親子丼。
値段をみてください。セレブ価格でしょ。
とろりとした卵と歯ごたえのあるカシワが絶妙です。



美味しかったですよ。
でもそう頻繁にはいけません。
焼鳥丼ってどんなんだろう?
ぎをん権兵衛地図
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菖蒲枕で寝るとどんな夢を見るんだろ?

2007年05月27日 05時24分08秒 | 風景・和菓子


この上生菓子は長久堂「菖蒲枕」
昔は、端午の節句の時にこうやって枕に菖蒲をいれて寝たんだろうか。
確かに菖蒲湯は厄除けになりそうな香りだし。
いい夢を見れるかも。



「菖蒲」は、ショウブなんだけど。
写真のような花は「花菖蒲」
花菖蒲と菖蒲は違う種類の植物なんです。
菖蒲はサトイモ科で花菖蒲はアヤメ科。
ややこしいですね。
だから端午の節句の時に花菖蒲の葉をお風呂に入れたりする人がいる。



またアヤメと花菖蒲、杜若(カキツバタ)も違う。
見に行っても本当にややこしい。
アヤメは、また記事にしますが、水と関係ないところでも生えます。
杜若と花菖蒲は、水湿地にはえます。
黄菖蒲(きしょうぶ)もアヤメの仲間です。



この上生菓子を見た時、名前がとても雅な感じがしました。
軒菖蒲を飾り、菖蒲湯に浸かり、菖蒲酒を飲み、菖蒲枕で寝る。
やってみたいですね。
長久堂「菖蒲枕」こなし、中身は赤こし餡。
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水占・・・貴船神社

2007年05月26日 06時31分11秒 | 社寺・和菓子


緑がすばらしい季節。
遠方より友が来たので、ランチ&ミニドライブをしました。
貴船は、京都の奥座敷。
鞍馬の側にあります。
これからは、川床(かわどこ)が出て、お料理がいただけます。
京都市内から比べると数段気温が下がります。
車でほんの20分ぐらいなのに野趣を楽しめます。



ここは、貴船神社。
タカオカミ神が祀られています。
タカオカミ神は水の神とされていますが、雨をともなう龍神としての信仰があり、
雨乞いの神さんとして崇められてきました。
貴船神社の「きふね」は、昔は「気生根」とかかれ、水は気の生ずる根源であり、
生命の原動力である気が蘇ると元気が出て運が開け、願い事を成就できるという信仰なんです。



緑の天井がすごいな~。



これが本殿。
いつもは夏越の祓えの時、茅の輪くぐりの時に行くことが多いですね。
この時は、次女(久しぶりなんです。学校が休みだった)も同行。
彼女は、いま試験三昧なので、水占をしました。



この貴船神社の水占は結構色んなメディアで紹介されているので有名みたい。
本殿の前に「水占斎庭」という水飲み場があり、そこでします。



それにしても深い緑がきれい。



これを選びました。
この用紙を水にいれます。
↓さてどうなるでしょう?
動画はこちらへ



文字が浮かんできました。
「大吉」だ~♪おめでとう!でも油断をしないようにね。

※今日のお菓子



鍵善良房「山若菜」



葛、錦玉(きんぎょく)、白こし餡。
錦玉は寒天を溶かしてつくるお菓子。
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アヤメがやっと区別つくようになったかな

2007年05月25日 06時07分29秒 | 風景・和菓子


アヤメって漢字で書くと「菖蒲」、ショウブも「菖蒲」。
文目(あやめ)と書く場合もあるみたいですが。
花の形は花菖蒲(はなしょうぶ)にも似ているし・・・。



昔は、「アヤメ」はサトイモ科のショウブを指した語。
今のアヤメは「ハナアヤメ」と呼ばれていたようです。
アヤメとカキツバタ、ハナショウブの区別はややこしい。
「いずれあやめかかきつばた、はたまたあんさんはなしょうぶ」(後部は京男作)



アヤメは、こういうところに生えていることが多いです。
ちょっと暗めの湿っぽい雰囲気のところ。



はっきり水から咲いていたら、それはカキツバタです。
ショウブは蒲の穂のような花なので違うとわかります。
ハナショウブは、咲く時期が6月と少し遅いのでわかります。
また咲いたら写真を撮ってきます。



鍵善良房「あやめ」



外郎、白こし餡。
一見するとこなしかなと思ったら、外郎でつくってありました。
切ると結構、凝ったつくりにびっくりしますね。
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ピリッとカレーうどん

2007年05月24日 05時29分16秒 | 


ここは、「味味香(みみこう)」
カレーうどんの専門店なんです。
かなり有名なお店なので知っている人も多いかな?
ここは、最近ランチをやりはじめて行けるようになりました。
以前は夜専門だった。
夜にうどんはあまり食べる習慣がないからいかなった。
最近お店をきれいになったみたい。



メニューを見るとどうやら普通のうどん屋さんではない。
カレーうどんの専門的なんですよ。
私はランチを注文。
たけのことすき焼き風の鶏肉のカレーうどんにライス、大根と人参の胡麻サラダ、お漬物がつきます。



これがランチのうどん。



大きなたけのこが入っています。



うどんもしこしこしていい感じ。



双子君たちといっしょだった。
ひとりは、「きつね(きざみ)カレーうどん」



もうひとりは、「京風カレーラーメン」。
なにが京風なのかはよくわかりません。



カレーはうどんよりもラーメンの方がよく合うかも。
私にとってはあまり辛くないのでいつものように七味をトッピングしていただきました。
黒七味ならもっといいかも。
味味香地図
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牡丹と花水木のお花を見逃したな・・・

2007年05月23日 05時27分10秒 | 和菓子


花水木と牡丹のシーズンが終わってしまいました。
先日、母の日のお花を手配しにお花屋さんに行った時、牡丹が売っていました。
牡丹は5月初旬まで見頃だった。
独特の薄い花びらがとてもきれい。来年は見に行こう!
そうだ京都へ行こう!(笑)
花水木(はなみずき)もそうやね。
このあたりにもありますが、花は見かけなかった。
花水木というと秋の赤い実と紅葉のイメージがある。
両方とも外国の花なんやそうです。
牡丹は中国、花水木は北アメリカ原産の木。
へ~!花水木は英名が「ドックウッド」。
花水木の木の皮を煎じて犬のノミ退治に使ったからなんですって。



本家玉寿軒「花水木」



外郎で紅あん。
皮ごしに色が見えているのがかわいい。



千本玉寿軒「牡丹」
こなしで、中は白こし餡。
これから咲こうとしている姿ね。こういう形は好きです。
出先で撮影したのでカットしていません。
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勝運ゲット!

2007年05月22日 04時09分23秒 | 社寺


ツツジや紫陽花や紅葉が有名な三室戸寺ですが、実は勝運の御利益がある。
意外でしょ。花を見られるだけじゃないんですよ。



本堂にもチャンとお詣りしましょう。



これはその勝運の牛さんの説明。
次女の分・・・そうなんです。実は試験を受けるんです。
彼女のためにタマタマを触ります。



牛さん、くわえて放しません。モウ~。
何で牛さんかというとね。
昔、富右衛門という、貧しい農家の夫婦がいたんだそうです。やっとの思いで牛を手に入れたんですが、安かっただけあって弱々しい。でもすき焼きにして食べたりせんとかわいがっていた。
といってもビールでマッサージとかしたはりません。
ある日、その牛さん、丸い粘液のようなものを吐き出した。それからというもの、この牛が日に日に大きくなる。ある日、闘牛の申し込み受付があった。
牛さんが夢まくらに立ち、「ぼく、闘牛にでまっさかい、申し込んでおくれやす」と言ったそうです。
夫婦が申し込んだら、なんと、牛さんが優勝しやはった。
その賞金で宇治一のお金持ちにならはった。で木像をお寺に奉納して自らも仏門に入らはった。
その時の木像がこの牛の石像の中に入っていて、お腹のところに窓がってのぞけます。
この話に因んで、牛さんの玉をなでなですると勝運や金運がつくともっぱらの評判なんです。



でお約束のお呪(まじな)い。
(これでちょっと勝運下がったかな・・・)



ついで線香ね。これは「心願成就」ね。



こうやって本堂前に供えます。



「儂も手を貸そうやないか」とおっしゃっていただきました。
ありがとう!
ちなみに、次女の試験の時、この牛さんの写真を携帯の待ち受け画面にして行きました。
5枚目と間違ってないやろな。
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蛙鳴く

2007年05月21日 04時56分55秒 | 風景


なかなか挑発的な目でこちらを睨んでいますね。



三室戸寺では、いま、蓮の新芽(?)が出てきています。



蓮の盛りの時の本堂と景色が違います。



なんかガラーンとしている。
この蓮の水槽で殿様蛙を発見。
彼女を募集しているのか、盛んに鳴いています。
きっと彼にとってはこの水槽が自分の世界なんだろうな。



偉そうな顔をして鳴いています。
「井の中の蛙、大海を知らず」やね。
われわれ、地球で偉そうな顔をしているけど、同じかも知れませんね。
↓殿様蛙の鳴き声
動画はこちらへ
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山藤がまだきれいに咲いていた

2007年05月20日 06時46分32秒 | 和菓子


京都でも山の方(我が家もですが、もっと標高が高く奥)に行くと山藤がきれいに咲いています。
別に手入れもされてなく、誰に見てもらうということもない。
ただただ咲いている。
緑のきれいなこの季節に紫の花がとても映える。
ハッとする瞬間がありますね。



山藤は寄生植物なので巻き付かれた木は迷惑かも。
高い大きな木に這い登っている藤は壮観。
藤棚で栽培されている藤もきれいですが、自然のままの山藤もきれいですね。



※今日のお菓子
千本玉寿軒「藤波」



上用、黒こし餡。
簡単な彩色となかなかしっかりした焼き印がアクセントになっている。
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五月雨

2007年05月19日 04時59分31秒 | 和菓子


昨夜、京都では夜に雨が降っていた。
雷まで鳴りました。
「五月雨(さみだれ)」というにはまだ早いかな。
本来は、「梅雨」の意味。
「さ」は、「五月・皐月(さつき)」や「早苗(さなえ)」と同様に、耕作をする意味の「さ」。
「みだれ」は、「水垂れ(みだれ)」。
そろそろ、田植えのシーズンですね。
この時期は、新緑から深緑になって緑がとてもきれい。
ベランダから見える山椒もそろそろ実をつけてきました。
また実山椒のシーズン。



鍵善良房「五月雨」



浮島と羊羹でつくられています。
浮島(うきしま)は、卵と白餡を使った蒸しカステラ。
和のスポンジケーキなんです。



亀屋良長「雨上り」



外郎(ういろう)で、中は白餡。
地味にみえますが、切ると派手ですね。
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葵祭の馬

2007年05月18日 06時07分47秒 | 行事


二日間記事では、馬が登場しませんでした。
で、今日は補足で馬をクローズアップ。
葵祭の行列には馬も36頭参加したんだそうです。
そんなに多かったのか。



最初に行列の露払いを勤める婦警さん。
カッコいいですね。



馬もみんないい毛並みでした。
目がやさしい。



でもフラッシュは厳禁なんだそうです。
突然牛さんや馬さんが暴走するという事故もあったかもね。







こういう女性が馬に乗るのははじめて見たような気がします。
ひょっとして珍しいのかも。

※おまけ/牛車の発進!
動画はこちらへ
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葵祭は雅の世界(後編)

2007年05月17日 05時04分33秒 | 行事


昨日の続き。
でも、斉王代行列は葵祭のメインではありません実は本来、葵祭の目的は行列ではなく、神前で祭文を読み上げ、供物や舞を奉納する「社頭の儀」だとされています。
つまり、斉王代行列は「社頭の儀」をとりおこなうまでの道中の儀というわけなのです。



葵祭は、今から約1400年前の欽明天皇(540~571年)の時代に、大凶作に見舞われ疫病がはやりました。天皇が占わせたところ、この災いは賀茂の神々の祟りであるというので、天皇が勅使を遣わし、祭礼を行ったのが葵祭の起源なんだそうです。



葵祭の名の由来は、祭りの当日に御所内裏の御簾をはじめ、牛車、勅使、行列の人々の冠や装束、牛馬など全てを葵の葉で飾ったことによっています。葵の葉を飾るのは一説では、上賀茂神社の祭神「別雷神(わけいかずち)」が生まれた御形山(みあれやま)に、双葉の葵が生じた話からきているといわれています。





もうひとつ「斎王代」ってなんやねんという疑問がわきませんか?
斎王とは、かつて伊勢神宮や賀茂の神社に奉仕した未婚の内親王、女王のことなんです。
その斎王さんが直々に来る訳にもいかんので、その斎王さんの代行ということなんです。
※内親王(ないしんのう、うちのみこ)/は親王宣下をうけた女子の皇族。天皇の姉妹や皇太子の姉妹。



※今日のお菓子



鶴屋吉信「王朝花傘」
葵祭に因んだお菓子。上の写真の傘を表現してあるのか。納得。



こなしで、中身は、白こし餡。
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