本日20日は、十三夜(じゅうさんや)。
この十三夜は、日本独自の習慣ね。
中国や日本では、縄文時代ぐらいから月を愛でる習慣がある。
これは不思議なことです。
ヨーロッパは、あまり満月を好まない。
↑亀屋良長「湖中天」
平安時代の貴族は、舟遊びを楽しんだそう。
舟遊びって、直接月を見るのではなく船などに乗り、水面に揺れる月を楽しむ。
歌を詠み、宴を催した。
杯に月を映し楽しむなんていいですね。
十三夜は十五夜の月に対して「後(のち)の月」と呼ばれる。
十五夜を見た人は、十三夜もみないといけないのです。
それを「片見月」または「片月見」といい縁起がよくない。
もっともこれは江戸時代に遊里の遊女が客を誘う営業だったそうです。
↑葛羊かん、粒あん
でも最近、日本ではハロウィンという訳のわからないことでは騒ぐけど、十五夜、十六夜、十三夜なんてことをいう人は少ないかも。
なんか最近の日本人は情けないな・・・。
へたれな国になってしまった。
↑長久堂「名残の月」
ヨーロッパでは、まったく逆で、月見はない。
逆に、満月は人の心をかき乱し、狂わせるものである考え方がある。
例えば、月の女神が死を暗示し、月を見て狼男に変身するなどに思想が現れている。
ルナティック(lunatic)という言葉がある。
精神異常者、狂人、変人、愚人、精神異常の、狂気じみた、ばかげたなどという意味。
あまりよくないですね。
狼だって悪者扱いだものね。
日本では、狼を大神(おおかみ)と神様のお使い的に考える地方もあった。
人を襲うのは大抵狼ではなく、野犬だったと思う。
犬神というのもあるな、これは、狐憑きとかと同じように犬が憑くという状態。
狐が生息していない四国が犬神の本場という説もある。
四国は狸憑きというのはないのかな・・・。
狸憑きではあまり怖くないか。
↑こなし、赤ごしあん
犬神人(いぬじにん)というのも昔あったそうです。
中世、祇園社(現八坂神社)に属した神人のうち、下層の民。
京都建仁寺門前あたりに住み、平素は弓弦・沓(くつ)などを作るとともに、洛中の死屍の始末に当たり、また祇園祭には神幸の道路清掃、山鉾巡行の警固なども行なった。祇園社の本所である延暦寺の兵卒になることもあったらしい。
僧兵だけじゃなかったんだ。
↑長久堂「夜長妻」
このお菓子はタイトルだけで買ったみたいなもんです。(笑)
テレビをつけっぱなしにして居眠りをしている京女のイメージね。
なんか話が違う方にいってしまった。
十五夜は里芋を供えることが多いから「芋名月」。
それに対して十三夜は「栗名月」や「豆名月」と呼ばれる。
小麦を供える地方もあるから「麺麭(ぱん)名月」や「麺名月」というかどうかはわかりません。
今年は、栗の収穫が厳しいかな。
熊が街にでてくる事件が多いしね。
この間、祇園で熊を発見!
「熊や!死んだフリせい!」と全員が道路に伸びて静止した。
熊曰く「だ、だれが熊や、ワテ近所ではバンビちゃん呼ばれてんのや!」と怒ります。
そしたら、誰かが「エッ?ゾンビちゃん?」とこたえましょう!
それが正しい関西のお作法です。
※注意!この対処法は関西都市部の熊にしか通用しません。念のため。
↑上用、さつまいもあん
本日は、なんか話題が流れ気味でした。
今日20日(京都)では、15時32分が月の出です。まだ明るいやんか。
真南になるのが21時49分か。
ちなみに満月ではないですよ。月齢は12.3ね。
↑10月20日20時の十三夜。雲がかかってしっかり映りません。
でもベランダから楽しめました。
Twitter→@kyo_otoko