
永観堂の写真の最後です。
気に入った写真が多かったのです。
色合いがとても素晴らしかった。
いつか書いた「錦林」という言葉を思い出しました。
まさしく「錦」です。


自分の心象と実際の景色と重なった感じがした。
こんなことは初めてです。
なんかとても満ち足りた気持になりました。
最初は、「1000円の拝観料の元を取る!」なんて卑しい気持だった。
紅葉を見ているとボーッとして、心が紅葉に溶け込んでいく感じがしたのです。

冬から春、夏になり秋になる。
生命の循環のクライマックス。
これから冬の眠りにつく前の紅葉。
紅葉が落ち、落ち葉となった葉は朽ちて自然に帰る。
それが普通なら肥料となり、根から吸収される。
そして春になり、新芽を出す。
人間の生命もそういう風に循環して行くのかも。
一種類の木だけでなく、色々な木が一斉に紅葉する。
素晴らしいことだと思う。

一枚一枚の葉っぱは、誰と競うのでなく、自分らしく紅葉する。
それが全体になるとこんなに素晴らしい景色となる。
そんなことを教えてくれているのかも。

新芽から紅葉、落葉までのプロセスで、どの状態がクライマックスなのかきまっていないのかも。
これらの写真を見ながら観じております。


もとろん、この紅葉たちを管理している庭師さんたちは、そうとう苦労しておられると思います。決して自然にこうなったわけではない。
その努力に頭が下がります。

↑嘯月「秋の山」

↑村雨、粒あん
村雨とは/米粉とこし餡を混ぜ、そぼろにして蒸したもの。
![]() | 和菓子 |
中村 肇 | |
河出書房新社 |
↑これから暫くの間、京男の和菓子本のお知らせをさせてもらいます。説明は1月27日の記事をご覧ください。(色のかわっている部分をクリックすると表示されます)
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