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万国時事周覧

世界中で起こっている様々な出来事について、政治学および統治学を研究する学者の視点から、寸評を書いています。

187人の学者の傲慢な声明-敗戦国虐めも戦争の悲劇

2015年05月07日 14時59分05秒 | 国際政治
「偏見なき過去の清算を」=学者187人、安倍首相に声明(時事通信) - goo ニュース
 今夏に予定されている安倍首相の70年談話を前にして、歴史問題に関する諸外国による要求が強まってきております。本日も、欧米の学者を含む187名が連名で安倍首相に対して声明を送付したと報じられております。

 報道によれば、声明は特に慰安婦問題に焦点を当てており、普遍的な人権の価値に鑑みれば、戦時における慰安婦被害に対する日本国政府の否定的な態度は許されない、というもののようです。しかしながら、こうした批判する側の高飛車な態度こそ、戦争の悪しき一面なのではないかと思うのです。何故ならば、敗戦国が受けた被害に対しては一切の同情も痛みも感じないどころか、如何なる罪を擦り付けても構わないと考えているからです。日本国としても、十分な証拠が揃っており、厳密に検証された結果として立証されているのであるならば、慰安婦問題も事実として認めたことでしょう。実際に、各地に慰安所が設置され、軍が衛生面などの考慮から管理していたこと、そして、民間事業者の募集に際して詐欺等の犯罪があったことは否定はしていません。否定しているのは、20万人ともされる国家的な動員や強制連行です。当声明でも認めているように、依拠する根拠は、一貫性のない元慰安婦の証言のみですし、日本側に残されている史料や証言では、自発的に慰安婦となった女性達の方が多いことを示しております。確かに犯罪被害者は存在したのでしょうが、談話において慰安婦に触れないことが、あたかも、人権侵害のような言いぶりは、客観的、かつ、厳正な学術的調査に基づいて判断すべき学者としては、感情的な態度です。

 国際軍事法廷が敗戦国のみを対象としたことによって、戦勝国側の戦争犯罪は不問に付されております。過去の戦争裁判のあり方アンフェアであったことは、既に国際社会でも共通認識となっておりますが、今日なおも、”敗戦国虐め”とでもいうべき誣告が横行しているとなりますと、人類は、戦争を未だに克服していないことになります。187人の学者は、「偏見なき過去の清算を」と訴えておりますが、その言葉を噛みしめるべきは、これらの学者なのではないかと思うのです。

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コメント (2)
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