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万国時事周覧

世界中で起こっている様々な出来事について、政治学および統治学を研究する学者の視点から、寸評を書いています。

遅れる原発の安全審査-原子力規制委員会を増員しては?

2013年01月10日 15時50分09秒 | 日本政治
 ようやく、これまで日本経済を苦しめてきた超円高が修正局面に入り、日本経済にも曙光が見えてまいりました。しかしながら、6重苦の一つとされる電力危機については、その解消の見通しは不透明なままです。

 この点について、本日の産経新聞には、7月に新しい基準が出来ても、3年以内に全原発の再稼働を審査するのは困難とする、原子力規制委員会委員長の見解が掲載されておりました。全国50基を審査するには3年では無理である、と。電力供給は、日々の生産や生活に直結していますので、本来、スピーディーな対応が必要な分野です。新基準の設定でさえ、原発事故が発生してから、何故、2年半もかかるのか、説明が不十分なのですが、さらに審査に時間を要するとなりますと、日本国が蒙る経済的な損失は、莫大な額に上ります。そこで、この問題を解決するために、原子力規制委員会の増員を図ってはどうかと思うのです。原発事故以来、原子力の専門家の減少と中韓などへの転職が懸念されていますが、原子力規制委員会のスタッフとして雇用すれば、雇用機会と人材の確保となると共に、技術流出を防ぐ手立てともなります。また、原子力規制委員会の人選にも偏向の指摘がありますので、スピードアップと安全審査の多面化を根拠とした委員の入れ替えや増員は、メンバーの構成をよりバランスのとれたものに是正する機会ともなります。

 原子力規制委員会の手法は、どこか、野党のかつての抵抗手段であった”牛歩戦術”を思い起こさせます。委員会の独立性を盾に、日本経済の復活を阻止するために、故意に遅滞しているとする疑念が消えないのです。原子力規制委員会に関する同意人事は完了していないそうですので、これを機に、人選や人員を含めた見直しを試みてはどうかと思うのです。

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コメント (4)
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