goo blog サービス終了のお知らせ 

万国時事周覧

世界中で起こっている様々な出来事について、政治学および統治学を研究する学者の視点から、寸評を書いています。

アルジェリア人質事件-日本国政府は交渉ではなく救出作戦を

2013年01月19日 15時27分32秒 | 国際政治
法整備の検討必要=自衛隊による邦人救出―小野寺防衛相(時事通信) - goo ニュース
 よど号ハイジャック事件以来、国際社会では、日本国政府のテロに対する態度は柔弱であると見なされてきました。犯人の要求を、あっさりと受け入れたのですから。しかしながら、その後の拉致事件などの発生を顧みますと、この時のテロへの安易な譲歩が、新たなテロと被害者を生みだしたことは、否定すべくもありません。

 昨日、イスラム武装勢力によって引き起こされた人質事件の情報は錯綜としており、政府を始め、誰もが正確な情報を掴めない状態にあります。未だにテロリスト側に拘束されている日本人も複数存在しているとの情報も流れ、日本政府は、またもやテロ事件に直面することになったのです。これまでの日本国政府であれば、テロリストとの交渉が真っ先に頭に浮かんだかもしれません。しかしながら、テロへの譲歩は、他者への犠牲の転嫁であり、行く先には、更なる悲劇が待ち受けています。日本国政府が支払った身代金は、武器購入等のテロ集団の戦費となり、より多くの人々がその銃弾に倒れることになるのですから。そして、日本人もまた、テロリストにとりましては、最も好ましい人質として狙われることになります。

 日本国政府は、テロリストとの交渉は断固拒絶し、救出作戦にこそ目的を集中すべきです。もっとも、人質となっている方々の国籍は複数の諸国に亘りますので、実際に人質救出作戦を実行するには、緊密な国際協力を要するかもしれません。何れにしましても、政府は、救出作戦こそ急ぐべきと思うのです。

 よろしければ、クリックをお願い申し上げます。


にほんブログ村 政治ブログへ
にほんブログ村
コメント (10)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする