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万国時事周覧

世界中で起こっている様々な出来事について、政治学および統治学を研究する学者の視点から、寸評を書いています。

防衛相のブータン国王晩餐会欠席―まさかの中国配慮か

2011年11月17日 17時17分45秒 | 日本政治
一川防衛相、宮中晩さん会欠席しパーティーに(読売新聞) - goo ニュース
 昨晩、宮中において、来日中のブータン国王夫妻をお招きした晩餐会が開かれたそうです。ところが、招待されていた一川防衛大臣は、当晩餐会には欠席し、政治資金パーティーに出席していたというのです。

 防衛大臣は、欠席について陳謝したと報じられていますが、少なくとも、国王夫妻の結婚式があった一か月ほど前から訪日は予定されていたのですから、日程を調整できないはずはありません。防衛大臣の欠席の背景を考えてみますと、ブータン王国の置かれている危機的な状況が思い当たります。ブータンは、近年、覇権主義路線を歩む中国によって、密かに国境線が侵食されるという被害を受けていると報じられています。つまり、表立ってはいないものの、中国とブータンとの間には、深刻な政治的な対立関係があるのです。

 もちろん、一川防衛大臣は、ブータン事情とは全く関係なく、政治資金パーティーを優先したのかもしれません。しかしながら、中国配慮を想起させるような晩餐会の欠席は、日本国が、中国の行為を容認しているといった、誤ったメッセージを送ることにもなりかねない、危険な行為であると思うのです。

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コメント (6)
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