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万国時事周覧

世界中で起こっている様々な出来事について、政治学および統治学を研究する学者の視点から、寸評を書いています。

2011年は”中東革命”の年となるのか

2011年01月25日 15時45分15秒 | 中近東
チュニジアの革命、我が国でも 中東圏相次ぐ反政府デモ(朝日新聞) - goo ニュース
 1989年は、中東欧諸国において、ドミノ倒しの如く、社会・共産主義体制が崩壊した”東欧革命”の年として知られています。東欧革命から20余年を経た2011年は、後世にあって、”中東革命”の年として記憶されることになるのでしょうか。

 チュニジアで発生した革命は、独裁と政治腐敗に国民が長年苦しんできた他の中東諸国にも拡大する様相を呈しているようです。隣国のアルジェリアを始め、モーリタニア、エジプト、ヨルダン、サウジアラビア、イエメンなどでも、抗議運動を促すための焼身自殺や民衆によるデモが相次いで発生していると報じられています。一つの国家における成功例が、同様の政治体制を敷いてきた諸国に飛び火する現象は、東欧革命に際しても見られました。果たして、押し寄せる変革の波は、中東諸国を飲み込むのでしょうか。

 中東諸国の政治状況については、これまで、アラブ主義やイスラム原理主義組織の活動に注目が集まってきましたが、より深いところで、民主化への胎動が始まっていたのかもしれません。それが、若者の経済的な不満に始まるものであっても。独裁の打倒と政治腐敗の除去は、何れの国にあっても国民が望むところであり、中東諸国もまた、正面からこれらの問題に取り組む次期に差しかかっているのかもしれません。

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コメント (6)
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