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万国時事周覧

世界中で起こっている様々な出来事について、政治学および統治学を研究する学者の視点から、寸評を書いています。

イスラム諸国はウイグルと中国との仲介役に

2009年08月24日 16時13分18秒 | アジア
経済力で反中封印 イスラム諸国と関係強化 胡錦濤指導部 (産経新聞) - goo ニュース
 中国政府による東トルキスタン併合が、非合法的な手段であったことを考えますと、ウイグルの人々には独立した国家を持つ権利があるはずです。中国政府は、得意の宣伝作戦でウイグル人と漢人との”友好”を演出しようとしてるようですが、ウイグル人の自治権の承認を伴わなければ、無意味なのではないでしょうか。

 ウイグル人と漢人は、歴史、言語、慣習、宗教、伝統文化が異なる異民族ですので、中国政府がウイグル人の定住地を自らの版図に組み込み、漢人の入植者を送り込むことは、明らかに異民族による植民地支配です。植民地主義は、戦後の国際社会では放棄されたのですから、中国もこの国際ルールに基づいて、ウイグル人に統治権を返還すべきと言えましょう。香港やマカオが返還されたように。現在の悲劇は、ウイグル人が、国境管理や治安に関する権限をはじめ、自らを守るための権利を一切保有していないことに原因があるのです。

 イスラム諸国は、中国の経済支援に惑わされることなく、ウイグル人の権利の擁護を訴えるべきであり、むしろ、ウイグル人と中国との間の交渉役を買って出るべきなのではないでしょうか。連邦制であれ、自治共和国であれ、完全な独立した国家であれ、ウイグル人が自治権を獲得すよう協力すべきと思うのです。  

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コメント (8)
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