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万国時事周覧

世界中で起こっている様々な出来事について、政治学および統治学を研究する学者の視点から、寸評を書いています。

北朝鮮の演出に騙されて政策目的を見失ってはならない

2009年08月20日 15時39分38秒 | アジア
北朝鮮、21日に弔問団訪韓 関係修復探り合いも(共同通信) - goo ニュース
 クリントン元大統領の訪朝以来、北朝鮮は、金大中元大統領の葬儀へ弔問団を送るなど、積極的に関係国との関係改善に乗り出しているようです。しかしながら、こうした”融和”の演出は、北朝鮮の核放棄や拉致被害者の帰国に繋がるのでしょうか。

 答えは、否、のように思われるのです。むしろ、金大中元大統領が太陽政策への道を開いたことを考えますと、迂闊な北朝鮮への妥協は、核開発の時間稼ぎのチャンスを与えるか、あるいは、核保有を認める方向に流されるとも限りません。人的交流や外交使節の交換は、核放棄のための交渉を伴うものではありませんので、これらの諸問題が進展するとは考えられないのです。アメリカや韓国の態度が軟化したところで、北朝鮮が快く核を放棄したり、拉致被害者を解放するはずはありません。

 北朝鮮という国は、外国に工作員を潜入させて宣伝工作や世論操作を行いますので、充分な注意が必要です。各国政府は、北朝鮮が仕掛けた友好ムードに流されて、実現すべき政策目的を見失ってはならないと思うのです。

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