松明 ~光明を指し示して~

暗闇を照らし赤々と燃える。が、自身が燃え上がっては長くはもたない。火を消すことなく新しい松明へと引き継がれねばならない。

初任者の指導の特徴と対策

2019-04-19 11:26:44 | Weblog

 初任者の「授業」や「生徒指導」「生活指導」を見ていて、共通して言えることがある。ここでは、課題となる面について記してみる。当然、初任者に多いということであるので仕方ないことであるが、1日も早くこれらのことから抜け出すことが大切である。
なお、これらのことは、初任者としたが、若い教師や経験の浅い教師にも言えることである。

◎ 授業、その他の指導において
○ 始まる時刻に子どもは自席につけない。
○ 次の時間の学習用具が机上に出ていない。
○ 授業終始のあいさつに時間をかけすぎる。
○ 配布物に時間がかかる。
○ 全員を対象にして授業ができない
○ いつも教師と子どもの関係で授業が進む
○ 個人指導をしていると他の子どもが騒ぎ始める
○ 教室に長い列ができる。(ノート点検やテスト直し)
○ 次の学習の指示ができていない。(やり終えた子どもが遊んでいる)
○ ノートに書く日付やめあてなど時間をかけすぎる
○ 子どもから出た意見で学習が展開できない
○ 「はい」と言って挙手をさせている
○ 手を挙げるとすぐに指名する。(他の子どもは思考停止する)
○ 発問や指示がすぐに変わる。(教師の言っていることが理解できない)
○ 教師は室内を動き回る。余分な動きが多い。
○ 時間をかけて、読み、書く、グループ学習などができない
○ 課題や発問が具体的でない。
○ 机間指導に補助簿を持っていかない。(子どものよい考えを拾って授業に生かせない)
○ 静かな授業のよさがわからない。(わいわい活発な授業がよいと勘違いしている)
○ 単元計画がしっかりされていない、場当たり的な指導である。
○ 学習中でも安易にトイレに行かす。(どんどん自席を立つ子どもが増える)
○ 教師の話
・子どもをしっかり見ていないで話す
・聞いていないのに話し出す
・一度に多くの指示を出す
・メリハリのない話し方
○ よい意見や行為をタイムリーに言葉にしてほめない(声に出さないと子どもはわからないし、他の子どもにもよさが伝わらない。)
○ 余分な音(机や椅子、本や筆記用具が床に落ちる音、子どものざわざわした声など)が気にならない
○ 細かなことまで世話をやいている。


上記の課題を解決するために

1基本中の基本として ・・・ 授業の中で学級づくりをすること
 よく、仲間づくりと銘打ってイベントをやる学級がありますが、どれだけ効果があり、それがどのように学校生活の中心になる授業に活かせるのか見えません。やはり、学級づくりは、授業という営みのなかで進むと考えます。授業と切り離された学級づくりはありません。(※授業から離れた学級づくりは管理的になりがちになるからである。)
上記のような課題を解決するためには、どうしても子どもが集中したくなる授業、どうしても意見を言わなければならない必然性のある授業、どうしても友だちの意見や助けがほしくなる授業を意図的に仕組んでいくことが必要です。よい授業は子どもに学力をつけるだけでなく、心も育てるからです。
2教師の価値観を高くもちたい
 子どもづくり、学級づくりは教師の価値観に支えられて、確かなもになります。教師の価値観が低く甘いものであれば、 それなりの子どもや学級になってしまいます。よく私が感じることは、初任の先生が子どもの問題点をそのままにしている ことや許容していることが、不思議でならないのです。
授業中に勝手に無駄話をしている子どもがいても、机や椅子を動かす音、学習用具が床に落ちる音がしても、床にゴミが いっぱい落ちていても気にならないで授業を進めることなどです。私なら絶対に許しません。こんなことを許していては、 子どもが不幸になります。教師の指導力もつきません。
3子どもの側にべったりつかない
 掃除でも朝礼でも授業中でも、教師はあまり子どもの側にいかないほうがよい。そのほうが子どもの主体性が育つからで ある。そのことは、教師は子どもを放任しているのではない、子どものことを忘れているのでもない。教師は子どもから離 れていても、常に心は子どもにそそがれていからである。つまり、指導が行われているのである。
例えば、「子どもが廊下に2列に並ぶ場合」では、次のような手順で指導する。
① 教師の指導により並ぶ(教え込み)
② 自分たちの力で並ぶ 、号令(集合、気をつけ、前へならへ)などかけない。できたらほめる。
③ いつでも教師は子どもを見届ける
④ 子どもたちが自らできるようになるまで継続指導する。



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