松明 ~光明を指し示して~

暗闇を照らし赤々と燃える。が、自身が燃え上がっては長くはもたない。火を消すことなく新しい松明へと引き継がれねばならない。

図工でも心の教育を

2018-07-23 08:15:05 | Weblog

  この「タケノコの絵」を見てください。タケノコの重さ、手触り、瑞々しさ、皮の重なり、皮の筋、皮の産毛、根っこから上部にかけての色の変化やうねり、などが手にと取るように伝わってきます。
  この写真の絵は私たち「浜松授業研究の会」の仲間の先生が指導したものです。5年生30人の一部しか掲載できませんでしたが、全員一人残らず、このような素晴らしい絵を描いています。学校教育では、「全員」というところが大切です。
 この絵を指導された先生に、子どもにどのように指導したかと聞いてみましたら、タケノコを「触る・よ~く見る・一本一本の線を丁寧に描く・皮の重なりをしっかり描く・上部にかけてどのような太さや色の変化なのか・下色は黄色、赤、青を使って・・・・等」の指導であったようです。
 実際に描くときは「タケノコと話合うように・集中して描くように・上手い人のを参考にするように・・・・等」であったようです。
 私はこのようなきめ細かな指導があったからこそ素晴らしい絵が完成できたのではないかと思いました。さらに強く感じたことは、絵の上手さだけでなく、この絵を描くことにより、「子どもの心が育てられた授業」であったのではないかと思いました。
 じっと絵を見ていると教室での子どもたちの真剣な学びが見えてくるようです。子どもたちの生活の汚れが取れ、本来の誠実さが表れてくるような思いがします。当然、他教科の子供たちの授業での学びも素晴らしいものだろうと容易に想像できます。




※学校・学級づくり、授業づくりに協力します。お声を掛けてください。研修での講話や体験型研修をボランティアで行います。ホームページ「浜松授業研究の会」のお問合せ、ご連絡に記入してください。または、このブログのコメントに記入していただいても結構です。

最新の画像もっと見る

2 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
Unknown (図工の疑問)
2019-12-07 07:10:02
図工の教室を開いています。
ブログにあった「触る・よ~く見る」「上部にかけてどのような太さや色の変化なのか」の声かけは子どもの思いを醸成する上でとても大切なことだと思います。

一方「一本一本の線を丁寧に描く・皮の重なりをしっかり描く」「下色は黄色、赤、青を使って・・・・」
ここの指導の意図が私には不明でした。描き方というのは絶対的な答えはありません。子どもは素直なので描き方を教わるとその描き方が正しいという認識を持つかもしれません。では、一本一本の線を丁寧に描いていない絵は駄目なのか。皮の重なりを描いていない絵は駄目なのか。下色に黄色、赤色、青色を使っていない絵は駄目なのか。そうではないと思います。私はいろいろな描き方があるからこそ、子どもに描き方を選ぶ機会を授業で与えます。

https://up-to-you.me/article/6279
返信する
感想ありがとう (ひでちゃん)
2019-12-07 17:44:06
 図工の疑問は、その通りだと思います。しかし、公教育の子どもは一定の基礎はどうしても必要です。「守離破」でしょうか。「守」の学びは大切だと考えています。
返信する

コメントを投稿